ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち

  • オーム社
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784274065972

感想・レビュー・書評

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  • オタクに関する章が秀逸すぎました。
    薄い本ですが中身は濃厚すぎて、読み終わるまで10時間以上かかりました。ほんと、この人の考える力はすごい。
    迷惑メールのフィルタなんて、まさに現在の状況を予言されているような感じ。

  • ハッカーが問題解決や生活の中で心がけていることを知り、自分の日常に取り入れられる部分を探すために手に取る。

    ベンチャー企業を立ち上げたハッカーのエッセイ集。
    ハッカーの価値感や、ビジネスを行う上で彼らがどのような環境を望み、彼らをどう引き付ける問題設定を行うかから、
    web黎明期においてソフトウェアの技術的な差によって、特にlispがどれだけ自分達のビジネスの優位性を保つ上で重要だったかが述べられている。


    以前Tedで「クリエイティブな問題解決を行う作業に報酬を与えると成果が下がる」という研究成果を見たことがあるが、まさにハッカーは、自分達の報酬とは関係なく、難しい問題や直面したことのない再定義された問題に取り組むことで楽しさを感じる(ティナ・シーリグは著書「クリエイティブ資本論」で同様のことを述べていた)。


    ハッカーと従来のホワイトカラーの間での問題に取り組む姿勢の違いについても取り上げている。

    とりあえずやってみて、その過程で得られたフィードバックを分析し再度検証するというハッカーの姿勢が少し前のホワイトカラーの労働者(効率主義、合理化)にはあまりなじみがないよう。
    だが近年、モノづくりでイノベーションを起こす組織や個人が増え,前例がないものを作る上ではそういったプロセスが必要であることが、ようやく浸透しているように思われる。

    効率が悪いのではなく、そうすること以外では新しいアイディアを得たり考えを深める方法がないからやっているのでハッカーはきわめて合理的に考え、きわめて合理的に実践と検証を繰り返している。

    そもそもプログラマはこのような問題に取り組むにあたっては、自分の好奇心に純粋なだけでなく、上手くエレガントに問題解決を行ったり、オープンソースコミュニティに貢献しようとする姿勢を持つ。

    みな感じていることではあると思うが、エンジニアになる人は比較的承認欲求が高く、自分にコンプレックスを持っている人が多い。

    この本を読むことで、なぜそのような背景を持つ人材が、難しい問題を短時間で効率的に解決したり、オープンソースに貢献し、なぜ高収入の人材として評価されるかが改めてよく実感できた。

    コンピュータサイエンスの様々な視点で問題を解決するようなITエンジニアは、コーディングの速さだけでなく、知識を持つだけで問題解決のための組み合わせの数が増えるため、市場価値の高い人材になれる。
    つまり、知的好奇心の強さが結果的には人材の価値として評価されやすいこの業界は人間の本来の欲求に対して至極真っ当であり、ありがたいように改めて感じた。

    最近は比較的、自分が何をできるようになるためとかはあえて考えないように思うままに知りたいことを吸収してきた。

    あくまで自分の状況によるのだろうが、自分の好奇心に基づいて得た知識が、一体他の人にはできない何がができることにつながるのかを念頭においたうえで知識をインプットをするように以前よりも心がけるようになった。



    あらためて感じたこと
    ・仕事は誰もやりたがらないことや困難な問題を解決することができることに高い報酬が払われることである
    ・至極当然のことではあるのだが,価値を生み出せるレベルにならない表現行為(音楽、文学、プログラミング、ダンス、etc.)では100%の満足度で人生を謳歌するのは難しい。
    (もちろん娯楽のレベルで楽しむことを除く)


    印象に残ったこと
    ・レッテルを貼る言葉を投げかける意味を考える
    ・富の格差は生産性の大きさのばらつきのサイン

  • モチベーションを上げたい時に読む本。
    思ったよりボリュームがあるので2周目以降は気になった章だけ読み返せば良いかな

  • 請求記号 007.3/G 76

  • 2015.1.17読了
    読むのを中断してたので、あまり内容が頭に入ってない。もう一度読み返したい。
    しかし、翻訳本は言い回しに癖があるというか、読みにくさを感じると気付いた1冊。

  • 「概念的過ぎてよくわかんない…」と、当時の自分用メモに書いてあった…

  • 語り口が面白くて読み易い本。前半は面白かったが、後半は話題が限定的になってきてあまり参考にはならなかった。

  • Yコンの人の著書。絶対読むべきらしい。

  • 本書は本人も一流のハッカーであるPaul Grahamによって
    書かれたエッセイ集で、ハッカーの考え方や生態、また
    ハッカーに対するアドバイスなど多岐に渡った内容が詰
    め込まれている。
    本書のタイトルになった第二章は技術者もそうだがマネ
    ージャーの人々に読んで欲しい。優れた技術者がどうい
    った思考をし、どういった行動でソフトウェアを作り上げ
    ていくのかが分かるからだ。
    技術者・マネージャー共に参考になる示唆に富んでいる良書。

  • ネットでの評判が良かったのと、書店で序盤の方を立ち読みしてみて面白かったので購入。
    本書は難しいHowtoや技術の紹介などではなく、ハッカー文化を理解するのに役立つエッセイ集なので、プログラミング経験がない人でも読み進めることができます。(後半からはプログラミングに興味がない人にはちんぷんかんぷんになってくると思いますが)

    特に「どうしてオタクはもてないか」「富の創り方」「格差を考える」などの章は興味深くプログラミング経験のない人でも読めると思いますし、プログラミング経験のある人は、この本自体を楽しみ、バイブルにすることができると思います。

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