日本現代怪異事典

著者 :
  • 笠間書院
4.11
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本棚登録 : 819
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784305708595

感想・レビュー・書評

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  • 日本全国で語られ続ける怪談たちを収集した一冊。著者の熱情と執念に脱帽です。

    一つの怪談に対して割かれたスペースを見るだけで、世間への認知度がわかりますね。「こっくりさん」や「口裂け女」、「トイレの花子さん」のメジャー度ときたら。
    「異界駅」の類が気になるところ。「迷い家」の現代版と思うんだけど、存在感を増しているのかな。
    「不幸の手紙」が今では「不幸のメール」として膾炙し続けている驚き。小学校の時分、初めて聞いたときは恐れ戦いたものでした。クラスの面々は、ほとんど知っていて、新規の人いなくてどうしようと思ったもんです。
    そういえば、最近のメガテンで都市怪談枠の悪魔って、印象がない気がする。ペルソナ1・2の頃は多かったのだけど。悪魔じゃなく、シャドウという形だからかな?デビルサマナーの新作出れば違うのかも。

    なんだか「ぬ~べ~」を読みたくなってきた。つのだじろうが心霊マンガでは第一人者の印象ですが、自分の世代では「ぬ~べ~」ですかね。

    自分史上、最大級の印象を残した最初のものは、「セミを食べた少年」です。中1の時、一大ブームを巻き起こしました。それを教材に、いじめについてHRを行うというところまで。
    前半は、担任の先生がおもしろおかしく朗読し、後半は真面目に教え諭すという。
    ただただ、いじめを題材にしたマンガを否定して拒絶するでなくて、フィクションとして楽しむことと、現実にやってはいけないことを、学ぶ時間。

    なんでもかんでも、悪い影響がある(と思われる)ものを否定するのではない、というスタンスを持つ大人との出会いでしたかね。今思えば。
    そういえば「ウチの子は身の回りの整理整頓ができない」という親の相談を、「自分もそうなんで心配しなくていいですよ」と言ってのけましたね、その先生。
    ちゃんと「ゆるさ」を理解している大人でした。

    「あんたはゆるすぎなんだよ」と小言が飛んできそうな現在ではありますが。

  • 怪談本で紹介された怪異から、2ちゃんねるのスレッドで書かれたものまで、まさに現代怪異の事典。
    しかも一つ一つの項目がふつうにおもしろい(こわい)のだから、なかなかさらりとは読み下せない。
    というわけで、今回はか行の途中でタイムアップ。早くきちんと続きが読みたい…。

  • テケテケやそうはしなはのこ、各々「電車に乗ってたらついた駅」に関して情報が載ってゐる。
     著者のリテラシーも高めである。
     「棒の手紙」について、山本弘先生のウェブサイトに良い情報が載ってゐるが、そんなものも参考情報として出る。
     コトリバコって原典あったんか。
     いいけど魔女カトリーヌはなんんかあの。

  • 買っちゃった!
    驚くほど使える!
    特に索引がすんばらしく便利。
    オシゴトはもちろん、創作活動で都市伝説とか現代怪談とかお使いの方は、必須かと。

  • 戦後から現代まで語られてきた怪異、怪談、都市伝説をまとめた本。
    一個人がまとめたというのだけでも圧倒される。
    紫鏡とか、テケテケとか、昔懐かしの怪談が盛りだくさんで子供の頃を思い出した。
    2ちゃんねるや洒落怖などのネットロアも掲載されている。ネットロアはストーリーがきちんと組まれており、より物語性が強くなっているような印象を受けた。

  • まさか凍える帝国まで参考文献に出てくるとは…

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著者プロフィール

監修:朝里樹
怪異妖怪愛好家・作家。1990 年、北海道に生まれる。2014 年、法政大学文学部卒業。日本文学専攻。現在公務員として働く傍ら、在野で怪異・妖怪の収集・研究を行う。著書に『日本現代怪異事典』(笠間書院)、『日本のおかしな現代妖怪図鑑』(幻冬舎)、『日本現代怪異事典 副読本』(笠間書院)、『歴史人物怪異談事典』(幻冬舎)、『世界現代怪異事典』(笠間書院)、『つい、見たくなる怪異な世界』(三笠書房)、『山の怪異大事典』(宝島社)、『日本怪異妖怪事典 北海道』(笠間書院)、『21 世紀日本怪異ガイド100』(星海社)、『玉藻前アンソロジー 殺之巻』(文学通信)、「放課後ゆ~れい部の事件ファイル」シリーズ(集英社)、『続・日本現代怪異事典』(笠間書院)ほか。

「2023年 『日本怪異妖怪事典 九州・沖縄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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