- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309024608
感想・レビュー・書評
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アカガミから逃れられたのは幸せだったのかな。自分の子どもが大人になるときにこの国はどうなっているのだろうか?
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最初から、不穏な影をチラ見せさせるような描き方で、最後にとんでもないことが起こるなと思わされるストーリー。
制度に反対する勢力があるというのも頷ける。
最後まできちんと説明のないシステムを政府が作り出して実行することは、ままあることだ。
それの風刺かも知れない。 -
「さよならニルヴァーナ」でもうこの人はいいや!と思った窪美澄、でもまた物騒なタイトルにやめておけばいいのに手を出してみたものの…やはりやめておけばよかったか。
着想は悪くないと思う、遠くない未来にこんなことが起こり得ることは充分に考えられるのだから。
でもなんとなく物語に入り込めないのは先入観だけではないよなと思いながら読み進めては見たもののやっぱり最後にやらかしてくれた。
そのオチを不適合と言うのなら作家としてのデリカシーがなさ過ぎなのではないか?
あなたの書いているのは同人誌などではない -
だいたい予想通りの展開やった。
ミツキは波瑠のイメージ -
若者が自分の人生に希望を持てず異性に興味もなく自死を選ぶ者が多い世の中になった為アカガミという名の制度を設け政府が男女をマッチングし子供を産み育てることを支援する…という近未来の話。
2030年くらいの話だったからすぐそこの未来なのかと思うととてもリアル。
導入部からして暗く、主人公の気持ちが良くわからなく、彼女に助言してくれる唯一の大人の言葉『子宮は子どもを生むためにあると思うわ。その機能を使わなかった人間はね、狂っていくしかないんだわ』には嫌悪感を覚えるしかなく(笑)
まあ、それが主題ではないのだけれど。
アカガミ制度に志願して無事男性と生活するようになる主人公。自分がそうすることにより残された家族の生活は保障され、無事妊娠した暁には出産まで大切に大切に扱われる。出産後も国から何から何まで支給されヘルパーさんに子育てを手伝って貰え、驚くほど優雅な生活ができる。
最後には、何故そこまで厚遇されるのかが何となくわかるのだけれど、読後感が良くない(笑)
すごくすごく良くない…どよーん…という感じ。
最後に向かう疾走感はドキドキしたけど、そのドキドキがため息になるだけで、とにかく嫌な感じで終わってしまった。 -
若者が生への関心が薄れ、高齢化社会の近未来の日本を危惧し、国が結婚や出産の支援をする「アカガミ」という制度ができる。現代の少子化、草食系増加の背景、恋愛や結婚への関心が薄い若者を映し出しているかのようである。作中の世界も現代の日本から、このような背景になっただろうと現実味を感じさせる。国の制度により、ミツキとサツキは出会い、妊娠し、出産するが、国の規定等で子供が不適合とされ、退去に追い込まれ、国に振り回されるのかと感じただろう。都合の良いことばかりでなく、困難を乗り越え、幸せな家庭を気づいて欲しいと思う。
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こんな近未来、まっぴらごめん。
若い男女の性欲がなくなり、生殖機能も後退、若者の自殺にも歯止めが効かない。
これにより、政府や国が超個人的な子作りに介入してくる。「アカガミ」= 選ばれし男女は「マッチング」して「つがい」となり、最適な環境を全て与えられて出産、育児までシステムサポートを受ける。が、主人公の二人は次第に疑問を抱く。そしてあることに気づいてぎりぎりの選択を… 最終的に待ち受ける運命とは。。
男女のぎこちない愛の育て方の段階ではまだほんわか優しい気持ちでいられたけれど、終盤に向かうに連れ空恐ろしい心持ちになってしまった。戦中の軍国主義が形を変えただけ的な。近世がここまで極端な現実にはならないとは思うけれどある種の危惧を抱いてしまったのは私だけではないような…
何とも穏やかには終われない、でもこの若いお二人に微かな、でも確かな希望を託して物語は終わる。いや、終わらない……
続編も出来そうよ(^_^;ふぅぅ..-
2017/02/19
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いえいえ!レビュー久しぶりですもね。
私もコメントするの何て書いてよいのかわからなくなりましたよ(笑)いえいえ!レビュー久しぶりですもね。
私もコメントするの何て書いてよいのかわからなくなりましたよ(笑)2017/02/19 -
2017/02/20
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少子化が進み若年層の自殺が深刻化したすぐそこにある未来,ここまでのことはないとしても老後,あるいは老人化社会の問題とともにいろいろ考えさせられた.
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子孫を残すこともなく急増する若者たちの自死に対する方策として、政府が設立した見合いシステムで番いになって暮らすそとになったミツキとサツキ。手厚い政府の支援のもと、新しい命を宿したミツキであったが・・・
近未来の日本の姿を彷彿させるような、ある意味では、ほんとうに怖い小説。