犬はあなたをこう見ている ---最新の動物行動学でわかる犬の心理

  • 河出書房新社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (385ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309252681

作品紹介・あらすじ

犬の世界に序列はなかった!犬の行動学・心理学の専門家が最新の研究結果をもって明かす、感情や思考、知能、行動…。

感想・レビュー・書評

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  • 犬はあなたをこう見ている ---最新の動物行動学でわかる犬の心理

  • 図書館

  • 2014/08/08
    移動中

  • 本書は、よくある犬のしつけの参考書ではなくて、犬の動物行動学の啓蒙書である。犬の成り立ち、認識能力、知能、純血種にまつわる問題、しつけの誤解など、様々なトピックスに対して、動物行動学に基づく知見をエッセンス的に述べている。犬を飼っている人には、ただ興味深いだけでなく、実践的にも役立つ内容だろう。

  • 狼と人間、どちらにも仲良くできた一部の狼が飼いならされて犬という腫になった。犬になる性質を持っていた狼だけが犬となり、その他の狼は狼のまま進化した。

  • 目から鱗の一冊だった。読むのに3週間もかかっちゃったけど…。

  • もう少し柔らかい本を期待したが、動物行動学よりの本で少し読みにくい。
    ひとつひとつ注意して読んでいけば、理解が深まるが時間がかかりそうなので、割愛して読んでいった。

    理解したことは、犬は仲間となりうる存在であるということ。そして、複雑な感情はわからないということ。罪悪感とか反省とか、一見するとそんな表情やしぐさをしているときもあるけれど、それらの感情は、社会的認知、環境の認知がなければ起こらないもの。例えばあることで怒られても、「怒られた」ということと、自分の行動が飼い主の意図したように結びついているとか限らないということだ。
    基本の感情は、「愛着」と「不安、恐怖」。人間と同じように感じていると期待しすぎず、しかし、仲間になりうる存在であるということを理解して、一緒に暮らしていこうと思う。

  • 【今日の一冊】645.6||B71

    犬の行動学・心理学の専門家が最新の研究結果をもって解き明か,感情,思考,知能,行動。

    http://www.auelib.aichi-edu.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00596495&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • 本のカバーはのよいが、中身はだらだらとした文章で、あまり面白くなかった。

  • 犬の生態を科学的行動学的に解明を試みた本はいくつか読んだが、本作も今までのものと同様、犬は現存のオオカミとは枝分かれした別の生き物であること、犬の優れた感覚について、商業的繁殖など犬の置かれている現状とそれによる将来への警鐘など、大まかにおよそこの三本柱で成り立っている。
    著者の主張する内容もほぼ同じ。ロシアでのキツネを使った実験も、ここでも取り上げられている。

    前半はほとんど、進化という視点での、オオカミと犬の違いと現在も引き継がれている部分についての考察なのだが、これが何とも読みづらい。
    話があっちへ飛びこっちへ飛び、そうかと思うと同じ事を何度も繰り返し訴える、さっき終わったと思うことがまた蒸し返されるなど、まとまりに欠ける印象。考察の中身自体は興味深いのに、おしまいまで読めるかな…と思わず不安になるくらい。
    ところが後半、第7章から最終章にかけて、犬の知性や感覚、嗅覚、彼らの未来についての章は非常に展開がよく、特に犬がにおいを探知する方法などはとても具体的で臨場感があり、犬の嗅覚の素晴らしさを再認識させられた。

    既知の内容が多かったので驚くべき発見のようなものは正直なかったが、人間と犬の祖先がきずなを結ぶ要素についての考察や、いくつも取り上げられる犬の行動特性を見る実験などはなかなか面白かったし、犬の人間に対する愛着は犬の仲間に対するものより強く、動物としてはかなり異例のことである、というのには妙に納得。

    純血種にこだわるあまりの犬の遺伝的多様性の減少という問題はもちろん知ってはいたが、我が家で飼っている犬がボストンテリアという、現存するほとんどすべてがある一匹の雄犬の血筋を受け継いでいる犬種であることもあり(問題のある犬種として具体例にあげられていた…)、より現実感を持って受け止めた。(現に、我が家の犬はアレルギーで除去食治療中です)
    「はじめに」で著者が訴えた、「犬の宿命をよい方向にもっていくには、結局、人間が考え方を変えるしかないだろう。」というその言葉につきるのかもしれない。

  • DNA検索により、動物学は大きく進歩した。長く人間の友である「犬」という動物について、あまりにも身近で当たり前の存在であったためにわからなかったことがこれほどあったことは驚きだ。

    全体の3分の2ほどは翻訳された科学書の常として文章がくどくて読みづらい。しかし、おしまいのほうの犬の知性、犬の将来などの章はぐっと興味がひきつけられる。

    ヒトは視覚がだんぜん優位なのだが、犬は目よりも耳と鼻で世界を知る。自分たちで感知できない世界を研究するのは困難を極める。知らぬ間に彼らに苦痛を与えていることが数々あるに違いないのだが、犬は黙ってそれに耐えている。

    日本犬は狼の体の特徴を数多く残している。でもそれが犬同士のコミュニケーションに有利に働いているかというとそうでもないようなことが犬ブログを読むと書いてあるんだがどうだろうか…。

  • ちょっと長いわんちゃんの本

    動物行動学から犬の心理をかんがえた
    しつけの仕方や
    その仕草について報告しています

    ちょっと長いのですが、
    いままでのしつけの考え方とちがい、
    犬のことを考えてしつける方法を紹介しています。

  • 今の家庭で飼われている犬は、オオカミから変異したものではなく、別種から枝別れしたものである。 しかし、遺伝子のDNAはオオカミと一致する。 一番近いものはタイリクオオカミ、シンリンオオカミで、今ペットとして見られている仕草も共通するものらしい。

  • 今まで犬の躾については、基本的に狼のリーダーとして命令するという視点で書かれていたものが多いと思います。本書は、犬という種族は大昔に狼と別れて人間と一緒に進化してきた種族であるという考え方が基本になっています。だから、犬をしつけるには、権力ではなく犬の喜びを利用してやった方が上手くいく。褒めて躾けるというのは、そういう意味なんだ〜と気づかせてくれた本でした。

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著者プロフィール

ブリストル大学獣医学部の客員研究員で、人間動物関係学研究所の所長。25年にわたりペットの犬や猫の行動を研究し、数多くの科学論文や研究報告書、レビューを発表している。

「2016年 『犬はあなたをこう見ている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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