新編 SF翻訳講座 (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 133
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309411712

作品紹介・あらすじ

翻訳家になる方法、訳文の磨き方、悪文を見抜くコツなど実践的な翻訳指南から、翻訳書が出版されるまでの実態、翻訳家の日常生活、SF業界の裏話までを軽妙に披露する名エッセイ集。SFマガジン誌上を飾った伝説の連載、新編集版。

感想・レビュー・書評

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  • 翻訳の話としても面白いし、SFの話としても面白い。
    翻訳に限らず、いかに読者に楽しんで貰える文章にするか?が大事だと、まさにその通りだと再認識しました。

    いずれ機械で完璧な通訳は出来るようになるだろうけど、翻訳の方は到底プロの技には及ばないでしょう。
    人とAIの区別が付かなくなるその日までは、大丈夫そうです。

  • エッセイって好きではないけど楽しい

     SFだからかな。翻訳の苦労などがイキイキと伝わるようで楽しい。ても、やはり私はエッセイ好きではないな。

  • TOEICを受けなければいけないけれど、テストのための勉強なんて全くやる気がおきないので、モチベーションを高めるために読んでみる。(どんなモチベーションだ!)

    これを読めば、Google先生でも通訳はできるけど、翻訳はまだまだできない世界だなと実感できます。

    読み返すたびに発見がある楽しい・悲惨なエピソード満載。

    原書が読みたくなってきた。

  • 「SF」翻訳講座と銘打ってはいますが、SFに限らず「人の心を掴む」翻訳のコツについて軽妙かつ端的な語り口で解説しています。「読ませる」文章を書くためのTipsが満載で、翻訳に限らずエッセイやブログの執筆の際にも役立ちそうな感じ。SF者以外でも十分楽しく読めるし、勉強になると思います。

    といいつつ、やっぱりSF関係の小ネタが一番面白かったりするんですが(笑)

  • 翻訳関連の書籍は大量にあるみたいだけど、読んでいて楽しいと思えるのが本書の特徴。

    気楽な語り口で、翻訳で参考にした書籍や、実際に翻訳したときの話、自身がSF翻訳者になるまでの道のり、執筆当時のSF・翻訳業界のこと、翻訳権のあれこれ、など翻訳に関して幅広い話題を語っている。

    個人的に、翻訳するときのキャラをどう描くかという話題で、現実だけじゃなく既存の小説作品のキャラをイメージしたりするというのが、なるほどと思った(『犬は勘定に入れません』のテレンスのイメージが、偉そうじゃない榎木津礼二郎とか)。

    気楽に読めて、参考にもなる一冊。

  • 2013/1/5購入
    2013/2/27読了

  • SF小説ではないですが、大好きな作品、作者、訳者とその周辺のお話がぞろぞろでてきてご機嫌。

  • 単純に、面白かった。SF<翻訳だし、出てくる作家は半分近く知らなかったが、じゅうぶんに楽しませてもらった。
    翻訳論としてはSFにかぎらず一般論として通じると思うし、なによりもしっかり読み物になっているところが立派。最近、いくつかお堅いものを読まざるをえない状況だったせいか、余計にのめり込んだ気がする。
    業界の話しかり、いずれ本の一冊でもと思っている人間には、丁寧かつエンターテインメントなガイドブックであったといえる。もっと小説を読まないと。

  • 面白かった。
    そうか、SF翻訳者ってそんなに少ないのか…。

    名訳博覧会はすごかった。職人芸。
    日本語ってやっぱり表現力豊かな言語だな。ルビが使えるのはほんとに便利。

  • he/sheの訳し方で悪訳を見分ける方法にはすごく影響を受けた。これをSFマガジンの連載で見て以後うん十年、小説を読んでいて彼/彼女という単語が出てくると、気になってしょうがない。

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著者プロフィール

1961年、高知県生まれ。翻訳家。書評家。責任編集を務めた『NOVA』全10巻で第34回日本SF大賞特別賞を受賞。訳書にウィリス『航路』、劉慈欣『三体』(共訳)他。編著に『ベストSF』シリーズ他。

「2023年 『NOVA 2023年夏号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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