- Amazon.co.jp ・本 (908ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309728797
感想・レビュー・書評
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余りにも有名な物語。でもその内容は断片的かつ曖昧にしか知らない。知っている所もひどく曖昧。琵琶の撥にあてられて読み進められそうで、やっぱり難しくて。文体がいつのまにか変化しているのにも気付かないほどの時間をかけて読了。清盛の悪行は分かったけれどここまで書かれると「ほんと?」と逆に思ってしまう。祇王、巴、静、徳子、千手、横笛。女はいつも悲しい。この頃はまだ思いのつよさで命が絶てた時代。人外のものも生きた時代。おごれるものは久しからず、それた源氏とて同じ。雅も織り交ぜ西に落ちる平家のその様々な悲しい物語。
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小学生の頃、源義経を好きになって、伝記や義経記、漫画の平家物語などを読んでいました。
数年前のアニメ平家物語や、大河「鎌倉殿の13人」をきっかけに、またあの時代を眺めてみたくなり。
全訳の平家物語は初めて読みました。
面白かった!
力強さとはかなさが同居する、壮大な歴史の流れ。
主要人物から脇役に至るまで、個性豊かなキャラクター。
仏教的世界観の圧が強いのと、女性の扱いが現代から見るとあんまりなのと、やたら細かく書かれている戦闘ファッションに時折辟易しつつも、楽しい時間を過ごさせてもらいました。
義経も良かったけど、平家の公達が素敵で、推しになってしまいそうです…。
平家物語には大きく分けて語り本系と読み本系の2タイプがあり、この本は語り本系の代表である覚一本を訳したものだそうで。
読み本系も読んでみたくなりました。
あと、建礼門院右京大夫集、玉葉、吾妻鏡なども。
分厚い本を読み終えたのに、読書欲と興味は増すばかりです。 -
古川日出男さんのリズミカルな短いフレーズがなんとも心地良い。古典を全文読むのは初めてで感動。
2924-007 -
230725*読了
いやぁ、壮大だった。
平家物語ってこんな話だったのかっていうのと、ものすごい長編なのだなというのと。
読み応えたっぷり。早く早くと次が読みたくなるおもしろさ。
平清盛の傍若無人ぽさは、ご存命の頃にはそれはそれは際立つのだけれど(その最期も衝撃)、清盛が没して、平家がだんだんと衰退し、源氏が台頭してくるところが印象的で、清盛だけではないすべての平氏の物語なのだとありありと分かる。
あくまでも源氏が最後に天下を取る話ではなく、平氏がいかに興隆し、没していったかのストーリーなわけで。その物悲しさ…。
戦いだけでなく、それぞれの立場から抱く思いであったり、子や夫を失う悲しみだったりもたくさん。
戦の場面は大迫力。斬った斬られた。自害した。
こんなにもあっけなく命が散っていく。この時代には生まれてこなくてよかった…。怖すぎる。
でも、この時代から命が繋がれて今があるわけで。
こんなにも戦の多い時代から、よくもまぁここまで落ち着いたな、と。
うん、本当におもしろかった。 -
「平家物語 犬王の巻」を読んだので、この本も手にとったけど、ボリュームが凄くてなかなかの修行だった!
義仲が登場するまで我慢。
やっと一の谷、やっと屋島、やっと壇ノ浦、とマラソン大会でちょっと先の看板を目標に頑張るカンジで読み進めました!
巻末に平家の系図があったけど、巻頭に欲しかった。人名が役職だったりで、その時によって異なるのでシンドイ。
読後の達成感はハンパない。
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女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000055914
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琵琶法師の語りに重きを置いて訳され、全1巻にまとめられた平清盛の栄華からその子孫たちの滅亡までの物語。古典の授業でもお馴染みのエピソードももちろん多く、合戦の場面の語りのリズムもよい。漢籍の故事も取り入れて訳されているのも理解を深められてよい。マフィアを彷彿とさせる平家一門の所業にも震えたが、滅亡後まで読み切って改めて感じるのが敗れ残された者どもの運命の哀しさ。戦争の物語であり、時代を掌握した者の驕りが呼ぶ滅亡の話であり。アニメ化には驚いたが、これをきっかけに読めてよかった。
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1/30は三十三間堂が落慶した日。
三十三間堂を建立した平清盛。古川日出男さんによる完全訳、
『平家物語』はいかがでしょう? -
2018年1月14日に紹介されました!
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貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784309728797