ウチのシステムはなぜ使えない SEとユーザの失敗学 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334034443

感想・レビュー・書評

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  • 筆者もSEなのですが、SEに対して悲観的な記述が多く、これを読むとシステム導入の計画がある人は心配になります。

    でも、用語やシステム導入の手順とかはとても参考になります。

  • ★皮肉な表現にニヤリとなる。楽しくて先が読みたくなる。本はこうでなくてはね。

  • [ 内容 ]
    その業務、IT化する意味がありますか?
    せっかく高いお金をかけてIT化するのであれば、多少今までと仕事のやり方が異なることになっても、従来の手法では不可能だった業務やサービスを可能にするなどの高度化や効率化を追求した方が吉である。
    IT化された慣れない作業手順で、一時的にせよ却って仕事の効率が悪くなることを懸念するのは当然だが、それは習熟によっていくらでも埋め合わせることができる。

    [ 目次 ]
    第1部 SEという人々(SEという生き物 開発系の人々 開発技術者の周縁の人々 運用系の人々)
    第2部 SEと仕事をするということ(間違いだらけのIT企業選び システム開発を依頼する SEへバトンタッチ システム開発の工程を追う)
    第3部 ユーザとSEの胸のうち

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • SEの現実をズバッと斬っている。

    SEそのものの実態やSEとユーザの関係を著書自身のSE経験を活かして解説している。
    SEの実態をなんとなくイメージしたいという人にはオススメ。

  • タイトルを見て、すぐに惹かれて購入してしまいました。
    ほんとうちのシステムは使えない!と思って。

    内容としては、一度かかわりのある人は読んだ方がいいと思います。
    でもこのレベルのことを意識しないで仕事をしている人は
    他の畑から来た管理職とか。そういうレベルだと思うけど。。。
    業界的には常識的な話や通説を面白おかしく書いています。
    ちょっとユーザよりSEを馬鹿にしてる感じはするけど。
    最後のユーザはSEを魔法使いか召し使いのように思ってる人が
    多いってのは本当に共感。パートナーとして見てなくて、
    次元の違う人と見てるか、見下している人が多いと思う。
    どっちでもねーよ!って現実とリンクさせすぎでしょうかw?


    個人的に思ったこと---------------------→

    1章 SEという人々
    運用系と開発系の話が出てきて、共感してしまった。
    というのもうちのリーダが元運用系。俺、開発系(下流だけど)。
    で今俺も運用系に回っているわけだが、向いてないと思う。この仕事。

    運用って正常稼働当たり前で、創造的な事をしてはいけない。と書いてある。
    それじゃほんとつまらんよね。でも実際正常稼働は当たり前なのよね。
    それがつらい。つらまらんのも辛いけど、ミスすると凄い冷たいの。無表情で。
    うっかり屋さんの自分はしょっちゅう冷たい視線を浴びます。

    でも開発側からしたらミス(バグ)があるのは当たり前だし、
    人間ミスするもの、ってのを前提で、どんだけ防げるかが
    腕の見せ所みたいなとこもあるのに。
    ミスを減らす神経を使うなら、ミスをなくすシステムを作るのに苦労したい。
    と思うので、勝手にマクロ組んだりクエリ書いたりするんですが。

    でも運用系の人がいて、初めてまともにシステムが動いていることを
    開発者は忘れてはいけない。運用系の人は神です。とのことです(これも通説)

    2章 SEと仕事するということ

    発注者側の視点でSEとのやり取りや、開発の注意点を書いてます。
    最低限これぐらいの気持ちを持たずに、うん千万のシステム発注しない方がいいです。
    でも世間にはそういう人間が数多いるのですが。。。
    今までの業務習慣を引きずるより、多少導入時のストレスがあっても
    業務の最適化をしましょう。という話。まさにうちの会社。

    過去のシステムを引きずって、意味のないフィールドがたくさんあります。
    あとメニューの意味が分からないとか。
    傑作だったのは
    「削除フラグを立てても、レコードが削除されない」
    なんだよその削除フラグw ある意味が全くない。

    書いてあることは是非ユーザの方に意識していただきたいことばかりだけど、
    ひとつ元技術者的な観念で指摘すると、
    「技術者は新しい技術を使いたがるが、それは必ずしもいい結果を生まない」
    言っていることは全く正しいと思うのだが、
    新しい技術に関して否定的な点は納得いかない。

    確かに既存の安定した技術で作るのが、ユーザとしては一番いいことが多いが、
    技術屋さんだって商売である。他社と差別化を図ることは必然。
    また、開発効率や表現力の向上等、改善するための新技術が多いなか、
    それらを取り入れないこと自体がリスクに成り得ると思うのだが。

    そうすると、実態は使いたくって使っているわけでもないケースもあるはず。
    (実際XMLDBを使いたくはなかったが、将来を考え顧客と同意の上使ったケースがあった)
    初期段階のリスクを恐れていたら、技術屋(企業)としては成長が鈍化するわけです。

    それは顧客にとってもスポット的な取引ならロスが多いだろうが、
    大抵は保守等も含めてある程度継続的な関係になるはず。

    あ、でも「例えプロジェクトが成功してもSEを抱きしめるようなことをしてはいけない。
    彼らは通常より、触られるのを嫌がる傾向がある。」ってのに見事にはまったw

    3章 ユーザとSEの胸のうち
    最後は実際にありそうな開発の場面を面白おかしくストーリーにしてあるのですが、
    これはやりすぎだろうw と思うほどネタが満載です。
    プログラムのコメント欄に「殺したいやつリスト」なんて書くプログラマがいたらクビでしょ。
    でもありがちな失敗例を超極端な形で書いたものです。
    営業が(わからずに)余計なこと言いすぎたり、ユーザが内政的なことばかり考えたり、
    SEがテスト誤魔化したり、プログラマが汚いプログラム書き直してしまったり。
    よくある話です。気をつけましょう。

  • 非常に極端な例であり、これを一行たりとも信じてはならない。けど、単純化されたノンフィクションの物語としては面白い。

  • ユーザが思う通りにシステムが動かない理由を、SEやIT業界の特徴を挙げて説明している。IT業界の一員として頷ける部分は多々あるものの、本書にはいくつか不満が残る。不満の一つは、システム化を改善するための提案が少ないことだ。SEに対する批判はおもしろいが、おもしろさ以外に得るものがあまりなかった。別の不満は、過剰な比喩表現が多いことだ。節ごとに難解な表現を載せるているのが、とても鼻についた。僕の結論、本書を読むことはあまりオススメしない。

  • 書き味がいい。この著者の本、また読みたい。
    内容としては、何も知らない人が最初にシステムやSEについて知るにはいいかも知れないが、知識として得られるものは少ない。
    ただ、なんとなくこんな感じってのはとてもつかみやすい。

  • かなりの毒舌でSEの現実が書かれた本。システム制作側と依頼側がなぜ分かり合えないのか、の考察が面白かった。システム依頼側の人に是非読んで欲しい一冊。

  • 良いシステムになかなか巡り合えていない金融、公務、製造の人、必見です。こんな本待ってました!

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著者プロフィール

中央大学国際情報学部教授

「2021年 『デジタル/コミュニケーション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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