- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334036805
作品紹介・あらすじ
日本で暮らすイラン人としていつも悲しく思うのは、イスラムに対する日本人の過剰な拒絶反応だ。過激な反政府デモや核開発疑惑などから、イランといえば「危険なテロリスト国家」というイメージが染みついてしまっている。でも、イラン人はみんな日本が大好き。そんな「片想い」を少しでも「両想い」に近づけたい、本書はそんなキューピッド的発想から生まれた。陽気なイラン人たちが織りなす数々の珍エピソードを通して、本当のイスラム文化を知っていただけるはずだ。メディアは教えてくれない、驚きのイスラム・スタンダード。
感想・レビュー・書評
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デスペラードという漫才コンビのサラミさんという方の書いた本です。さすがお笑いの人、ちょいちょい挟んでくるツッコミがとても面白いです。しかし中盤からは、詳しい歴史、経済、政治情勢など、分かりやすくしっかり書かれていて、イランの一部に本当に触れる感じがしました。
最後は、始まりと同じように、笑い満載で締めて欲しかったかな。読んで良かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者は子どもの頃に来日したイラン人、現在はお笑い芸人。イラン人の視点からイラン人の特徴や「しょーもなさ」、イスラム教の戒律に対する考え方(と、それを回避するための様々な言い訳)などを解説していて、堅苦しくない「イラン人の姿」を見ることができる。
イランには行ったことがなく、これまで知り合った人にもイラン人はいないのだが、他の国と同様、やはりイランも通り一遍の定型化された人ばかりではないわけで。一般的なメディアでは読み切れない民族性、国民性を知るためには、これぐらい緩めの本を読むのもまた楽しい。
最終章では、イスラム教が絡む以上は避けては通れないシーア派とスンニ派の話、周辺のアラブ諸国との関係性なども簡単ながら触れられていて、ごくざっくりとこのあたりの知識を得ることもできる。
イラン入門書として、決して悪くない。 -
イラン人が面白いのか、この人が面白いのか。
確かに著者の言う通り「イラン」については、テロリスト・砂漠?のイメージしかなかった。
滅茶苦茶宗教が厳しくて、思ったよりも死刑だらけの国でもあった。それでも宗教の穴?を掻い潜りお祈りをサボろうかと考えているのは小学生のようである。
多分、日本人とのギャップが大きい文化の一つだと感じた。 -
久しぶりに新書を読むとすごく時間がかかってびっくり。
宗教とか民族の話を軽妙にしてもらうのはすごくたのしいなあ。無責任だけれど。
悪ふざけしすぎていない感じもいい。 -
イラン出身の芸人による、ミクロ視点からのイラン本。この辺の振り幅の大きさがイスラーム世界の面白さだろう。イランということで自然とシーア派の話になるが、最後の章にスンニ派とシーア派についての基本が載っているので、面倒がらずにそこまで読むこと。それにしてもイスラームは難しい。以前かなり入れ込んで関係書を読んでいたのだが、シーア派の印象が逆転したように思えるのは、単に私の認識不足からくるものか。ともあれ、国民は意外と両派を「どっちでもいいじゃん」と思っているとか、そういった視点が新鮮だ。本書の内容は少し陽気に過ぎるかも知れないが、日本人の持っているイスラームに対するマイナスイメージを加味すれば、存外、上手くバランスが取れるのかもしれない。
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ニュース番組を観ているだけじゃイランのことを断片的にしか知ることができないって心の底から思いました。
タイトルの通りイラン人面白すぎる。
意味のわかんない法律・規則ありすぎ。
エマミさんの語彙力とユーモア溢れる文章でスラスラと読めました。
知らないことを知るってやっぱり楽しいなぁ。
他の国のことも知らないことたくさんあるんだろうなぁ。
世界に興味が持てるそんな一冊でした。 -
距離的にはヨーロッパより近いはずなのに、よく知らない中東。イランとイラクの区別がつかない人は多いのではないだろうか。歴史や政治体制などはググればまあなんとなくわかるけれど、実は知りたいのはそういうことではなかったりする。そこに住んでいる人がどういう生活を送っているのか。朝は何時に起きて、何を食って、何を着て、休みの日は何をしているんだろう。まあ、学校で隣の席になった、よく知らないがなんとなく気になる同級生について知りたいと思うことと変わりはない。
そういうことは学者ではなくて本人に聞くのが一番で、そういう意味ではこういう本がいっぱい出るといいなと思う。著者は在日イラン人のお笑い芸人だそうだ。
基本的にはおもしろテイストで話が進むが、折々に顔を出すイスラム教とイスラム法に縛られた生活や、身分や性別での差が大きいことは、とても窮屈に感じる。まあ、当人がそれがいいと言っているのなら他人が口出す筋合いはないわけだが、誰が「当人」なのかが問題だよな。
著者が芸人なので、どこまでがネタでどこからがマジなのかよくわからないのは困ったが。 -
イランについて知りたくて読書。
著者の名前は知っていたが、コントを見たことがなかったのでこれを機会に見てみた。面白い。著書を読んだから面白く感じたのかもしれないが、日本育ちで日本をよく知る外国人が増えることがいいことだと思う。
おそらく著者はもうイランで生活はできないだろうなとも思う。
イラン人は面白いという書名だが、著者のように日本の生活を知ってしまうと不自由に感じると思う。しかし、国外に出たことがない多くのイラン人にとっては決められた宗教ルールと習慣の中で生きるのが当たり前であって、日本人が外から思っているほど不自由は感じていないのかもしれない。むしろ、決められたルール、選択肢が少ない社会は考えなくていいので楽なのかもしれない。
イラン社会、イスラム世界での男女認識など勉強になる情報が多く詰まっている。
著者の職業柄か、例えが面白い。
本書は友人からいただきました。有り難うございます。
読書時間:約1時間 -
イランといえば『テロ組織』みたいなイメージでしたが、完全に思い込みだということが分かりました(^O^)
それに日本では有り得ない面白い文化が興味深かったです。 -
イランに行きたくなった。メディアによって植え付けられてしまったイランに対する陰鬱なイメージをギャグを交えながら払拭してくれる。
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それなりに面白い。
ただ、黙ってムスリムにカツ丼食べさせるってそれはひどいでしょう。 -
軽い気持ちで借り、読んだが、面白かった。
現地で生まれて10歳までは全きイラン人として育ち、その後は日本で暮らして日本語ペラペラ、日本人の血を引くために「私たちの同胞」と認識される——そんな著者の立ち位置が、彼の書くもののみならず、受け止める私たちの読後感にも絶妙のバランス感覚をもたらすからだろう。
最近、日本で生まれ育った中東の方の発言が注目を集めているが、彼女の発想や日本・日本人に対する距離の取りかたにはやはり、「外国人」の印象が強い。そこのところ、本書は紛れもない「私たちの同胞」が書いたものであり、さらにそうでありながら、生粋の日本人にはありえない新鮮な視点をも含んでいるのだ。
似た感触は重信メイさんの著書にも覚えたが、彼女の場合は民族や国籍以前に、その特殊すぎるおいたちのインパクトが強い。そこのところ、「普通の」生まれである著者の思い出話はより明るく楽しく、「お国もの」として純粋である(とはいえかなり裕福な家庭の出身らしく、そのあたりも現代日本人には馴染みやすい)。
原理主義的でも、迎合的でも、わざとらしくエキゾティックでも、手垢のついた古くささでもない。いまだ遠い国を知る一歩として、おすすめ。
2013/9/27〜9/30読了 -
イラン出身の著者は日本でお笑い芸人。語り口も楽しく、イランという国の実態を語ってくれます。やはりイスラムのイメージが強いですが、シーア派は、逃げ口を多く用意していて、それがスンニ派が多いアラブからは不信仰者と思われているとのこと。例えば30分だけの結婚関係、ラマダンが正月に重なった時など・・・一方で、女性保護と言いながら蔑視は甚だしいと思わざるを得ません。強姦されたら不倫で、石打ちの死刑になる!!著者は本当のことを語っているのでしょう。一方で陽気なイラン人の姿は意外な側面です。
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イランに対する印象が様変わり(勿論ポジティブ)する本。著者がお笑い芸人なので表現がいちいち面白くリアルな日常を垣間見ることができる。今更だがイスラムはひとくくりにはできないと痛感。イラン人のユルさはカワイイ。
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イラン人の生活の様子がとてもおもしろかった。
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レポート用にすごくぱーっと読んだんだけど。
お笑い芸人さんだしやっぱ難しいことでも軽めにわかりやすく書いてあって助かりました。実際イラン人の人たち(意味被ってるけど私的にあってると思う)がどんな風に生活してるかなんてどの専門書読むよりこういう実体験の親しみやすい感じの本読んだほうがいいと思う。
でもアラブ諸国がペルシャに文明コンプレックス感じてるっていうのはすごく身内意識な感じがしたww -
吉本興業所属の在日イラン人芸人によるごくふつうのイラン人についての生活や生態を紹介したもの。日本人があまり正しく知っていない地域の国の一つであるイランを知る良書だ。シニカルな視点と笑いの要素の盛り込みかたはさすがにお笑い芸人のセンスを感じる。厳格なイスラム教の戒律と、ユルい国民性であるらしいイラン人の行動のギャップを読めばイラン人に親近感を抱くことは請け合い。
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三葛館新書 302.26||EM
イランという国、そしてイスラム文化についてニュースやテレビでは知ることができない、本当の姿を学ぶことができる一冊。
さすがお笑い芸人だけあって、テンポのよい文章とオチやツッコミを交えた珍エピソードにはついつい笑ってしまいます。
日本との文化の違いやイスラム文化の厳しい一面に驚くところも多々ありますが、笑って楽しく学べます。
和医大OPAC → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=63614 -
楽しく読めた。イランってどんな国ということが、面白おかしく語られている本。味気ない統計数字や欧米寄りの報道とは違ったイランが垣間見えて、少し物知りになった気分。友人にイランってこんな国らしいよと自慢したくなる。イスラム国家ということが日常生活に具体的にどんな影響があるのかというのがよくわかったし、スンニ派とシーア派の違いもなんとなく分かったような気になった。