すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)

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  • / ISBN・EAN: 9784334039745

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  • すべての教育は「洗脳」である
    21世紀の脱・学校論
    著:堀江 貴文
    紙版
    光文社新書 871

    学校教育を洗脳といい、使いやすい労働者を大量生産する工場という
    グローバル人材(G人材)と、ローカル人材(L人材)を対比していく
    そして、ナショナリストな人材(N人材)も

    けっこう暴論な一冊ですが、ITと高齢化を捉えていて、考えさせる内容でした

    気になったことは以下です

    ・学校教育のエリートは、洗脳されることに慣れた人たちだった

    ・学校はただ、ゆがみきった常識を植え付けるために、存在する機関なのである

    ・そもそも、学校は工場の誕生と連動して作りだされた機関なのである

    ・国家は、想像上の産物である

    ・そもそも、使用する教科書を国家がチェックするという制度自体、先進国の中では極めてまれである

    ・人種の壁、国境の壁、年齢の壁、あらゆる壁を越えて、人はそれぞれの居場所を自在に作ることができる

    ・G人材:グローバルを行動範囲とする
     L人材:ローカルに根づく

    ・Lの世界に関して注意すべき点を2つ
     ①とにかく保守的な人が多い
     ②地方の居心地のよさは、非常にもろい条件の上に成り立っている

    ・G人材の最大の特徴とは何か、それは実は、所有からの解放にある

    ・ITの力は、国家間の格差をフラットにしつつある
     トーマス・フリードマン 「フラット化する世界」

    ・N幻想の失われていく世界とは、つまり、優秀な人がその出自に関係なく、価値を正しく評価される世界なのである
     この恩恵を受けるのは、開発途上国の人たちだけではない、僕たち全員だ

    ・僕のいう、学び、とは、没頭、のことだ
     脇目もふらず没頭し、がむしゃらに取り組める体験のすべてが、学び、だと僕はおもっている

    ・面白ければ、ユニークであれば、いい
     手軽に、レア人材になった人たちが、そのことを踏み台に、着実に次にステージに進むのを見て来たからだ
     みんな、もっとインスタントに、唯一無二の存在になって、そのメリットを利用しつくして次へ進めばいいじゃないか

    ・オンリーワンになれるかもしれない

    ・手抜きでやりたいことの時間を作れ

    ・会社なんてさっさと辞めてしまえばいい
     その会社をよほど好きならともかく、少しでも不平不満があるなら迷わず辞めるべきだ
     学校を転入・編入するのに比べたら天職なんてずっと簡単だし、自分で事業を起こすことだってそんなに難しくない

    ・国家にしろ会社にしろ、幻想で出来上がっているコミュニティのために、人が罪を犯したり、自分の健康を危うくしたりする必要はない

    ・19~20世紀の工場的な考え方は、21世紀にはあっていない
     ①社会に求めれる仕事がもはや昔のような、工場労働ではないということ
     ②人間の寿命が100年前の倍近くまで延びているということ
     である

    ・退職後35年も年金だけで生きていくのは不可能だ
     かといって、同じだけの期間を遊び暮らせる資産を作るためには、会社員としての報酬の大半を預貯金や投資に回さなければならない
     それでは人生を楽しむこと自体が難しくなる

    目次

    はじめに 「何かしたい」けど「今はできない」人たち
    第1章 学校は国策「洗脳機関」である
    第2章 G人材とL人材
    第3章 学びとは「没頭」である
    第4章 三つの「タグ」で自分の価値を上げよ!
    第5章 会社はいますぐ辞められる
    おわりに

    ISBN:9784334039745
    出版社:光文社
    判型:新書
    ページ数:208ページ
    定価:740円(本体)
    発売日:2017年03月20日初版第1刷


  • 書籍内で例示されているものが国の恣意的な制度である、あるいは一部の利権が伴うものたちからの洗脳であるという点は否めません。その点は同意です。
    しかし、その側面のみで学校を廃止する極論は困難でしょう。
    学校制度のメリットをどう補完するべきか?
    例えばネットで解決できると一口に言っても、相対的貧困率が高い日本、レベルの低い親の環境で平均以上の環境を提供できるのかは甚だ疑問です。
    つまり、脱学校化の先にあるのは一部の優秀な層とそうでない層の乖離でしょう。その論点についてより代替案があればなお良かったです。

  •  本書のタイトルは,なんとも刺激的な題名である。
     教師である私にとっては,それこそ,死活問題になる話である。もし,私のやってきたことが「洗脳」ならば,オウム真理教がやってきたことと,なにも変わらないことになる。
     それは本当か?
     言いすぎではないか,ホリエモン!
     が,しかし,私は「今の教育はそのままでいいのだ。ホリエモンよ,お前の言っていることはおかしいぞ…」と反論することは,まったくできない。ホリエモンの意見に同意してしまう自分がいる。
     ホリエモンの言うとおり,今の日本の教育は,明治から全く変わっていない。あの悲惨な戦争を経験し,日本を支配していた教育勅語は廃止された…といっても,日本人の本筋の所は全く変わっていない。
     子どもは未熟だから,社会に出たときに困らないように「適応させる」必要がある。だから,そのために「今は我慢させて」でも,道徳をはじめとする学校教育の「枠にはめる」のだ。
     そして,はみ出した子には,学校での居場所は保障されない。ましてや,学校を拒否して生きることは,相当のエネルギーが必要になる。かくして,子どもたちは,まるで金太郎飴のように,均一化されて学校を出て行くのだ。

     こんな社会にだれがした…。子どもたちこそ,次世代を担う新しい社会の作り手ではないか…そうホリエモンは言いたいのだろう。

     が,しかし,子どもたちは,成長して,新しい社会を作っていくだけではなく,ある程度は既存の社会に合わせていく力も必要であることは論を待たないであろう。たったの1人で社会を作ることは出来ない。ある程度のその社会を支配する道徳や学力(一般的なもの)もないと,友と一緒に社会を変える力さえも発揮できないかも知れない。

     今の教育は,余りにも均一すぎるし,子どもの興味関心を無視しすぎているという指摘には,大いに賛成するが,だからといって,公教育をすぐに廃止するわけには行くまい。
     いや,公教育があってこそ,人権感覚も身について来たのだという過去の歴史もある。「ヒトは教育によって人になる」というのも,あながち的外れではないはずだ。

     教育界に,もっと自由があれば,教師ももっとゆったりとできて,いろんなタイプの子どもたちともゆったりとつきあえるはず。

     ま,学力テストで1位だ2位だといっているようでは,今の学校には,まったく期待できないね。
     
     いろいろと教育について考えるキッカケとなる本でした。

  • 過去から現在の学校教育の問題を論理的に書かれており、極めて分かりやすい文章で表現されています。
    10代、20代の方々に読んで頂きたいです。

  • ホリエモンの本は今までにも何冊か好きで読んできたが、本書は読みながら明らかに今まで読んだ著書と何か違う感を持ちながら読み進めた。

    なぜだろう?

    それは、どちらかと言えば今まで読んできたホリエモンの著書はとにかく一歩を踏み出せ的なエッセンスがこれでもかというぐらいに注入されていた。

    私なりに感じたのは本書はその逆。

    いや、逆と言っても踏み出すなと言っている訳では無く、間違いなく踏み出せと背中を押そうとしてくれている。

    しかし、本書の視点は踏み出すことではなく、踏み出せない理由を明確にし、そこから解放させる為のエッセンスが詰め込まれていた。

    ブレーキから足を外すこと。

    ブレーキが何で、どうすれば良いか。

    多くの読者も今までのと違いを感じながら読まれたのではないかと思う。

    間違いなくこの一冊も忘れられない一冊となるだろう。

    説明
    内容紹介
    義務教育の「常識」を捨てろ、「好きなこと」にとことんハマれ!
    真に「自由」な生き方を追求するホリエモンが放つ本音の教育論

    学校とは本来、国家に従順な国民の養成機関だった。しかし、インターネットの発達で国境を無視した自由な交流が可能になった現代、国家は名実ともに"虚構の共同体"に成り下がった。もはや義務教育で学ぶ「常識」は害悪でしかなく、学校の敷いたレールに乗り続けては「やりたいこと」も「幸せ」も見つからない。では、これからの教育の理想形とはいかなるものか? 「学校はいらない」「学びとは没頭である」「好きなことにとことんハマれ」「遊びは未来の仕事になる」――本音で闘うホリエモンの〝俺流〟教育論!

    自ら学び、楽しく働く姿を取り戻せ!
    「好きなもの」は無敵の武器だ! /ハマる対象は何でもいい/三つの「タグ」で自分の価値を上げろ/あなたは「レア」人材か?/決断の時は「今この瞬間」/未来予測なんてできるわけない/義務教育が植え付けるのは空虚な「常識」/これから人はG人材とL人材に分かれる/楽しくない仕事は今すぐ辞めろ! /モノは持たなくていい/「所有」から「アクセス」へ/「快のシェア」がこれからの幸せ/「学び」とは「没頭」すること/「没頭」は天才の特権ではなく誰でもできる/学歴や資格を活かそうとするな! /「目標」を設定すると「目標以上」になれない/「やりたいこと」をやってる人にはかなわない/「手抜き」で有限の時間を守れ! /行動は「これいいじゃん」という小さな発見から/「遊ぶ」「働く」「学ぶ」は三位一体

    【目次】
    はじめに 「何かしたい」けど「今はできない」人たち
    第1章 学校は国策「洗脳機関」である
    第2章 G人材とL人材
    第3章 学びとは「没頭」である
    第4章 三つの「タグ」で自分の価値を上げよ!
    第5章 会社はいますぐ辞められる
    おわりに

    【プロフィール】
    堀江貴文(ほりえたかふみ)
    1972年、福岡県生まれ。本音で本質をえぐる発言が人気を集める敏腕実業家。SNS株式会社ファウンダー。91年、東京大学に入学(後に中退)。在学中の96年、有限会社オン・ザ・エッヂ(後のライブドア)設立。2002年、旧ライブドアから営業権を取得。04年、社名を株式会社ライブドアに変更し、代表取締役社長CEOとなる。06年1月、証券取引法違反で逮捕。11年4月、懲役2年六ヶ月の実刑が確定。13年3月に仮釈放。主な著書に『稼ぐが勝ち』(光文社)、『ゼロ』(ダイヤモンド社)、『本音で生きる』(SB新書)、『99%の会社はいらない』(ベスト新書)など多数。
    内容(「BOOK」データベースより)
    学校とは本来、国家に従順な国民の養成機関だった。しかし、インターネットの発達で国境を無視した自由な交流が可能になった現代、国家は名実ともに“虚構の共同体”に成り下がった。もはや義務教育で学ぶ「常識」は害悪でしかなく、学校の敷いたレールに乗り続けては「やりたいこと」も「幸せ」も見つからない。では、これからの教育の理想形とはいかなるものか?「学校はいらない」「学びとは没頭である」「好きなことにとことんハマれ」「遊びは未来の仕事になる」―本音で闘うホリエモンの“俺流”教育論!
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    堀江/貴文
    1972年、福岡県生まれ。本音で本質をえぐる発言が人気を集める敏腕実業家。SNS株式会社ファウンダー。91年、東京大学に入学(後に中退)。在学中の96年、有限会社オン・ザ・エッヂ(後のライブドア)設立。2002年、旧ライブドアから営業権を取得。04年、社名を株式会社ライブドアに変更し、代表取締役社長CEOとなる。06年1月、証券取引法違反で逮捕。11年4月、懲役2年6ヶ月の実刑が確定。13年3月に仮釈放(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 「学び」とは没頭である。脇目も振らず没頭し、がむしゃらに取り組むことのすべてが学びとなる。学校では、そこに通う人間を規格通りに仕上げようとする性質があるという。しかし、インターネットが普及した現代では、これまで以上に自由があると考えて行動してもいいのではないかと本書は訴える。自分自身の時価総額をあげることができれば、いまこの瞬間も、自分がワクワクすることに時間を使えるのだろうと思う。本書では「貯金型思考」から「投資型思考」へと考え方をシフトさせることで自分の価値を最大化できるとあった。本書を読み、現状に対して思考停止になっている自分に気付かされた。

  • 教育への批判。いちいちごもっともなんだよなあ。教育は変わらなきゃ。もっと、学びは楽しいものじゃなきゃ、と思う。

  • 書名は過激ですが、内容は過激でなくまっとうなものでした。
    「~するな」とか「~はダメ」とか禁止の多い学校教育は害悪でしかなく、これからの時代は「没頭」することが大事でそれが「遊ぶ」「働く」「学ぶ」の三位一体につながるということでした。
    ネットが発達し、AIが人間が嫌う仕事をやってくれる時代が来つつあり、もう苦しい仕事をすることが美徳な時代ではないんですよね。まず、没頭できるものを見つけることが大事だとわかりました。

  • 産業革命に起源を持つ学校は、工場労働者の育成機関。知らないうちに自分たちは国にとって都合の良い人材に育て上げられていた。

  • タイトルの通り
    ホリエモンの本はどれも一貫した意見なので、数冊気になるのを読めば十分かな?って個人的には良いと思います。

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著者プロフィール

1972年、福岡県生まれ。実業家。ロケットエンジンの開発や、スマホアプリのプロデュース、また予防医療普及協会理事として予防医療を啓蒙するなど、幅広い分野で活動中。会員制サロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」では、1,500名近い会員とともに多彩なプロジェクトを展開。『ゼロ』(ダイヤモンド社)、『多動力』(幻冬舎)、『時間革命』(朝日新聞出版)、『最大化の超習慣』(徳間書店)など著書多数。

「2023年 『(仮)2035 10年後のニッポン ホリエモンの未来予測大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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