- Amazon.co.jp ・本 (451ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334716622
感想・レビュー・書評
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考えさせられる後味ある作品でした
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読みやすさ ★★★★☆
驚愕度 ★★★☆☆
読後清涼感 ★★★★★
脳内映像度 ★★★★☆
没入度 ★★★★★ -
再読。
本格ミステリと社会派の融合を味わう。
消費税のために起こったとされる殺人事件に隠された、ある男の人生を探る社会派的側面から、消えるピエロ、動く死体といった、遥か昔に起こった列車での一連の不可思議事を解き明かす本格ミステリ的側面までを、見事に織り交ぜた長編。
島田荘司ならではの不可解さを帯びた出来事を、吉敷刑事が社会派的テンポで解き明かしていく姿は心地よいBPMで読みやすい。
ただ、解決編のテンポがいわゆる"名探偵によるワンパン"ではない上、社会派の部分でも同情を誘う度合いが時間的障壁等の関係から薄くなるため、読みやすい分強烈なインパクトはなく、一読で満足する印象。 -
壮大なトリック
島田先生の意味不明な現象が徐々に明かされていくの本当に好き -
ダイナミックなトリック。乱歩っぽい風味のところも好み。
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自殺したピエロは密室から姿を消し、首無し遺体は突如として動き出す。そして天に向かって飛び跳ね脱線する列車…
奇天烈な事件の数々に解決の糸口すら見出せない。どうしたらこんな難解な謎が解けるのだろうか。物語の主人公はもちろん、読者ですら同じ思いを抱いてしまう本書。少しずつその謎が解き明かされ、全貌が明らかになる展開に、ミステリー特有のワクワク感を楽しむことができました。
本書はそんなミステリーでありながら、冤罪や戦中日本が起こした暴挙などに目を向ける社会的な側面もあります。解説を読むにむしろこの社会的な側面こそ重視されたようですが、ミステリーと社会性が絶妙にマッチした作品でした。 -
壮大でトリッキーな本格ミステリと、重く心に沈む社会派が融合した渾身の一作。
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前半は読みにくかったけど、途中からこれどう決着つけんの!?って気になって気になって。
なんかよくわからんけどとにかくすごい、って感じ。