奇想、天を動かす―長編推理小説 (光文社文庫 し 5-20)

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  • Amazon.co.jp ・本 (451ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334716622

感想・レビュー・書評

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  • 喉が诘まったような

  • ううむ。

  • これは、すごいよ。占星術が異端なら、これは正当派。青臭い、不器用な吉敷さんで、けして好きではないけれど、これはすごいお話。

  • 2012年3月28日読了。「このミステリーがすごい!」1989年度版の第3位の作品。御手洗潔シリーズと並ぶ著者の2大シリーズ、「吉敷竹史シリーズ」の代表作(私は初見だが)。消費税が施行された平成元年、消費税不払いの老人による女性店員刺殺事件の裏にあったのは、昭和三十年代より綿々と続く日本の暗い歴史そのものだった・・・。著者が目指したという「社会派と本格ミステリの融合」が体現された一作、とっかかりとなる事件のなんでもなさといい、吉敷刑事が挑む謎の「天を動かす」突拍子もなさといい、地道な聞き込み調査の中で彼が出逢っていく人々のそれぞれの人生といい、娯楽小説として楽しめる上に読み終わって深い余韻を残す・・・。御手洗潔シリーズのアホらしさ・豪快さもいいが、こちらのシリーズも実に面白い。もっと読もう。

  • 冒頭はまたしても奇妙な物語仕立てではじまっていました。
    というのも自分が島田氏の作品で”暗闇坂の人喰いの木”を以前に読んでいたからこその第一印象です。

    一見まるで関係もありそうにない過去で起きた迷宮入りした事件と、現代で起きた事件とが想像もつかないように複雑に絡み合う吉敷刑事の執念の軌跡。
    そしてこれらから見えてくる事件に深く関与する社会時代背景。
    小説そのものも勿論深いのですが、社会に対して語りかける島田氏の想いが凝縮された作品と言えるのではないでしょうか。

    フィクションですが上司から馬鹿扱いされた吉敷刑事、世間からただのボケ老人扱いされた行川郁夫もとい呂泰永両者の信念の深さには頭が上がりません。
    自分も白は白、黒は黒とはっきり言えるような人間になりたいです。

  • さすがシマソー!これぞミステリっす。社会派っす。奇想です。天を動かしました。ほんと、おもしろい。

  • 大分前に一度読んだのですが、吉敷シリーズだということすら忘れてました…。内容については全く覚えてなくても、「すごかった」と印象だけが残っていました。
    今回改めて読んでトリックそのものよりその背景が辛いというか、すごかったな、と。
    何年か後に読んだ時は一体どう思うのだろうかと思います。
    内容とは関係ないですが、うちにあるのは表紙のデザインがピエロの顔のものです。

  • 社会派と本格の融合を試みたらしい。本格としては今イチか。なぜならトリックが凝り過ぎていて分かりにくいから。滅茶苦茶期待して読み始めたのだが...

  • 友人から拝借。推理小説自体をあまり読まないので、社会的な背景を含んだ推理小説な点は、興味深かった。かたり口調も丁寧で、作者の丁寧さやまじめさがしのばれる。

  • 消費税十二円からここまで広げるとは流石島荘。

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著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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