女神 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
3.20
  • (14)
  • (39)
  • (87)
  • (22)
  • (6)
本棚登録 : 463
感想 : 54
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334741242

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一番最初に読んだ「明野 照葉」。
    ここから私の「明野 照葉」連読が始まった。
    今のところ一番好きな「明野 照葉」かもしれない。

  • オススメコーナーに並んでるので買ってみた。・・・・なんじゃあこりゃあ。あまりにスケールがみみっちくないかい。そのために殺人までするってその心理がわからん・・・・・。留学してMBAでもとってCEOに登りつめようって気はないのかい。これで野心とか言われてもね・・・・・。ひたすらしらっと読んでたのでこの評価。

  • 女性の根源的な美への欲求を見事なまでに表現している。
    完璧でありたい。その為には何をも犠牲にする。
    ただ自分を認めてくれる存在を消してさえも。
    その在り様にただただ嘆息をつくばかりである。

  • 作者の文章が気に入ったので、二冊目読んでみました。
    自分的にはこちらのほうが好みかな。
    悪に憧れる心理というのは誰にでもあるものですが、その陰で泣いている人がいることを想像できる人間でいたい。

  • こっ…怖~い!!
    女って怖い。他人に深入りなんてするもんじゃありません。

  • 前回読んだ「汝の名」と展開が似てるかも。。。完璧な女性には裏がある、みたいな。でもそういう女性は殺人を犯すような悪女であれ、なぜか嫌味がないような気がする。もしかしたら誰もが持っている願望を具現化している女性を描いているからなのかな。

  •  とりたてて目立ったところもなく、どちらかといえば地味な部類に入るOLである佐竹真澄は、同じ職場で働く君島沙和子に憧れを抱いていた。沙和子は営業成績もトップ、誰もがうらやむ美貌の持ち主にも関わらず、鼻につくような態度も全くない。普段から自然と彼女を目で追うことが多かった真澄だが、興味のつきない彼女は意識して沙和子を観察することにした。すると、気になる点がいくつも出てきたのである。

     久しぶりにわき目もふらず没頭して読んだ。話自体はとりたてて奇抜なものではない。誰もがうらやむ完璧に見える女に隠された真実・・・ストーリーを一言で言うならこれだろう。にも関わらず、ここまでこの【完璧な女】もとい、【完璧を演じる女】である君島沙和子に入れ込んで夢中で読んでしまったのは、きっと自分の中に君島沙和子と共通する部分があまりにも多かったから。そう思ったら、ものすごくこの本が怖く思えた。話としておもしろいなと思ったのは、登場人物が全て沙和子の敵というわけでなく、彼女を愛するものや理解するものが多かったり、目的のために人を殺してしまうようなその本性を知った後ですら、彼女を応援する立場にまわる者がいること。それもまた、彼女たちがどこか病んでいるからなのだが(^^;

  • 好きなテーマなので読んでみたが、全体的に中途半端な印象。外面と内面のギャップがイマイチ伝わってこなかったので、完璧な女性とも裏で頑張っている努力の人ともとれず。

  • 帯にある「男の知り得ない女の心理」。完璧を求める沙和子だけじゃなく、彼女を観察する真澄や由貴の心理も女ならではだと思います。仕事もプライベートも充実した女性が実は、というのならいくらでもある話。むしろそれを知った後の二人こそ、善悪の判断を超える感情や理想を持ちうる「女の怖さ」を表しているように感じられます。分からなくはないけどやめときなよ、と思った人間としては爽やかそうなラストも逆に不吉な印象を受けました。

  • 誰もが認めるため息が出る美貌スタイルもよく、仕事の営業成績は、トップセールスを誇る。恋人は、エリート医師。周りから、完璧だと思わせる”営業部の花”沙和子。同じ会社にいる真澄は、憧れが高じて観察するようになる。すると、その秘密主義、完璧主義は、常軌を逸してるように見えた。沙和子の素顔に隠された奇妙な過去とは?

    ちょっとホラーぽい作品であります。社会病理を描いた作品でもあります。誰でも理想は、ありますよね〜。そんな心に漬け込んでくる作品です。女性は、特に面白く読めるのでは?と思います。
    女性の意見が聞きたい作品です。

    世の中理想通りには、なかなか行かないと思うのですが、実際どうなのでしょう?

全54件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

明野照葉

東京都生まれ。一九九八年、「雨女」で第三十七回オール讀物推理小説新人賞を受賞。二〇〇〇年、『輪廻RINKAI』で第七回松本清張賞を受賞、一躍、注目を集める。ホラーやサスペンスタッチの作品を得意とし、女性の心理を描いた独自の作風はファンを魅了してやまない。『汝の名』『骨肉』『聖域』『冷ややかな肌』『廃墟のとき』『禁断』『その妻』『チャコズガーデン』(以上中公文庫)、『女神』『さえずる舌』『愛しいひと』『家族トランプ』『東京ヴィレッジ』『そっと覗いてみてごらん』など著作多数。

「2020年 『新装版 汝の名』 で使われていた紹介文から引用しています。」

明野照葉の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×