- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334741242
感想・レビュー・書評
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リセットを繰り返しながら人生を泳ぐ謎多き女神を三組が追う。一組は犯罪を追い、一組は共闘関係になり、最後の一組は憧れの目標となってしまう。最後の一組、単なる興味から、なぜ興味をもつのかという葛藤、そして、実は同類憧れ、真似をすることで自分たちの再生につながるというくだりがスリリング。
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沙和子の様に犯罪を犯してしまうのはやりすぎだけれど、良い意味で誰かを演じてより良い自分を作り上げるのは悪いことではないのではないかとも思える。
自分自身を向上させていく為に多少の演技は必要なのかも。
女神というより女優? -
驚きです。女神のような完璧な女性、沙和子。沙和子に憧れる真澄達。その真澄達の行動にまず驚き。
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「人というのは、他者から価値のない人間と決めつけられてしまったら、明日から生きていくだけの活力を、案外たやすく失ってしまう生き物なのだ。」
「男というのは、「君の幸せ」と言いながら、自分の人生の設計図に、女を同伴者として取り込もうとする。頭に勝手に未来の絵を描き、設計図を引くという点では、沙和子のしていることも彼らと同じかもしれない。だが、沙和子は、男を登場人物にしても、男を取り込んだ図は描かない。」
「私、やってみようかな。沙和子さんみたいにやってみようかな。そりゃ、ああはいかない。どうしたってスケールは、うんと小さくなると思う。私には、人を殺す度胸もないしさ。でもミニ君島でいい。私もしっかりシナリオ書いて、この先何年かの人生、自分でコーディネートして演じてみようかな。沙和子さんの言うとおりかもしれない。自分をコマにして、自分でゲームするからこそ楽しい。今よりも、もっともっと熱狂できるかもって。 -
こういうストーリー好きー!
現実的ではないかもしれないけど、コンプレックスの塊みたいな主人公たちになんとも言えない親近感を覚えた。 -
Amazonでは酷評されていますが、個人的にはヒットの部類。
但し、この作者は同じテーマの焼き直しが多いので、本棚に入れるのはこれ一冊で良いかな? -
消化不良。登場人物のバックグラウンドや心の動きがきちんと描かれないために、物語の展開に必然性が感じられずどうも場当たり的であったり都合が良すぎたりする感がある。更にそういう不自然な展開を補足するための説明的な文章が多過ぎてどうも物語に入り込みにくい。色々な要素を詰め込もうとして上手くいかなかった感じ。『汝の名』、『澪つくし』が面白かっただけに残念。