- Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334748074
感想・レビュー・書評
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1度、ネズミor人の顔と思い込んでしまうとそれにしか見えなくなってしまうラットマン。
そんな思い込みを持つ主人公が引き起こすストーリー。
トリック云々より、心理描写で魅せる作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ずっと気になっていて読んでみたかった道尾秀介作品。
候補は何冊かあったけど、バンドのお話ということで興味があるのでこれにしようと決め、「読みたい本」に登録してから1年8ヶ月・・・
念願叶って読み始めたら、あっという間に1日で読破。
それくらい、読みやすい作品です。
難しい言葉もなければ、舞台となる場所少ない。
ストーリーのテンポもミステリーのどんでん返しも、私は好き。
少々、つっこみどころはあるものの、そこはフィクションですから・・・。
ただ、一番気になったのは登場人物たちの心理描写。
冷めてる・・・
「もしもし?殺人事件起きてますけど?しかも大切なお友達死んでますけど?」
と、突っ込みたくなるくらい、みんな冷静過ぎる。
これって、作品うんぬんではなく、たぶん今の世の中の流れを動かしている若者たちの心そのものなのではないかと思う。
高校時代から30才まで、趣味でとはいえ一緒にバンドをやってきた人たちの関係なのに、こんなにもクールなのか・・・?と、私としてはかなり違和感がありました。同年代の友人も、やはり同じ感想をもったと言っています。
相手の心に踏み込むことをしない・・・
たとえどんなに相手のことを心配しても、ある一線は超えない。
距離を置いた関係。
これって今の時代の人達の、まるでそのままの心理描写なのかもしれないと思ったのです。
そう思う自分は、すでに時代遅れなのかもしれないな・・・などと思ったり(汗) -
間違った思い込みが招く、間違った結果。同じ絵がラットに見えるときもあれば、おじさんに見えるときもある。ミスリードに乗せられ、見事に騙された感はあるが、新年初レビューを書くには読後感が悪い。姉妹丼、浮気、堕胎などマイナス要因ばかりでバンドの一体感や長年の恋人との関係にも影が差し、また主人公姫川やヒロインの家庭環境など不穏すぎる…。
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読みやすいし完全に騙されて楽しめたけど、強調文の点々とかいらない。
優しい人ばかりが出てくる推理小説でした。 -
あああまさかそういうことだったとは!うわーやられた!これは思い込むなあ。読後感があったかみがあってほっとしました。
しかしその感覚に行き着くまでが息苦しい展開なので、星みっつ。 -
二転三転あるとわかって読んでいても推理しきれなかった。このどんでん返しがあるから道尾作品はラストに向かうに連れて読むスピードも加速していきます。
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後半の大どんでん返しにやられた。読み終えてみると物語の最初からありとあらゆる伏線が引いてあって、最後にそれらが繋がってリボンがほどけるようにするすると抜けていく感覚。構成が素晴らしいと思った。最初は全体的に暗い雰囲気で、それぞれの登場人物の感情が見えずおもしろくないと思ったけど、途中からは夢中になって読むのをやめられなくなった。
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大事な人を庇うために、真実を見落とした。守るつもりが追い込んだ。
読んでておもしろかった。真実はこうなんだろうなって想像したけど、実はまたその裏に真実があって、久々に推理小説の推理を楽しめました。 -
2日で読了。
一気に読ませる筆力があった。
どんでん返しすぎて1周しちゃう感じ、大好きです。