- Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334767044
感想・レビュー・書評
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中学生メインの話が2編、
高校生の話が1編。
辻村深月さんのはじめの一冊としてもおすすめできそうな短編集。読みやすくて、中高生が主人公なのがおススメポイント。
すてきな司書教諭が登場します。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中高校生くらいの時に読めば印象は大分違っていたかも、と思う作品です。汚れきった大人になると、もっと悪い人が出てくる方が嬉しかったりします。青春モノと言われる作品は自分がその中にいるときと、そこから遠く離れてしまった人では感じ方は大分違うのは仕方のないことですか。
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それぞれの話が、時代も違くて、繋がりがそれぞれの話とあるのでとてもそのことを探すのだって面白かった〜❗️
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最近ハマりの辻村深月。
タイトルと装丁の雰囲気が気に入って読んでみました。
中高生が主人公の3つの短編集ですが、ふんわりとした雰囲気のいい物語でした。そのどれもは全く別の物語なのだけど、少しずつ関連し合って奥行きがあるところが辻村深月作品で好きなところです。
強いて言えば、あまりにもさらっとしすぎていてドロドロしてないので物足りなさはあるかな。 -
3つの短編。
登場人物が若くてピュアすぎて恥ずかしくなるような感覚で読み進めたけれど、最後の『世界で一番美しい宝石』ではちょっと感動した。
学校は、みんなのものなんかじゃない。成績が良かったり、スポーツができたり、面白くて人気者だったりする者たちの青春の場であり、地味で友達もいない一部の人間の精神世界がどんなに充実していても、そんな彼ら(自分)の居場所にはならない、と考える一平。
そうだった、若い頃って、劣等感とか、受け入れてもらえない辛さをビンビン感じて、さらっと流すことなんてできなかった。
そして思いがけず1話目の『約束の場所、約束の時間』からリンクしていたエピソードにうるっとさせられた。 -
中高生が楽しめるライトノベルでしょうか?
でも大人もなつかしい
さわやかでまっすぐなあの時代
悩みをいっぱい抱えててひたむきなあの時代
苦しいけれど透明な彼らと共感して読みました
三篇の短編がちょこっとリンクしてて楽しい
《 忘れない 遠い日の歌 響きあい 》 -
迷いながら、悩みながら、少しずつ成長する中学生たち。みずみずしくて、懐かしくて、甘酸っぱく、苦しい。
私にも、こんな時代があったのだ。
辻村深月の短編集。三編すべてが同じ中学校を舞台に少しずつ繋がっている。このリンクが辻村深月らしくて、好きだ。
一編一編はじんわり温か。
特別な面白さとか、意外さはないけれど、辻村深月が書く10代の不安定さがいい。児童向けに書かれたとのことで、変なひねりもなく、素直な作品。
表題作の「サクラ咲く」は、図書館の本に挟んだメモで文通をする…貸し出しカードに書かれているあの人が文通相手?と、耳をすませば的などきどきがあり、懐かしい。また、メモを挟む本で、名著が出てくるので、色々と読みたくなってくる。
「世界で一番美しい宝石」では、『嵐が丘』のキャサリンを学校の演劇で演じたという少女が出てくる。少女と大人のキャサリンを見事に演じわけ…とさらっと書かれているが、『嵐が丘』は読んだことがあるので、あぁ、なるほど、あのヒステリックな、と。
やっぱり名著と言われる本は教養として読んでおくと、こうして活かせるのだなと実感。
少しサボりぎみだったけれど、読書の時間を増やしたいなと思えるような本だった。
☆あらすじ☆
塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、 図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ち た。そこには『サクラチル』という文字が。一体 誰がこれを?やがて始まった顔の見えない相手との 便せん越しの交流は、二人の距離を近付けてい く。(「サクラ咲く」)輝きに満ちた喜びや、声にな らない叫びが織りなす青春のシーンをみずみずし く描き出す。表題作含む三編の傑作集。 -
一話目と三話目のつながり、気付いた時にウルッときました。。
特に三話目、私も小さい頃本ばかり読んでておばぁちゃんは心配してたな…笑
好きなことは人それぞれ。
この物語の登場人物たちは不安定さはあるけどしっかり成長してる。
青春ものってどうも苦手やけど、これは痛さと爽やかさがほどよく混ざり合ってて良かった。