- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334928643
感想・レビュー・書評
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空の春告鳥 / 坂木司
トマどら / 日明恩
融雪 / 柴田よしき
甘き織り姫 / 畠中惠
とても好きです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
和菓子でなくてもいいんじゃないかという話もありましたが
つまらなくはないです -
融雪、糖質な彼女、甘き織姫が好き
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しりとりや駅に君見し時雨かな
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読み終えて、すぐ和菓子を買いに行きました。どの作者さんも和菓子の描写がとても上手…。
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(2016/11/5読了)
坂木司さんの「和菓子のアン」その続編「アンと青春」を楽しく読んだので、この短編集にも興味を持った。
冒頭の坂木司さんのお話は「アンと青春」にも収録されている。
それぞれ、時代背景や舞台が違っていたり、ラブストーリーやミステリーなど作風も違う。
特に好きだったのは、近藤史恵さんと柴田よしきさんの話。柴田さんのは、その続きが読みたくなった。
最後に坂木司さんの解説が載っている。そのタイトルも素敵。
そう、坂木司さんは性別不明の覆面作家ということを今回初めて知った。これまで男性かなと思って読んでたけど、うん…名前を逆手にとっての女性なのかも。
(内容)
読書家としても知られる坂木司が、今いちばん読みたいテーマを、いちばん読みたい作家たちに「お願い」して、作った、夢のようなアンソロジー。十人の人気作家による和菓子モチーフの新作短編集。
(目次)
空の春告鳥…坂木司…飴細工の鳥
トマどら…日明恩…トマトのどら焼き
チチとクズの国…牧野修…水まんじゅう
迷宮の松露…近藤史恵…モロッコのデーツのお菓子と松露
融雪…柴田よしき…泡雪羹と牛乳羹
糖質な彼女…木地雅映子…こなし
時じくの実の宮古へ…小川一水…温暖化が進んだ未来の日本が舞台、和菓子職人の親子の旅
古入道きたりて…恒川光太郎…戦時中の友人、おはぎ
しりとり…北村薫…葛桜と黄身しぐれ
甘き織姫…畠中恵…和菓子を使ってメッセージ
塩をひとつまみ…坂木司…解説 -
和菓子のアンの続編を含む、和菓子に関する短編集。
「空の春告鳥」(坂木司)
和菓子豆知識は、やっぱり秀逸。
駅弁に和菓子、コンビニのあんまんに、中華街の点心、カフェのクレープと、どれもおいしそう♡
「見かけばかりで甘みのない、飴細工の鳥」とは、人形浄瑠璃「女殺油地獄」(近松門左衛門)の中のセリフ。
芯の通った、奥深くてかっこいいセリフですが、和菓子のアンが絡むと、どうしても飴細工に惹かれてしまう……!ああ、飴細工食べたい。
「トマどら」(日明恩)
イチゴやミカンの入った果物どら焼き、それのミニトマト版のトマどらがおいしそう!食べてみたい!
どら焼き食べる描写が、本当においしそうです。
「チチとクズの国」(牧野修)
水まんじゅうの魂、なんてユニーク!そしてきんつばと水まんじゅう食べたくなる。
「迷宮の松露」(近藤史恵)
モロッコ行きたくなる。モロッコ料理食べたい。
あと、モロッコのお菓子に似ているという和菓子「松露」も食べてみたい。
「融雪」(柴田よしき)
ヒロインの奈穂がやっているオーガニックカフェの料理が、本当においしそう!
有機野菜を仕入れているカフェとか、野菜メインの料理とか、大好きなので。
オーガニックカフェに行きたくなります。
南さんの農場にも行ってみたい。そこの牛乳とかチーズ食べたい。
淡雪羹を食べた美砂さんが「男前な味」と表現したのも、なんか好きです。
「糖質な彼女」(木地雅映子)
たまどん、たまどん、っていうおかあさんがツボw
ちょいオタクっぽい引きこもり少年がなんかかわいい。
カウンセリングの先生との低レベルな諍いも微笑ましい。
「時じくの実の宮古へ」(小川一水)
日本がジャングル化した近未来、工次とお父さんの創作和菓子対決。
キウイフルーツの遠山餅……
「古入道きたりて」(恒川光太郎)
ややホラー風。
老婆がふるまう夕食(イワナの塩焼き、白米、山菜、漬物、大根の煮物)がおいしそう。
あと、おはぎ食べたくなる。作中では「夜船」と呼んでいましたが。
「しりとり」(北村薫)
夫婦のあたたかいやりとりに心和みます。
旦那さまのぶっきらぼうな愛のセリフにきゅん♡
黄身しぐれ、食べてみたくなりました!
「甘き織姫」(畠中恵)
百絵さんの串揚げおいしそう。料理上手の美人妻、いいなあ。
奇しくも、和菓子知識の豊富な、意中の人の名前がタチバナ(橘)さん…。
最初の話のタチバナ(立花)さんも和菓子詳しいし、意図的なものを感じずにいられませんでした。
こうして振り返ってみると、ほとんど、食べ物しか記憶に残ってないですね……。
あっ、これ食べたい、これも食べたい、っていう……。 -
和菓子のアンの続編あり
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果物どら焼きが食べたい。トマどらはどうなのか…。
北村薫さんの「しりとり」が素晴らしかった。
小川さんと恒川さんはやっぱり好みだなあと実感。
牧野さんは読んだことなかったので他も読んでいきたい。