- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344002289
感想・レビュー・書評
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[カーマの妻となり、異国の地インドに嫁いだ繭子。そこは、古い因習やしがらみが今なお色濃く残る地であった。家系の特殊さを忌み嫌いながら、従妹のラティと関係をもってしまった事で自己嫌悪に陥るカーマ。愛するカーマをとられた事で嫉妬の鬼と化し、息の根を止める機会を虎視眈々と狙うラティ。そして、繭子自身も自分の中で何かが少しずつ毀れ始めようとしている。] 著者がインドに精通した方であるため、インドに関する様々なトピックスが挿入されています。まぁ、「性」をテーマにかかれた小説なので、その手の話題が大部分なんですが(ぷっ)例えば、男の下半身に毛虫の毒針をじかに刺して大きくする妙技とか(爆)内容的には、家系内の肉欲ドタバタ劇といった感じでしょうか(−_−)
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インドの片田舎に嫁いだ日本女性繭子。
その村はかつて
一夫多妻ならぬ
一婦多夫制をしいていた。
兄弟が一人の嫁を共有しあう。
そこでは、形式上の夫婦と
精神上の夫婦が同一とは限らない。
どろどろした血の流れる
異国の村に嫁いだ繭子に襲い掛かる
繭子の夫に捨てられた女の邪悪な呪い。
ちょっと初っ端から
ストレートな性描写があったりして
出勤電車の中でどぎまぎした。
が、そのなんとも形容しがたい
心の底から沸いてくるような女の怨念の炸裂に
怖いもの見たさで
ぐんぐんと引き込まれた。
作者はインドで働いていたこともあって
リアルな描写がそこここに。
なんだかインド版「八つ墓村」のような作品。
傑作とは言いがたいが
新しい感じのする小説だった。
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怖い。なんて怖いんだろう女の嫉妬。ていうか、これのせいで海沿いのアジア系列の国に旅行にいけなくなりそうだ。