- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344013858
感想・レビュー・書評
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少しだけ形が変わった家族とハワイの物語たち。
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最近癒されたい願望が半端なくて、通ってる美容室の美容師さんがハワイはベタだけどいいと言っていたのもあって無性にハワイに行きたくて読んだ。
ハワイが主な舞台の三編入り。
「姉さんと僕」の僕みたいな価値観の人間を描いてくれてありがとうございますと言いたいです。
「白河夜船」に出てきた、「平日の昼間のデパートをうろついている何やって暮らしてるんだかわからない女の子」だった私はアップルちゃんにものすごく共感してしまった。 -
父、そして夫、愛するその人を失ったオハナと若くして彼女の義母でありフラダンサーのあざみは三人が愛した生命力溢れる優しい島、ハワイへ向かう。そこは、自殺したオハナの母の記憶も一緒に残されているところだった。まぼろしのようにハワイの地に浮かび上がる母や父の思い出。若い義理の母娘は、そこで何を得るのか――表題作「まぼろしハワイ」の他「姉さんと僕」「銀の月の下」での二本を収録。筆者が愛するハワイを舞台に、フラダンスの修業も積んだ末に描きあげた入魂の短篇集。
ばななさんの作品はよく海や南国が舞台になるが、それはきっと彼女が水辺で過ごした幼少期があったからだと思うのだが、海や水辺の持つ善なる母性的な力を彼女はきっとうんと小さなころから自然とわかっていたのだろうと思う。私は、ハワイに行ったことはないし、というかばななさん作品によく登場する南国(沖縄とか)も他の海外の国も全然行ったことはないけど、でも、そこには生きることをいいものだと思わせてくれる強い何かがある。南国系のばなな作品を読むと他の作品よりそれを強く感じさせてくれるな、と振り返って思う。ばななさんが伝えたかったハワイの持つ魅力――それは観光雑誌とかで特集が組まれるようなものでなく、沖縄のそれに近いスピリチュアルなものがこの作品には頭から終わりまで凝縮されていると思いました。
特に好きなのは最後の「銀の月の下で」 でも「まぼろしハワイ」のあざみさんのダンス描写も好き。あざみさんを生かしてくれたハワイにある母なる力(これはとてもわかる!と思った)というのをじかに感じてみたくて、やっぱハワイもいつか行ってみたいな~…… ばななさんの作品を読むと海に行きたくなる、見たくなるのですが、この作品はきっとハワイに行きたくなる。さすが5年もかけて書いただけあるなあと思います。 -
親しい誰かに、悩みをうちあけ、そして、一緒に思い切りなきたい!
そんな気持ちになりました。 -
ハワイにまつわる3つの話。
まぼろしハワイ…亡くなったパパの若い奥さんと娘のわたしでハワイに行く話。
姉さんと僕…事故で両親が亡くなり、姉に育てられた僕と姉さんのどうしようもない歪みを描いた話。
銀の月の下で…ハワイで偶然これから好きになりそうな年上の人に出会い、小樽で起きた悲しみを癒される話。
ハワイ大好きだから借りてみた。
いつもどおりのちょっとスピリチュアルなばななさんで、でもハワイを知ってるからこそ、うんうんそうだよね、ハワイって天国みたいに優しい場所なんだよねって感じた。
まぼろしハワイが一番響いた。
おじいちゃん、一生懸命生きるから、おじいちゃんにはハワイみたいな天国にいてほしいな、そして私は2年に一回くらい天国ハワイに遊びに行きたいなって思った。
ハワイ好きな人に読んでほしいな。 -
ばななさんワールドが優しくて素敵♡
ゆる〜い -
まぼろしハワイ、今回もすごく癒されました・・・。
少し欠けてしまった家族のお話だけど当たり前の幸せとか、強いからこそ人の弱さがわからない切なさとか、そういうことを考えました。二作目は特に。
ばななさんは押し付けない素直な話し口がすごく好きです。
でもいつもよりは少し難しかったかな、、またふと読みたくなるであろうお話でした。
そしてハワイ!素敵なのかな~。
ただの観光地みたいな印象しかなかったのですが一度行ってみたい。フラダンスも。 -
表題作が一番好きかも。題名が気になってずっと読んでみたかった。踊ること、愛すること…小説だから美化しててもいいんだと思う。楽しいことが終わっちゃう時のあの充実感と共にやってくる切なさを読んでても感じた。
ばななさんもフラをやってること知らなかったな~(あとがきより。)でもハワイに滞在していなくても生きていくことのいろんなことを感じれると私は思うので★-1。←ハワイに行けない強がりかな?(笑) -
ハワイ旅行をしたので、ハワイというキーワードに引かれました。
心に染み渡るよう優しいお話です。