ラーメン屋の看板娘が経営コンサルタントと手を組んだら

著者 :
  • 幻冬舎
4.08
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感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344020412

感想・レビュー・書評

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  • 東京はラーメン激戦区の中野が舞台。ラーメン屋の娘である主人公は自分の通う大学で経営コンサルと知り合い、父親が自営するラーメン屋の再建に家族ともども立ち向かう。著者はラーメン業界専門のコンサルであることから、ディティールが際立っていて行間から東京ラーメンのほのかな香りすら漂ってきた。小説のデキとしては、ハウツー的なものなので問わないとしても、「なんとかの二番煎じ」とは言われないレベルは十分に超えていた。ラーメンって本当にいいもんですね。

  • 数多くの経験に裏打ちされた感動「小説」。
    あとがきにもあるように、これまで著者が手掛けたラーメン店コンサルのエッセンスを凝縮しているようで、ラーメン屋に限らず参考になる箇所がとても多い。
    僕自身も著者ほどには及ばないが、時折ラーメン店からアドバイスを求められることが多いが、この本を読んで顔から火が出る思いがした。
    と同時に、これからはもっと本気で、著者のように情熱と愛を持って、「作る人」への力添えに全力投球したいと思った。
    ラーメン関係者はもちろん、マイクロビジネスを手掛ける方にも参考になる良著です。

    • urarauさん
      かなりさんの評価通り、いや期待以上に面白かったです!
      かなりさんの評価通り、いや期待以上に面白かったです!
      2011/09/13
  • 最近コンサルやマネジメント関係の本を読んでいるので、以前読んだこちらを再読。

    【概要・あらすじ】
    老舗で行列の絶えない大人気だったラーメン屋大力屋が潰れそうに。お店は昔ながらの職人気質の頑固な大将。この物語のヒロインはそんなラーメン屋の一人娘の大学生のはるか。はるかは大学の授業でコンサルの先生と出会う。そこでの授業は、寿司屋の立て直しの話。職人の店が潰れ、なぜ回転寿司が生き残るのかの話をした所、自分の父親とお店のことが重なり先生に自分の家の事を相談。はるかはお店を立て直す事が出来るのか。はるかとコンサル、大将をはじめとする大力屋の新しい物語が始まる。



    【学び】
    ①成功する人には共通する3つの要素がある
    →素直・プラス思考・勉強好き

    ②ターゲットとなるお客様を見据える。
    →ここだけ・今だけ・あなたにだけ

    ③商品とは【料理】に【ターゲット】と【購入魅力】が加わって商品になる。

    ④挨拶がこんにちはの理由
    →こんにちはと返事がしやすいコミュニケーション。いらっしゃいは返事ができない。

    ⑤美味しいというのは商売全体で考えると売れるための条件のうちの1つ。


    【感想】
    まず飲食店の挨拶のこんにちはの意味に驚いた。最近こんにちはだな〜っていう事はなんとなくはもちろん知っていた。でも理由までは知らなかった。従業員でも知ってる人は少ない気がする。

    どことなく人気なお店は【美味しい】もしくは【映える】などの理由が強いイメージがある。でも人が集まる所に人は集まるし、理由はそれだけではない。考えられる事全部考えてみたら普段の飲食店に行くのも感じられる事が増えそうだ。

    物語として非常に感動出来る。大将が徐々に変化していく様は心打たれるものがある。こだわりがあるからこその頑固さ。だから譲れないものも多かったが、売れないことの方が辛い。

    こういう人を活しながらお店を立て直していけるという知識や力は偉大。自分だったらどうするかを非常に考えさせられた。

    また、ガンとなるやる気のないアルバイトをあえてこちらから辞めさせない。お店が盛り上がっていくとこういう人は居心地が悪くなって自然と抜ける。これもとても目から鱗だった。悪いものはすぐ排除した方がいいと思いがちだけど、2:6:2の法則(働き者:普通の働き:怠惰)の、怠惰を排除したら良くなるのではなく、上の二つから徐々に怠惰が出てくるというのは人間の妙だなと。

    勉強にもなって心も温かくなる。改めてとてもいい本でした。

  • 著者は大学在学中に著名な経営コンサルタントに師事。

    大手コンサルティング会社勤務を経て、ラーメン業界専門の経営コンサルティング会社である(株)繁盛塾を設立されます。

    10年以上に渡って多くの有名ラーメン店の経営に携わり、また年間600杯以上のラーメンを食べるプロフェッショナルです。


    本書は、著者が実際にコンサルティングをおこなってきた体験に基づいて作られたストーリーです。

    頑固一徹の親父・大二郎が仕切るラーメン屋「大力屋」は、かつては地域で一番の繁盛店だったものの、今は閑古鳥が鳴く状態。

    店の売上を心配するひとり娘の春香は、大学の講義で出会った敏腕コンサルタント・澤村に助けを求め、お店の再建を目指します。

    細部はラーメン屋に特化した内容ではありますが、澤村の助言には経営のエッセンスが詰まっています。

    --------------
    ・美味しいだけでは売れない。良い商品を取り扱っている人ほど、その商品に甘えてしまう。「売る」ための努力をすること

    ・どんなビジネスでも、それがどのような存在かという「あり方(コンセプト)」が大切

    ・過去のできごとは、何が起きたかではなく、何を教えてくれるために起きたのか、が大切
    --------------

    物語形式で書かれているのでとても読みやすく、家族やお店のスタッフたちが一致団結する姿に思わず感情移入してしまいました。


    私が本書で感じたのは、「素直であること」の大切さです。

    はじめは頑なに自分の考えを変えなかった大二郎ですが、徐々に心を開いて、助言を受け入れるように変わっていきます。

    澤村の言うこと、すなわち著者の考えとして、成功する人には次の3つの要素が備わっているのだそうです。

    (1)素直
    (2)プラス発想
    (3)勉強好き


    私自身、結果を作っている人から謙虚に学び、教えてもらった通りに素直に行動することで、事業を拡張させてきました。

    経営を学ぶ上で、素直さと向上心をこれからも持ち続けようと思います。

    そして一緒に事業を立ち上げていく仲間も、本書の登場人物たちのように素直でハートが温かいです。

    仲間とともに拡張していくイメージが湧く、素敵な一冊でした。

  • ラーメン屋を舞台とした立て直しのコンサルティング

    自己流では物は売れない、

    わざわざ足を運んでもよいと思う、他店との圧倒的な差、1.7倍の法則

    意思統一の重要性、ミーティングの在り方等、ビジネスマンも読む価値あり

  • ちょっと前に流行った『もしドラ』のまんまでした(^^;)
    著者が、超有名店含む300社1500店舗以上のラーメン店の経営に携わった経験と年間600杯以上のラーメンを食べるラーメンフリークということもあり、経営よりもラーメンの方にスポットが当たり気味で(^^;)

  • 読みやすく、そして内容にも大満足。ただ表紙が表紙で電車の中で読みにくい(笑)
    以下内容の抜粋。
    ・差別化のポイント。1.立地、2.店の大きさ、3.ストアロイヤリティ、4.商品力と商品数、5.販促力と企画力、6.接客力、7.価格力、8.固定客化力。その中で他店との違いを出すには1.3倍を、圧倒的な違いを感じさせるには1.7倍を狙う。
    ・成功する人の要素。素直、プラス発想、勉強好き。
    ・なりたい「あり方」を決める。そのための「やり方」を考える。やり方が先行したり目的となったりしないように。
    ・大企業は顧客が広い分全体的な満足感のためにバランス重視にならざるを得ない。小企業はお客さんにあわせ商品を決められる。ターゲットを絞れる。その魅力のために来てくれるような尖った商品が必要。
    ・過去に起こったことはすべて必要必然ベストであり、その人に何かを教えるために起こったこと。「過去オール善」という考え方。
    ・やる気の法則。嫌々やった場合が1の効果だとすると、説明を受けて納得してやった場合がその1.6倍の効果、自分から率先してやった場合はさらに1.6倍の効果になる。そのため、企画段階からの参加型は全員のマンパワーが発揮しやすい。

  • ラーメンが食べたくなった(笑)。

    いわゆる「もしドラ」系のライトビジネス書。
    軽く読めるストーリーの中にマーケティングや経営のヒントがたくさん。

    ボクはすっきりする話が好き。
    例えば主人公が強いとか。しかもピンチはいらない(笑)。
    この話、まぁピンチはあるといえばあるけれど、基本的にサクセスストーリー。
    ということで普通の小説としても楽しめた。


    伝統など変わらないことの大切さってことはもちろんあるけれど、
    変化のスピードが速い今の世の中、やっぱり世の中の変化に対応することは大切だな、
    とつくづく思わされた。

    「(前略)行動が変われば結果が変わる」というフレーズはよく耳にするけれど、
    「売り上げは自分が変わった分しか上がらない」というフレーズ、
    この“自分が変わった分しか”というのはすごく胸を打たれた。

    拡散しようっと。

  • 2014/11/22
    自宅

  • コンサルティングの現場を見ているようで面白かった。

  • タイトルは、「もしドラ」のパクリなような気もしますが、すべての飲食店に共通している内容です。

    筆者は、ラーメン業界専門の経営コンサルタントです。ラーメン屋がコンサルタントにお店の建て直しを依頼した場合、どのような手順で行われるかがわかりやすく書かれています。物語形式という点も読みやすさに貢献しています。

    本書のようなコンサルティングをした場合、その費用は、いくらで、いつ支払われてるのかという点に興味を覚えました。これは、実際に、コンサルティングを依頼する場合には気になるところです。

    余談ですが、「醤油ラーメン」を極めるといういうのは、筆者の好みが入っているのかなと思いました。私も醤油ラーメンは特別な存在だと考えています。美味しんぼのラーメン戦争にもありましたが、日本人がなぜこんなにラーメンが好きなのかという問題を考えたとき、「醤油」は切り離すことができない存在です。つまり、「醤油ラーメン」がラーメンの原点ではないかと思います。

  • どこかで聞いたようなマーケティングと思って参考文献を見たら、やっぱり船井さんでした★

    わかりやすくて、自分の仕事に置き換えて考えられました(^3^)/

  • タイトルはアレだけど(笑)
    中身はなかなか良かった。

    潰れかけのラーメン屋を
    どうやったら立て直せるのか!?

  • 【一言で】
    売り上げが伸びないラーメン屋さんをコンサルタントと一緒に考えようというストーリー

    【よかった点】
    ・内容がわかりやすい
    ・コンサルタントってどんな仕事かおおよそ把握できる
    ・店を立て直すストーリーが面白い

    【う~んな点】
    ・コンサルタントのアドバイスに、こんなあっさり受け入れてもらえるのかって印象
    ・コンサルタントと看板娘が手を組むというより店長ではないのか
    ・コンサルタントのアドバイスの根拠が少し薄く、強引な気も

    【最後に】
    「もし~たら」「~だら」という系統な本を初めて読んだが、次も読んでみたい気になる。この人たちの組み合わせでどんなストーリーになるのだろうと想像しながら読むと面白いし、新しい興味のきっかけになるかもしれない。

  • 流行らないラーメン店の頑固親父が経営コンサルティングのアドバイスを受けながら繁盛店に生まれ変わる過程を小説タッチで綴る一冊。登場するコンサルティング澤村が、マーケティングの視点で「売る」ための工夫をさまざまな角度から説く。ただのノウハウだけでなく経営者としての必要な姿勢や意思をも追求する。ビジネスに必要なエッセンスも充分だが読み物としても秀逸。

  • ラーメン屋の再建をテーマにした経営コンサル本。内容は基本的なことに絞られており、わかりやすい反面、ちょっと物足りなさも感じる。コンサル受けたり、セミナー的な物に行ったことがあれば、知っている事ばかりかも。
    でも実際にラーメン屋(飲食店)を経営していると、こういった事ですら実行しきれないんだろうなとは思う。

  • かなり面白かったです。

    「もしドラ」のラーメン屋版かな。

    あの表紙なので期待してなかったけど、話が面白く、読みやすいので、一気に読めてしまいました。

    「もしドラ」のように無理矢理な感じもないし、同ジャンルの本としては、こちらの方が完成度が高いです。

    本気の経営改革本としてではなく、チョット変わった小説として読むのがベストかな。

    結構オススメです。

  • もしドラっぽい表紙に長いタイトル。
    でも内容はちょっと浅いかな。知っている事も書いてあったし。

    「求人は究極のマーケティングである」論には、なるほどと思った。
    初心者の方には入りやすいかも。

    12/01/07-3

  • 事業計画を立てるにあたっての簡単なハウツー本ですね。
    「ラーメン屋」という身近な題材を使って、登場人物も身近な存在になっているので非常に読みやすく、かつ分かりやすかったです。
    100%経営ノウハウが学べるわけではないですが、考え方の一つを教えてもらえる参考書としてはいい本だと思います。

  • 「もしドラ」感覚で読めました。
    お薦めしたいです。

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