貴様いつまで女子でいるつもりだ問題

  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344026049

感想・レビュー・書評

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  • 在家にして出家、平成の天人五衰の聡子のような諦観。

    いや、そんなことはないか。作家は前向きに人生を讃えている。なんでもいいのよ、やることやって生き抜くのよ!と。

    違うか。

  • 「なんとなくモヤモヤするなにか」を観察し、分析し、結論付け、わかりやすく語っている本。観察も分析も結論付けも説明もすごく深い。
    このテの話には自虐または自慢がつきものなイメージだけど、この著者はどちらも微塵も感じさせない、すごい。

  • ジェンダー

  • http://naokis.doorblog.jp/archives/girl_or_woman.html【書評】『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』40代女性の呼称問題・社会性・少女性


    2014.08.09 幻冬舎サイトで見つける。
    <blockquote>女性は“結婚するorしない”“子供を作るor作らない”“仕事を続けるor続けない”で、最低でも2×2×2=8パターンの選択肢があって</blockquote><blockquote>男性にも“一度働きはじめたら、65歳まで一生働き続けて家族を養わなければいけない”のがデフォルトになっているというプレッシャーがある。</blockquote><blockquote>男女雇用機会均等法から30年経って、選択肢は増えたけど“多様性の容認”が追いついてない</blockquote>
    2016.07.18 借りる
    2016.08.07 読書開始
    2016.08.13 読了
    2018.03.19 朝活読書サロンで話題になる。

  • タイトルに引っぱられ40女のキレッキレの自虐ツッコミだけを期待して軽く読むと間違える。読み進めるほどに笑えなくなってきて著者のまっとうさ・まじめさに気づく。
    この年になって,ようやく自分の少女性を直視し他者からの愛情を受け入れられるようになってきた自分、共感する点が多い。
    [more]<blockquote>
    P22 どこか一カ所がんばれば老けを一蹴できるものではなく,全ポイントを均等にケアすることでしか老けには抗えないのです。これは厳しい。女はある日突然,自分が育て方の異なる何種類もの花が植わった庭の主であることに気づきます。【中略】ケアを怠れば確実に荒れ、見る者に気まずさを与えます。

    P46 「・・それは私ではない!」と大袈裟に自分を哀れんで萎縮するのは,結局のところ得策ではありませんでした。何かに擬態するのではなく,好きな男以外には見せたこともない,米粒ほどの可愛さを拡張する筋力を鍛え,それをもう少し広域に見せる勇気を持つこと【中略】Fake it till you make it!(できるようになるまでできるふりをしておけ)

    P53 やがて私は男性の発する「可愛い」に対して寛大になれました。男性に頼りたくなる瞬間があることも自認できるようになりましたのでそんな時はありがたく甘えさせて頂くことにしました。なぜこんな器用なことができるようになったかと言えば,理由は一つ。自分が小さくもか弱くもないことに後ろめたさも感じず,多少のことでは自分を格下とは思わない,正しい自尊心がようやく中年になって芽生えたから。

    P61 隙がない女にとって,隙とはなんだか漠然とした空気のようなもの。得体の知れないそれを模倣しようとしたところで「隙」と[媚」と「馬鹿」の違えさえわからずオロオロするのが関の山でした。

    P112 ボーとしていると、避けたいことは自動的にNGフォルダに入ってしまうので,「待てよ,これは何でNGなの?」と自分に問いかけて,フォルダを整理する。無駄に自分を守るために避けていたものや,ハナから馬鹿にしていたものを見つけたら,それらをNGフォルダからTODOリストに移すのです。嫌な思いをしないよう,傷つかないよう避けていたものが,一生自分を苦しめるとは限らない。

    P133 男女間の友情が成立しない派は,基本人間関係にがっついているのでしょうか。【中略】ただのがっつきを,恋愛体質という言葉でカモフラージュしている男女,そこそこおりますね。男女間の友情が成立する派は丁寧で慎重です。むしろ慎重すぎる。

    P172 部屋に飾った熊手を見るたびに,自分で考えて自分で動いているか,自分で自分に問いただす。【中略】非科学的なものを拝まないと落ち着かないくらい、商売は思い通りには行かないものだと自分を納得させる。熊手は,ちゃんとやっているかどうかを自分に問うリマインダーのようなもの。

    P191 Nissenの素晴らしさは,そのブランド力が,デザインではなく雑多性に宿っていることです。

    P224 現在育児に参画している男性は,それこそ諸手を上げて私に賛同されるべきなのです。なのに私は,その人たちに「働けよ」と思ってしまう。自分がその機会に恵まれなかったという身勝手な理由で,彼らの積極的な育児参加を否定的に見ているのです。見知らぬ女児に「私よりよい思いをしてはいけない」と思っているのと同じ!

    P236 仕事に関して言えば,働く女は腰掛けなどと言われていた時代もありましたが,こっちから見たら働く男は座り込みと行ったところでしょうか。【中略】彼らが責任を追及し合わず仲間意識を尊ぶのも合点が行きました。正しさを追求してお互い刺し違えるなんて,辞めないことを最優先にしたゲーマーにとっては最悪の選択でしょうから。

    P240 最も問題なのは,自分がよいゲーマーだと信じて疑わないゲーム音痴の男ゲーマー。彼らにはもう近寄らないに超したことはない。何をやるかより誰とやるかを重視する時期があっても良いと思います。私にとっては仕事ってそれが8割だな。</blockquote>

  • 自意識の解剖は厳密にやるとつらいけれど、自分をさらしながら軽妙な語り口でぐいぐいひっぱり、最後は和解している感じが、広く賛同を得るのかな。「びっくりの脱法用法」など、ネーミングセンスが絶妙。

  • 2018 10/7

  • 「私は女の子として生まれてくるべきではなかった」と昔は思っていたこと、「いつまで『可愛いものが好き』でいて良いんだろう」と時々軽く悩むこと、などを思いながら読みました。

  • 女って生きづらい。でもそれもひっくるめて生きてくしかないよね、と思わされる。

  • 『女は生涯、いち女子である― が、ハッと気付けばいま何歳!?』
    タイトル、この副題、内容、共感しまくりでした。こういう女性 大好きです!
    世代が違いすぎるとしっくり来ないかも。母に読ませてもポカーンとしそうだなぁ。

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著者プロフィール

1973年、東京都出身。作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティー。『ジェーン・スー生活は踊る』(毎週月~木曜午前11時TBSラジオ)に出演中。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎)で講談社エッセイ賞を受賞。著書に『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(ポプラ社)、『生きるとか死ぬとか父親とか』(新潮社)、『これでもいいのだ』(中央公論新社)、『ひとまず上出来』(文藝春秋)、『きれいになりたい気がしてきた』(光文社)など。

「2022年 『OVER THE SUN 公式互助会本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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