ナオミとカナコ

著者 :
  • 幻冬舎
3.99
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  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344026728

作品紹介・あらすじ

ナオミとカナコは奥田英朗さんが2014年に発売した小説です。望まない職場で憂鬱な日々を過ごしているOLの直美。夫の暴力に耐えている専業主婦の加奈子。受け入れがたい現実に追い詰められた二人が下した究極の決断は、加奈子の夫を殺すことだった。二人の女性が泥沼の日常から抜け出す、長編犯罪サスペンス小説です。

感想・レビュー・書評

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  • DV夫を親友と一緒に殺して隠してしまうストーリー。読む前はあっけなくボロを出して捕まるものかと思ったが、しっかり計画を立てて一応成功させてびっくり。しかし、完全犯罪って難しい。これだけ技術が発達してしまえば、よほど田舎じゃない限り無理みたい。

  • 温厚なわしじゃけど一瞬、殺意を覚える時も有りますw

    ってな事で、奥田英朗の「ナオミとカナコ」

    夫のDVに悩むカナコを助ける為立ち上がったナオコ。⁡

    夫を排除した後のアリバイ工作等々圧巻な準備と手筈じゃったが…w

    ナオミ編とカナコ編の二部構成。

    二部構成によって内容変化の意味は無いと思うけどw

    人間の深層心理での友情、愛情、裏切り、殺意、隠蔽、追求等々。

    読み易くて面白い♪

    2015年17冊目

  • 万事休す!と思う展開が最後の1ページに至るまで続く。ずっとハラハラドキドキして楽しめた。

  • 前半部、作者の奥田さんはヒロイン二人に完全犯罪を完遂させたように思わせておいて、後半部で、素人ゆえの行動の穴を突き付けて一気に追い込みを掛けていきます。
    そしてここからラストに向かって行き詰まる攻防戦…と思いきや、呆気無く終了。
    雑誌連載時に、担当編集者の方から巻きが入ったのですかね?

  • ハラハラドキドキ、こちらも手に汗握る。DV男に追い詰められていくサスペンス感はホラーチックで本当に怖かった。ただただ二人には逃げ延びてほしいと願いながら読んだ。

  • 2016年 フジテレビでドラマ化。ドラマもとても面白かった。そして原作も同じように面白い。

    世の中には殺さなければならない相手がいるということ、そして親友が親身になって共犯になってくれたこと、その2つのことが、まっとうに生きてきた二人の女性たちを犯罪者へと大きく変えていく。

    女の友情なんて成り立たない‥昔からそう言われてきた。でも直美と加奈子は違う。まるで侍の世界のように相手を信じ、裏切らない。

    二人がやったことは決して許されないことなのに、警察が迫ってくると「逃げて!」と祈らずにはないいられなかった。

    登場人物の中で朱美社長という中国人がいる。影の主役といえる。ドラマでも原作でも彼女の言葉と人柄が強く印象に残っている。

    『日本人は言いたいことを我慢する 。それはとても良くないのことです。 中国では黙っていたら、やられる側のままです 。どうして日本の女の人はそんなにおとなしいのことですか?〜中略〜そんな男に生きている価値はない。殺されても文句は言えません』

    『(中国ではやられたらやり返す)自分でできなければ親兄弟が代わりに仕返しします。当たり前のことです。こういう時に助けなくてどうして家族ですか。 家族がいなければ近くの友達が助けます』

    この言葉が親友の直美の背中を押したのだろう。強くならなければやられたままだ。直美と加奈子が犯した罪。それはほとんどが 情状酌量の余地があるものだ。自首すれば刑は軽くなる。

    緊迫感のあるスリリングな展開の中で結末を迎える。結末をどう捉えるか 読み手に委ねられる。

  • ドキドキハラハラがすごかった…
    サクサク読めたけれど、ちょっと長かったかなぁ…

  • お、面白かった……!まず第一に、奥田英朗さんは初読でしたが文章がかなり読みやすい!長時間読んでても目が滑ることなく、ページ数えぐい割にはどんどん読めちゃいました。
    女の友情って脆いというイメージあるけど、このふたりの友情は強固。でもいやこれは共依存?連帯感かな?でもこんなふうにお互いを思い合える存在がいることが純粋に羨ましいとも思った!
    ナオミの章では「これもしかしたら上手くいくんじゃないの?」というドキドキ感、カナコの章ではじわりじわりとボロが出てくるハラハラ感で全編楽しめた!奥田英朗さん作品、他にも読んでみたいなと思いました。

  • しっかりと準備した殺人は調べられるとあっけなくバレるような内容で、二人に不利な証拠が挙がる度に二人のドキドキがこちらににも伝わるようだった。女同士の友情は時にはかないものだけど、この2人の友情はあやうさを見せる事がない。逃げきって欲しいと思ってしまった。

  • 中盤辺りからハラハラドキドキして
    読むのが止められないほどに。。
    とても作り込まれた作品だと思った。

  • DVを受けていたカナコが親友のナオミと共謀し、夫を殺害。
    ありえない設定にもかかわらず、計画を実行して以降のハラハラドキドキは、最後まで止むことはなかった。
    けっこうなボリュームにもかかわらず、ほぼ一気読みのおもしろさだった。
    執拗に二人に迫り来る夫の妹も良かったし、
    なんと言っても中国人の女社長が最高。
    最初はちょっと関わるだけの端役かと思っていたら、
    その比重はどんどん増し、最後は彼女たち二人を支える保護者のように。

    女社長の他にも何人かの中国人が登場し、
    そのえげつなさとコミュニティの深さに驚く。
    彼らを見る視点が、この作品を読むと、これまでとはちょっと変わるかも。
    自分にはとうてい太刀打ちは出来ないけれど。

    • あゆみりんさん
      ちぃさん、こんにちは。
      ありえない設定だけど、面白いですよね。
      ドラマも観たのですが、中国人女社長は高畑淳子さんでした、めっちゃハマり役でし...
      ちぃさん、こんにちは。
      ありえない設定だけど、面白いですよね。
      ドラマも観たのですが、中国人女社長は高畑淳子さんでした、めっちゃハマり役でした。
      中国人てすごいなぁ〜、私もやる時はやる女になるぞって思いました。
      2023/06/09
    • ちぃさん
      こんにちは。
      ドラマ化されてたんですね。高畑淳子さん、ぴったりですね!ナオミとカナコのキャストは、わたしは逆のイメージ。。見たら印象が変わる...
      こんにちは。
      ドラマ化されてたんですね。高畑淳子さん、ぴったりですね!ナオミとカナコのキャストは、わたしは逆のイメージ。。見たら印象が変わるかな?見てみたいです。
      2023/06/09
  • 面白かった。殺人事件をおもしろいと言うのもなんだけど、女子二人が健気にDV夫をやっつけ、世間と戦う。最後は、はらはらドキドキだった。

  • 犯人側の視点新鮮でおもしろい

  • 久しぶりの奥田作品。コレも読ませるなぁ〜。自分もナオミとカナコの仲間になったかのように最後はハラハラドキドキ手に汗握る思いで、一気読みしてしまいました。

  • ナオミ、28歳、老舗デパートの外商担当。カナコ、28歳、銀行員の夫との結婚を機に大手家電メーカーをやめ専業主婦に。新潟と石川の出身で大学時代の同級生。カナコを訪ねると顔が腫れ・・ 夫はDVだった。それにつれナオミ自身の父の母への暴力も思い出され、夫殺害を共謀決意。桐野夏生の「OUT」に少し似ているかなと思ったが、テイストは違う。「OUT]はどこまでも深く沈む主婦の怨念に取り囲まれるが、こちらは、こうなったらいいね、をどんどん突き進む感じ。読みながらうまく逃げてくれと願っている。

    デパートの外商の顧客、こういうお金持ちがいるのか。

    ドラマ向きかなと思ったら2016年にフジで連続ドラマ化(10回)。広末涼子(ナオミ)、内田有紀(カナコ)。


    「ポンツーン」(幻冬舎の月刊PR小説誌)平成26年11月号~平成26年7月号連載

    2014.11.10第1刷 図書館

    幻冬舎書評
    https://www.gentosha.jp/article/7822/

  • ハラハラドキドキでした( ̄▽ ̄)
    あーだこーだと立てた殺人計画。
    なんせ素人?2人なんで読んでるこちらは
    いやいやそんな簡単にはいかんやろ?と笑
    だけどなんだかだんだん応援したくなる…
    旦那殺すのに…応援って

    旦那さんの描写の匙加減が上手いからかな?
    正当防衛とかのがいいんじゃない?
    なんて意見したくなったり笑

    当然あれこれ計画が綻びますよ。
    もう後半は行き当たりばったりです!

    あら?ここで終わるの?となるラストですが
    読んでるわたしも一緒に逃げてるんで、息が切れました( ̄▽ ̄;)

    面白かったな…

  • 奥田英朗を知った初めての小説。
    何回読んでもハラハラするわ〜!
    経た年齢で、感じ方に変化が生じる。そしてなぜか、「自分の人生は自分で決める!」と、勇気が出てくるんだよね〜。

  • 展開が気になって一気に読んだ
    おもしろかった!!

  • 読み終わって物凄い疲労感とある種の安堵感を感じました。クライマックス前は深夜に目が覚めて2人のことが気になり眠れなくなりました。離婚も切り出せず、警察にも行けないカナコ。平凡な毎日を送るナオミ。何故、簡単に殺人という選択をしてしまうのかという疑問は残るものの、一見うまく行きそうな計画を陽子に次々看破され最後までドキドキしっぱなしです。李社長の登場する最初の導入から物語に引き込まれます。とてもとても面白かったです。大好き度❤️❤️❤️❤️❤️

  • 最後まで手に汗握る展開でした。

  • ドラマ化もされた奥田英朗さんの小説。
    流れるような文章で、ついつい引き込まれた。共犯者になったくらいの、近しさでよんだ。
    ところどころのキャッチが素敵。
    デパートの外商の仕事や心構えにもなるほどと思った。

  • 二人は決して許されない殺人を犯したのだけれど二人を許している自分がいて、最後出国手続きをクリアした時にはやったーと達成感がありました。
    李社長の人物像がリアルで興味深かった。

  • うーーー、なんてこった、、、
    夜中にふと目が覚めて読み出してしまったら止められなくなった、、、もう朝だ、、、今日が日曜日でよかった。

    直美と加奈子が考えた『完全犯罪』。そんなうまく行くわけ無いし、あちこち計画が甘いと思えたよ。

    こうしてみると、殺人自体はそれほど難しくないのかな、それを誤魔化したり隠したりすることの方が難しいんだろうな、なんて思った。こわいこわい。


    DVから逃れる制度が、きちんとあればいい。

  • なんと浅はかな計画!とミステリー本を読む私は思ったけど、それが逆にリアルだったのかも。完全犯罪?!と思えた2人の計画には綻びがあり、陽子がそれを突き詰めていく…ハラハラしながら最後は一気に。でも、DVされても殺しちゃだめよね。ハッピーエンドだったのかあ、、となんだかな。

  • ハラハラドキドキで一気読みでした。
    だんだんと綻びが出てきて、義妹の陽子は鋭く粘り強く追いかけて来て、許されない事をしたはずの2人が逃げ切れるようにハラハラしながら読みました。
    日々耐えるしか方法がなかった加奈子が、自分を救ってくれようと本気で考えてくれる直美に励まされ、どんどん強くなっていく様子に応援すらするようになりました。
    最初はとんだ人だと思っていた中国人女性の朱美さんがいいキャラだった。!

  • オーディオブックにて

  • ドキドキしながら一気読み
    先が気になって読む手が止まりませんでした

  • ハラハラドキドキ

    凶悪犯罪者なのに読み進むにつれて何故か応援したくなる感覚になりました。
    弱い面が目立つかなこが任意同行されてから、人が変わった様に強くなっていく様が、もしかしたらどんでん返しのハッピーエンドもあるのでは、と淡い期待感を持たせてくれたのもあり、最後の最後までハラハラドキドキでとても楽しめました。

    余談ですが
    重箱の隅をつつく様な疑念は捨てて読む事をお勧めします。

  • 親友と夫を殺す話

    義実家の人々が憎たらしくて
    殺人犯サイドの肩を持ちたくなる
    夫を排除した罪悪感は微塵もなく
    それが読後の爽快感に繋がっている
    冷静な状態で練った計画ではないから脇が甘いのが少し心配になったけど最後の小姑との鬼ごっこはハラハラドキドキして一気に読了!面白かった!

  • 大1 ◎

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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