愛なんか (幻冬舎文庫 ゆ 1-8)

著者 :
  • 幻冬舎
3.17
  • (18)
  • (47)
  • (181)
  • (22)
  • (7)
本棚登録 : 953
感想 : 75
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344402362

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 唯川恵さんのこと、もっと知りたくなった。
    「夜が傷つける」はエンペラーと付き合っていた時のわたしのよう。
    "どんなに自立していても、恋の匂いのない女にはどこか哀れさが付きまとう。"
    結局セックスも家事もできる女が結婚はできるの?それとも両方できなくても選ばれる女が特別なの?

  • 久々の再読。唯川恵さんが恋愛小説で紡ぐ言葉のセンスが昔から好きだ。相手のことを思うだけでひりひりするような、相手と一緒にいるだけで溶けてしまいそうな、そんな恋愛はしなくなって久しいが、それでも、ああわかるわかると思える言葉がたくさんある。
    今回は読みながら、「恋が孤独に行き着くとは考えてもいなかった」 という一節がものすごく刺さった。恋をしても家族ができても、人は誰しも結局一人、という意味も含んでいるような気がした。

  • 【本の内容】
    平凡な結婚を控えた公美は、偶然出会った男とのセックスで快楽に目覚め、全てを捨てて彼の元へゆき水商売を始める。

    一年後、かつての婚約者と再会するが…(「ただ狂おしく」)。

    仕事にも結婚にも答えを見つけられない女たち。

    人生という長い旅の幸福な結末を求め、覚悟を決めて歩き出す彼女たちの、孤独と痛みを描ききる、ビターな恋愛小説集。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    愛がなくても生きていける、かもしれない。

    けれど、愛することや愛されることを経験すると、愛がないことの寂しさを知り、一人を独りだと感じるようになる。

    相互の愛情の割合は、どちらかが重くなったり軽くなったりの繰り返しで、いつだって天秤みたいに揺れているものだけど、傾いたままの状態になったときが、どちらか一方が終わったらThe end.なのだ。

    生きていくことは、ひとつひとつ決断をしていくことだ。

    過去に鍵をかけ、何を捨て、何を選んで、どう生きるのか。

    一人でさっそうを歩いていくことを決めるものもいれば、けものみちのような深い迷路に進んでいった人もいる。

    ありふれた環境の中で暮らす女たちがする恋を描いた作品だが、どこか生々しく感じるのは、その心情が強く浮き彫りにされているからだろう。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 人を愛するとゆうことは いいことばかりじゃない。
    人を愛すると 自分の嫌なことがいっぱい見えて 自分のことが嫌いになって 嫉妬したり、嫌味をゆったり・・・自分が自分でなくなる気がするけど 真剣に愛する姿が真の自分の姿なのかも。。。。人を愛するっていいなぁ ・・やっぱ。短編集だけど 出てくる女性 個々にすごい個性があって 切なかった。イイ恋ってどんなのか わかんないけど 後悔してもしなくても 人を好きになれた時点で イイ恋よね・・


  • 最近お気に入りの作家、唯川恵さんの12の短編集。
    ほろ苦い作品ばかりです。

    うん…ホントに愛なんかって感じのお話ばかりでした。
    女の私が言うのもおかしいけれど女って怖い。
    でもそのくらい女のドロドロした醜い部分が描かれていて、かなりリアルです。
    もはや、恋愛ミステリーでは?と思うくらい。

    12の作品の共通点は必ずレストランバーが出てくるところ。
    すごくおしゃれなお酒がいっぱい出てきました。
    もう少し大人になったら行ってみたいです!

    恋愛にひねくれた人にオススメ。
    ビターな恋愛小説です。
    愛ってなんだろう…。
    恋ってなんだろう…。
    結婚ってなんだろう…。
    今の私には少し早かったみたいです。
    もう少し大人になって、社会に出てからもう一度読みたいと思います。


  • “私が欲しいもの。それは時間をかけた愛撫でも、敏感な場所に舌を這わされることでもない。思わずそうしたくなるほど、私を愛しく思ってくれる宗夫の思いだ。私は私のカラダを気持ちよくしてくれる前に、私の心を愛撫して欲しい。濡れたい場所はもっともっとカラダの奥にある。けれど、そのことに宗夫は気づきもしなくなった。” いろいろな形の女たちの恋愛を描いた短編集。

  • 恋愛短編集。

    どの話に出てくる女性も、皆それぞれに必死で、なりふり構わずに恋愛に向かっていく様は少し怖くもある。あとがきの「恋を前にして、衿を正しているなんて、何てつまらないのでしょう。」という言葉に妙に納得。それこそ衿を正してる余裕なんてないくらい、溺れてしまうのが恋愛なのかもしれない。

    「恋愛勘定」は女二人のやり取りが興味深く、ラストが意外で面白かった。「ただ狂おしく」は堕ちていく女の様が哀しくもあり、一番この短編集の中でしっくりときた。

  • 女って怖い。

  • 12編入った恋愛短編集。

    様々な恋愛模様がおもしろい。
    短編集って物足りない感じがしてきらいなんだけど、これはおもしろい。

    余韻が心地良い感じかな。

  • 男性は読まないほうがいい作品。
    濃くてねっとりとした話。
    山田詠美調の女という動物達の話。

全75件中 21 - 30件を表示

唯川恵の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×