リカ (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 5504
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  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344404397

感想・レビュー・書評

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  • 文章でここまでの恐怖が表せるものかと感嘆した。
    読み進めるほどに湧き上がる異様な吐き気。文字を追えば自然と顰め面になっていく。

    ストーカー、殺人鬼、精神異常者、そういった括りでは片付けられない、本書の「リカ」は強烈な恐怖を植え付ける存在である。これまで複数のホラー作品に触れて来ていなければトラウマになるのではないか、と思える程の戦慄であった。

    ボクシングに詳しく無いので例えが違ったら申し訳ないが、ダウンしている状態に一撃もニ撃も加えられる…
    読了後にはそんな精神的疲労感が待っている…。

    そして何より、ここまでの恐怖心を掻き立てた「リカ」。その正体が何なのか…。人間である事に間違いはなくとも、死臭に例えられるまでの口臭、泥の様な顔色に痩せ細った身体、白眼の無い正気を失った瞳、悍ましいまでの憎悪、常軌を逸した異常行動。パーソナリティ障害や摂食障害といった類でも想像が及ばない様な人物像である。
     
    想像力を掻き立てられる一方で、それを咎める気持ちが打ち勝ってしまう。
    本書を閉じて感想を綴っているが、今尚、強い胃の不快感を感じている。

    ホラー作品を好む方にのみ、是非読んで頂きたい一冊である。

  • ドラマを最初に見て、いつか原作を読みたいと念願叶い、読み終えた感想は素晴らしいの1言。
    ドラマとは違い美しく可愛いリカがただの怖い人だった!
    ドラマには描かれていなかったが本間孝雄のその後も描かれて読み応えがあった

  • 出会い系サイトリカのサイコパス
    間違った執念 執着 そして利口
    怖くて全種類購入

  • ドラマを観て気になった作品。原作あるなら読んでみたいなと軽い気持ちで読んだところ恐ろしさが桁違い。ドラマはリカにスポットを当てるシーンが多く、恐ろしさとそれを飛び越えたコミカルさを感じた。それに対し主に主人公目線で描かれる小説版は数倍の恐ろしさ。勿論いくつかの設定や残虐なエピローグは映像化の際に断念したと思われるが、作者の文章力に脱帽。映像より恐ろしい文章に初めて出会った。夜に読んだことを後悔。。

  • ほんの出来心で始めた出会い系でリカと出会った本間さんがえらい目に遭う。
    家族も滅茶苦茶にされて、本間も悪い所がない訳では無いがそれにしても救いが無さすぎた。

  • ホラー小説として評価が高かったので読んでみた。いわゆる心霊方面を良く読むので、こういう実在の人間が怖いというパターンは個人的には新鮮。そしてリカの次に何をしでかすか分からない感じが非常に恐ろしかった。
    主人公の本間は出来心の軽い気持ちで不倫という愚かな事をしたけれど、でもさすがにあそこまで無惨な目に遭うのは可哀想としか言えない。代償が大きすぎる。文庫版で付け足されたというエピローグがえげつなさ過ぎて、想像するのをストップした。死んだ方がマシとはまさにこの事だ…。
    個人的に親身になってくれる味方(今回は同期の探偵さん)はこの手のホラーでは犠牲になる確率高いのでハラハラしてたけど…ああ可哀想。
    シリーズものらしいので続きも読もうかな。

  • ホラー小説で何を読むか迷っていたら、この本をおすすめします
    ページをめくるのが怖くなるような一冊

  • 怖かった。

    そして20年程前に発行されている本だということに
    も驚いた。
    当時も元ネタになるような事件などあったのだろうか。
    現在であれば、出会い系サイトなどで知り合い、
    事件に巻き込まれたなどのニュースを見るので…
    すごく先取り感があると思う。

    内容はといえば
    最初はオヤジたちのたわいもない軽い気持ちの
    遊びの話で、何も怖くない。

    いつになったら怖くなるのかと思っていたら、
    急に相手の女性がおかしくなり、急に緊迫感がでてくる。

    相手の女性からの攻撃、特に眼を注射でってところの
    表現力はすごい。
    その情景が浮かび、自分がやられてるかのような感じを
    うけた。

    そして最後はハッピーエンドかと思いきや、
    そうではなかったというところが
    一層怖さを感じられる。

    読み終わった直後は
    他人とは関わり合いたくないと
    本気で思ってしまうほど人間が怖くなった。

    というか、リカは生身の人間とは思えない。

  • ドラマで観ていてとても面白かったので原作を読みました

  • 表参道で見つかるところが1番怖かった

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著者プロフィール

1961年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業。『リカ』で第2回ホラーサスペンス大賞を受賞し、翌02年デビュー。以来、警察小説・青春小説・サスペンス・時代小説等、ジャンルにとらわれずに活躍中。

「2023年 『交渉人・遠野麻衣子 爆弾魔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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