境界性パーソナリティ障害 (幻冬舎新書 お 6-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344981225

感想・レビュー・書評

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  • タイトルに惹かれて購入。
    境界性パーソナリティー障害について、コンパクトにまとめていて、理解しやすかったです。昔の自分と当てはめてみると、スーっと納得できる部分もありました。
    特に印象的だったのは、対人関係の変動の激しさです。最初は意気投合して仲良くなるのに、自分の思い通りにならないことが起こると、急に裏切られた感に苛まれて、評価が裏返り、嫌ってしまう点でした。
    今までこのような種類の本を読んできましたが、自分の経験と照らし合わせると、一番納得できた本に出会えました。
    著者は精神科医ですが、専門家視点で語っているのではなく、なるべく当事者に近づいているような視点で書かれているので、読みやすかったです。
    この本で治るというわけではありませんが、一歩前に進ませてくれる対策が多くあり、安心や希望を与えてくれるような本でした。同じような悩みを抱えている方だけでなく、周囲にそういう方がいたら、参考にぜひ読んでいただきたいなと思いました。

  • 思索

  •  境界性パーソナリテイ障害の人は魅力的であるが、過剰なまでの傷つきやすさや不安定な部分があって、付き合うのは非常に疲れる。
     有名人にもこの病気の人が多い。特に芸術関係者にはこの病気が芸術性を高める作用をする場合がある。例えば、詩人のランボーだが、詩を鑑賞するのはいいが付き合うと火傷しそうだ。
     作家のカミュー、サガン。女優のマリリン・モンロー、ジェーン・フォンダー。写真家のキャパもそうだ。でも、ヘルマン・ヘッセもこのタイプだと言われるとは意外だ。

  • セルフディフェンスのニュアンスで読んだ。他者がどうこうではなく自分がそうならないように。元気なときに検証しないとしんどいなと。ただ、ではどうするかの部分は知っておいて損はないヴァージニア・ウルフやヘルマン・ヘッセなどが具体例として挙げられていてわかりやすい。ただ、一般読者は専門家ではないという前提で謙虚に読む必要があると思う。えてしてそうだという程度の認識で慎重に検証、対応する必要があると思う。新書一冊で理解できれば専門家はいらない。どうするかの部分は人としての部分で本来当たり前のことのようなことのようだがだからこそ難しいのかもしれない。自分の視界だけで判断してはいけない。世の中にはもっと別な視界があるというような柔軟性が必要なのだとも思った。

  • 寂しい状況に置かれていた 両価的な感情 アンビバレント 
    密度の濃い関係を求めるため、相手が新鮮味を失いやすい 間接的に自己を損なうセックスやアルコールへの耽溺もみられる メラニークライン これまでの満足とは関係ない「妄想・分裂ポジション」自己内省的な抑うつポジションをさけるため 的防衛 パラタクシス的(並列的な)影武者 ランボー 16歳  地獄の季 自傷行為のような生きざま オフィスHUB 2042年まで石油天然ガスの枯渇 イギリス 2000万時間 金額で2億6線千ポンド

  • その名だけ知っていた境界性パーソナリティー障害について、ある程度知ることができた。
    『境界性』の意味するところは健常と病気の境目との事だが、本書で紹介されている事例の幅が広すぎて何が境なのか混乱する。その意味でまだ正確にこの障害を理解できていない。ある例は妄想や幻聴を伴う明らかな病的状態であるし、別の例では思春期にありがちな少し精神が高ぶっただけの状態だと感じられるし、その振れ幅が大きすぎてよく解らない。ただほとんどの症例は明らかに鬱を発症していて、少なくとも鬱病よりは上位の概念であることを考えると治療が必要な範囲にあることは間違いなかろう。

    この本を読んでいて、かつての部下に同障害と思われる女性がいたことを思い出した。非常に聡明で外見にも恵まれた人なのだが、二分法的な思考パターンかつ攻撃的な性格で当時は手を焼いた。こういう知識があればもう少し上手く対処できていたのにと後悔する。

  • 460円【中古】

  • 2017.4.7 読了。

    長いこと読み進めて、改善パートで行き詰っていたのをどうにか読み終えた。
    当事者としては言葉の難しさに少し読みづらさを感じても、事例を読む限りは痛いほど理解が進む本である。

    ただ、改善については当事者向けではなく、周りで当事者を支援する立場に向けて書かれているのが少し物足りなさを生んでいると思う。
    前半の症例については当事者向け、改善策は支援側向けなので、使い分けが必要な本。

  • 障害、と名前をつけてしまうのはどうなのかとは思えど、思い当たる節があちこちに。

    聞くということ。

  • 非常に参考になった

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著者プロフィール

岡田尊司(おかだ・たかし)
1960年香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。医学博士。京都医療少年院勤務などを経て、2013年より岡田クリニック(大阪府枚方市)院長。日本心理教育センター顧問。パーソナリティ障害、発達障害、愛着障害を専門とし、治療とケアの最前線で現代人の心の問題に向き合う。著書『悲しみの子どもたち』(集英社新書)、『愛着障害』『愛着障害の克服』(いずれも光文社新書)、『愛着アプローチ』(角川選書)、『母という病』(ポプラ新書)、『母親を失うということ』(光文社)など多数。

「2022年 『病める母親とその子どもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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