- Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396635572
感想・レビュー・書評
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2019.1.22
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読んでる間は胸が痛くて仕方なかった。綺麗事にすぎないかもしれないけど、最後に救われた。
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オブリヴィオンが印象的だったのでまた読んでみたけど、新年一発目に読む本ではなかったかもしれない…。
遠田さんが書く嫌な人は、もれなく絶妙にあり得そうな暗い過去を背負っていて、その過去がありながらも懸命に生きようとしたけどうまくいかなかなかったり過去を繰り返してしまったりという人ばかり。負のスパイラルに落ちきったあとから始まってるところがつらい。
重い小説だったけど、ぐいぐい引き込まれて一気読みでした。
生き残ったみんなが、せめて人並みの幸せを手にいれてくれたらいい。 -
人の不幸を書かせたら右に出る者はいない、遠田潤子の最新作。
虐待され続け、生きる意味を見つけるため十年池を探し求める少年・憂、親に捨てられ荒れて育ってきた双子の兄弟である銀河と流星、そして、交通事故で我が子を喪い「ドライブインまほろば」で、ほぼ隠遁生活に近い形で精神をすり減らしながら暮らしている比奈子がメインの登場人物。
上に書いただけでもアレだが、読み進めると、いやぁ本当に酷い(誉め言葉)。
遠田作品にしては珍しく「グッドエンド」と言えるようなラストだったが、これはこれでよいものだ。 -
哀しい、でもラストに希望あり
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最初の数ページでやられた。
自分の犯した犯罪を見つめる主人公の描写。
逃亡しようとする彼はランドセルを開ける。
親子関係の難しさを軸に、少年とドライブインまほろばの経営者の女性との出会い。
幻の10年池の透明な美しさ、深い緑の木々の風景。人間の汚さと自然の美しさ。
一気に読ませてくれました。