- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784403220265
感想・レビュー・書評
-
図書館で。こないだ栗本薫著書全レビューというサイトを友人に教えてもらって面白かったのでじゃあ何か読んでみるべや、と借りてみました。うん、面白い。でも栗本先生(じゃなかった。ここでは中島先生か?)のタメになるお言葉も晩年の栗本先生は覚えてなかったらしいのはファンとしては残念だったろうなぁ。
フィクションは現実じゃないんだよ!むしろ現実と乖離したフィクションだからこそ読みたいんだよ!という熱い思いと、フィクションだからこそその世界観をきちんと作りあげないと全部嘘っぱちになって面白くなくなるという主張には本当にその通りだと、良いこと言うなぁと思いました。ただ…そう主張したご本人が…以下略というのは大変残念だったろうなぁとは思うのですが。
個人的には一昔前の同人誌のフリートークか後書きみたいなものを彷彿させるなぁなんて思いました。反対か。この文章を読んで同人作家はこんな感じの文章を書くようになったのかなぁ…。栗本先生…もとい中島先生の影響力ってすごかったんだなぁ…しみじみ。
個人的にはJUNE少女でもBLスキーでも無いので(雑食なので読む分にはあまり抵抗はないけどこの分野だけ読みたいとかそう言う嗜好はナイ)こういうジャンルを求め、同士を求めて苦労した!という感覚はよくわからないのですがこの当時の先生は熱い想いで小説を愛していらしたのだなぁという事はよくわかりました。でも個人的にはそこかしこに隙あらば自分を持ちあげようとする自慢が出ていてその辺りは多少鼻に付きましたが。
今のようにBLなんて言葉もなく、ヤオイがマイナーだった頃の渇望、今市子さんのエッセイ漫画にもあって面白かったななんて思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1986年発行、新書館のソフトカバー本。文の調子としてはエッセー風な感じ。エッセーや評論の時の文の感じというのがある(評論の時はおふざけ部分は入らないが)。少なくともエッセーの文体というのは軽く読みやすい文体で、面白いと思う。単行本になっているのが少ないだけなのかもしれないが、もっとエッセーが残っていてもよいのではないだろうか。そう考えるとこないだの文体があわない調子で書いていたからつまらなかったのかもしれない。
小説道場:第一回から第十回。『小説のショは初心のショ』(講演録)、門弟の小説:『影人たちの鎮魂歌』如月みこと、『桃始笑』江森備、『心身症の夏』滝尾令似子、あとがき -
プロの小説家中島梓が素人(門弟)の作品をネタに小説の書き方を披露する、という本です。あ、中島梓は小説家じゃないか。(どうでも良いか。笑)
雑誌「JUNE」に掲載されていたものを収録した本です。JUNE だけあって、今で言う BL ものが多く、そこは読むのがしんどい。(^_^;) しかしそれ以外のテクニックの部分は面白いです。また、門弟の小説がけちょんけちょんに批評されます。こんなに言われるか!
あと、門弟の小説が3本載っています。しかしこれでデキの良い方ですか。いや、素人の私でもいろいろ言いたくなる感じ。素人とプロの差は大きいなぁ、と思います。するとほとんど考えずにあれだけの小説を書いてしまう栗本薫はやはりタダモノではない。 -
JUNEのための小説道場だけれども、小説を書こうと思っている人は(JUNEにアレルギーがなければ)読んだほうがいい本。小説に限らずほかの創作も含めたほうがいいかもしれない。原稿の書き方なんて言う基礎のところからビシバシ。
-
中島梓先生が第一線で活躍されていた時代の、ノリノリな空気が伝わってくる。いい時代があったんだなあ。
小説を書く上での、具体的なテクニックが惜しげもなく紹介されている。
普遍的な技法もある。読者にとってわかりやすく説明を入れたり、文章をひらがなに開いたり。
ただ、今現在そのまま取り入れるのはちょっと、というテクニックも。
時代の流れですな。 -
私の物書きのお師匠Sさまから薦めて頂いた本。評価してある実際の作品が載っているのがいい。
-
『小説道場』全3
「JUNE」に投稿された作品批評