崩れる脳を抱きしめて

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 3677
感想 : 401
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408537146

感想・レビュー・書評

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  • 不治の病を扱った小説は元々苦手で、更にラブストーリーが絡んでくると普通もうお手上げなのだけど、この知念さんの新作は抵抗なく読めた。謎解きの興味で最後の最後まで引っ張られる。知念さんが人気急上昇中なのが納得出来た。
    伏線の張り方が巧く、脇役(例えば主人公の元カノで広島弁丸出しの女性)が生き生きしていて、暗い題材を救っているのも巧い。こういう医療ミステリ、他の作家さんは書けないものなあ。
    但し、知念さんの作品の愛読者なら、第一章の終わり方で結末がある程度は予測できるかも知れない。そうなると帯にある様な感動も薄れてしまう。実際に私がそうだった。もっと予想の上を行って欲しかったな。

  • 研修医と余命いくばくもない脳腫瘍患者。心に傷を持つ同士、いつしか心を通い合わせて…てな単純なラブストーリーじゃ終わらない、そりゃそうだ、知念さんだもん。
    なるほど、そういうことだったのか、と膝をポン。小さな違和感は大きなトリック。そうかそうか、と大きくうなずく。一つ気になるところはあるけれど、それはそれとして最後まで油断禁物。

  • たまたま、小川糸さんの「ライオンのおやつ」に続けて本作を読んだ。意に反して余命いくばくもない状況に置かれた時に、残りの時間をどう過ごしていくのか。はからずも考え続けることになった。
    生きていくうちに何かにとらわれてしまうこと、その軛から解放してくれる人と出逢えた幸せと新たに見えてくる世界、一緒にいることが全てに優先する毎日。ミステリーとしての楽しみはもとより、恋の物語として心に残った。

  • 読みやすくあっという間に読了。恋愛部分が強め。恋愛が苦手な研修医、不治の病で大金を相続した美女とその遺産を狙う親族。ありがちな設定が多すぎて、きっとこうなるんだろうなと予測できる展開のまま話が進むので、ミステリーとして読むと物足りないかな。

  • 知念実希人、読んだ2作目。恋愛小説はイマイチな気がする。面白かったけど、絶対ありえない感じが、受け入れられなかった。

  • 恋愛小説としての面白さと、伏線回収をしっかりする構造の面白さ、どちらも兼ね備えていました。
    人間は誰もが爆弾を抱えている、この言葉を読んだ時はハッとしました。
    私たちはいつかは大切なものがなくなってしまうことを、気づいているのに気づいていないフリをしているだけなのかもしれないなと思いました。
    「それなら今日を僕と生きてください」のセリフもお気に入りです。

  • 脳の爆弾かー人を思う気持ちが素敵な本

  • 2017年刊行にびっくり、出た当初から読みたいな〜と思いつつ何だか忘れて後回しにしてたらもうそんなに経っちゃったの…
    わかりにくい表現も難しい言葉も特になく、かなり読みやすい文章でスラスラ読めた!なるほどそうきたか〜とはなったものの、恋愛系があまり刺さらず、でもラストはこの終わり方いいな〜好きだなあ〜と思いました。
    死神シリーズのレオとクロが出るとこはなんだか嬉しくてにやにやとしながら読みました♪

  • 前半、タルい恋愛物語かと中途離脱しようとしたが、帯に3回騙された!とあったので、きっとこの後何かあるはずと【我慢して】読み進めた。
    後半3分の1くらいで、劇的に展開した。
    面白いか…と言えば、前半でやめなくてよかったとは思うが…

  • 知念さんらしいスピード感のあるミステリーだなって思った
    ストーリーがいっきに展開していくのは半分以上過ぎてからだったと思うけどそこからの盛り上がりがすごくて、文章の読みやすさもあって一気読みしました
    プロローグから最後の最後までミスリードにまんまと引っかかった笑



    作中に出てくる黒猫とレトリーバーはクロとレオ、丘の上病院は無口だけど優しいおじいちゃんが院長をやってる病院かな?笑笑
    葉山の岬病院の院長の知り合いってとこにちょっとくすっとした笑

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著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

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