「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由 (青春新書プレイブックス)
- 青春出版社 (2017年9月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784413210911
作品紹介・あらすじ
「2人に1人ががんになる時代、だから、がん保険は必要」「三大疾病に備えた保険に入っておけば安心」「支払った総額より大きくなって戻ってくる終身保険は、入って損のない保険」「もしもに備えて、収入保障保険に入っておきたい」…そんなセールストークのウソを明らかにし、「保険のプロ」がそれらの生命保険に入らない理由を教えてくれる、保険常識をくつがえす一冊。保険との正しい向き合い方を教えてくれるだけでなく、いま、検討に値する具体的な保険商品も紹介!
感想・レビュー・書評
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保険を運営する企業側の裏事情から、保険に入らない方がよい理由を解説している本です。
わたし自身子供が生まれ、保険を検討しているところ本書を読みましたが、6割くらいは保険商品を隅々まで自分で調べていれば出る結論だと思いました。
保険は複雑な商品ほど損をする、貯蓄型保険はリスクが多いなどはその通りだと思っていたので再確認の意味で読んで良かったのかもしれないです。
本の最後の方でおすすめの保険商品を紹介しているのでそれが1番参考になるかもしれません。
誰にでも読みやすくする為なので会話形式で解説しており、ページ数の割には中身は正直あまりないです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
保険を考える上で非常に参考になった。
以下はメモ書き
・健康保険
高額療養費、傷病手当金か手厚い
・「一生涯の安心」なんて存在しない。
→それなら「保険のおかげで当面は大丈夫」と考えるのが良い
・保険は「掛け捨て」
→①「積立」は損をしないように見えるが、契約時の手数料にによる大きなマイナスからの
スタートになる。また、途中解約する人は全体の約7割に及ぶ?
②経過年数が増加するごとに、自分で積み立てたお金を保険金として受け取ることになる
→「積立で定期」はあり・・・?
・下記の「重大性」「緊急性」
死亡(定期):重大性○、緊急性○
就業不能 :重大性○、緊急性○
介護 :重大性△、緊急性△
がん :重大性△、緊急性△ ←上記2つに比べると△
医療 :重大性×、緊急性×
貯蓄 :重大性×、緊急性×
死亡(定期)
→遺族年金を考慮しても年間100万円単位で不足することがある
(定期)と限定した理由;老後の死亡は緊急性がある、とは言い難いため
就業不能
→生活費、住宅ローンを考えると、重大性、緊急性あり
介護
→平均介護期間;4年11ヶ月
(生命保険センター「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査」)
公的介護サービスを限度額までに利用した場合:年間自己負担額20~43万円
(朝日生命の試算)
つまり、介護費用はトータルで100~215万円
がん
→がんの治療費用:50~100万円
(アフラック、カーディフ生命、ニッセンライフ、がん政策情報センターの調査)
実は、がん治療には何百万円もかかるケースは少ない
医療
→入院給付金1件当たりの給付金:約10万6千円
手術給付金 :約10万4千円
(生命保険協会「生命保険事業概要 2016年度」)
つまり、大金ではない。かつ、健康保険の高額療養費制度あり。
貯蓄
→保険である必要なし。つみたてNISA、確定拠出年金の方が優秀
★実際に入ったほうが良いと思われる保険
子どもが自立するまでの期間限定の①死亡保険、収入保証保険(自立=就職?)、②就業不能保険
①死亡保険、収入保証保険(自立=就職?)について
収入保障保険とは?
→死亡時の保険金が分割払いされる保険
(例)35歳の人が60歳まで月額15万円が支払われる収入保障保険に加入し、
50歳で亡くなった場合、15万円×12ヶ月×(60-50)で総額1800万円
年数が経過すると、保険金の総額が減っていくが、
子どもが大きくなればお金はかからなくって来るので問題ないと判断
いざという時、いくらくらいもらえるといいか?
→後田亨曰く、「妻と0歳児がいる会社員の場合、月額20万円がもらえる収入保障保険。
期間は20~25年」
妻と0歳児がいる会社員の場合、子どもが18歳になるまでは少なくとも年間130万円超の
「遺族年金」が有る(月額換算で10万円超)
したがって、「毎月、あといくらあれば暮らしていけるか?→30万円」と考えたため
「収入保障保険」
★まずは会社の「団体保険」を確認。それ以外は下記
●損保ジャパン日本興亜ひまわり生命「家族のお守り」
●チューリッヒ生命「収入保障保険プレミアム」
●三井住友海上あいおい生命「&LIFE新収入保障保険Ⅰ型」
●アクサダイレクト生命「収入保障保険2」 ←喫煙者の場合
●オリックス生命「keep」 ←喫煙者の場合
「死亡保険(定期)10年」 ←10年後に自動更新
★まずは会社の「団体保険」を確認。それ以外は下記
●チーリッヒ生命「定期保険プレミアム」 ←優遇割引?がある
●メットライフ生命「スーパー割引定期保険」 ←優遇割引?がある
●ライフネット生命「かぞくへの保険」
●アクサダイレクト生命「定期保険2」
②就業不能保険
いざという時、いくらくらいもらえるといいか?
→月額30万円ー傷病手当でOK?期間は一生涯?
★まずは会社の「団体保険」を確認。それ以外は下記
●ライフネット生命「働く人への保険2」 ←後田亨オススメ。
●チーリッヒ生命「くらすプラス ←医療保険が主契約で「一商品=一機能」ではない
●アフラック生命「給与サポート保険」」 ←余計な機能(長期給付金無事故支払金)が余計?
(③がん保険)
→定期型がおすすめ
●アクサダイレクト生命「がん定期」
↑入院給付金と診断給付金だけのプランあり。入院給付金は要らないが…
●SBI損保「がん保険(自由診療タイプ)」
↑入院時の費用は全額、通院は1000万まで補填する保険なので、診断給付金なしを選択したい。 -
「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由。後田亨先生の著書。普通だったら生命保険がいかに大切で生命保険に入ることをおすすめするのが保険のプロのはずだけれど、後田亨先生は生命保険の悪いところや無駄なところをわかりやすく解説されています。自分の利益やお金儲けのためであれば保険の宣伝をすれば良いはずなのに、あえて厳しい意見を言う後田亨先生のような人のお話こそ信頼したくなります。
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保険に入っている人全員に読ませたい。
が悲しいことにそういう人ほど知識を取り入れず、硬い頭のままなのだ。 -
今入っている保険の内容を確認し、必要な対応を取ろうと思った。エピローグに書いてあった、日本人は勤勉なのではなく単に従順で大量の広告や周囲の人の声などから醸成された空気のようなものに流されやすく、自分なりに物事を考え判断することにおいては怠慢だ、というコメントは刺さった。
日本では顧客から手数料を取るブローカーではなく、保険会社から手数料を取る代理店方式を採用して保険の普及が推進されたが、この方式の役割は完了したと思う。保険業界はまだまだ販売側が優位な立場で進められる特異な業界。かと言ってブローカー方式に変更する空気にはならないんだろうな。それが日本。 -
個別具体的な保険商品の事例とともに解説があるのでわかりやすかったです。
ただし、保険会社の商品も最近は変わったり、税制面などの他の分野からのメリットも比較されているのより完璧と感じました。 -
●保険会社で広告宣伝等に関わる人たちは、「不安に駆られた人は、常識的な判断ができなくなり、保険加入を急ぐ」と認識していて、広告の効果なども確認済みなのではないでしょうか。
●保険会社で働いている人たちは、社員向けの「団体保険」に入る。掛け捨ての安い保険で、子育てが終わるまで、あるいは定年まで、世帯主の死亡保障を確保する程度に留めているのです。
●還元率は50%の宝くじ。還元率は75%の競馬。還元率が40%から80%だとみられるが、判断材料が乏しい商品=保険
●正しい選択をすることより「気が収まる」ことを優先する。
●「もともと無いもの」を欲しがっているのではないか?ずっと安心していたいのはわかるとしても、そもそも完全無欠の法則などない。むしろないのが当たり前だろう。
●先のことはわからないのに、数十年後の保証を今決めてしまうというリスク。
● 2つのキーワードで考えるとわかる。①重大性(自分では用意できない大金が必要になることなのか) ②緊急性(今日明日にでも起こりうることなのか)
●医療保険にどうしても入るなら。「一生涯の安心は幻想ではないか」と冷静に考えられる人は、「都道府県民共済」保険料の3割位が保険会社の運営費に使われると見ている。しかし共済は12%弱が運営費。
●自動車保険に関しては、ほとんどの人が「自分で払える金額は自分で負担して、その分保険料を抑えよう」と言う判断ができる。生命保険も同じではないか。 -
保険どうしよう、、
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若い時に読みたかった。大学生になったら読むべき本!