- Amazon.co.jp ・本 (101ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478000342
作品紹介・あらすじ
組織を変革し、成功に導くためのリーダーシップが、ペンギンのコロニーを舞台とした物語で分かりやすく示される。八段階の変革プロセスで変革を成功させる寓話シリーズ第三弾。
感想・レビュー・書評
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2006年初版。
翻訳者の藤原和博氏に興味があり、手に取った一冊。
変革を成功させるプロセスを、ペンギンのコロニーに例えた物語で説明されていた。
いきなり「こういう危機があるから、こう変えましょう!」と投げかけても、腑に落ちていない人には「?」で終わってしまう。理解を得て推進をするためには準備段階が大事だと感じた。
また、変革チームを作る時のメンバー選定も大事。
ペンギンたちごとにキャラクターに個性があり、それぞれの得意分野を考慮した適材適所の役割分担を本書から学べた。現実の組織では、リーダー人材ばかり重要視されがちだが、思考や分析する人など上手く活かせれば推進しやすくなりそう。
<変革の八段階>
【準備段階】
1.危機意識を高める
(周囲の人々に変革の必要性とすぐに実行する
重要性を理解させる)
2.変革チームを作る
【行動の決定】
3.変革のビジョンと戦略を立てる
(将来がどのように変わり・実現するか明確にする)
【アクション】
4.変革のビジョンの周知徹底
5.行動しやすい環境を整える
6.短期的な成果を生む
(できるだけ目に見えるはっきりとした成果を
上げる)
7.さらに変革を進める
(変革につぐ変革で手綱を緩めてはいけない)
【変革を根付かせる】
8.新しい文化を根付かせる詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日経新聞のリーダーの本棚の吉本浩之さんの会から触発され読みました。変革を成功させる八段階のプロセス。考え方と感じ方の役割。自分のやっている事や、関係する人を想像しながら読むと、興味深く読めました。全部やった方が良いのだろうが、敢えてピックアップして注力するとしたら、危機意識高める・変更のビジョンと戦略を立てる・短期的な成果を生む、、かな。
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リーダーシップ本かと思って読んでみた。違ってはないけど、変革プロセスを遂行するためのハウツー本。8段階の変革プロセスを行い、ペンギンがカモメになった。
考え方を変えてみると行動が変わり,感じ方を変えてみるとさらに行動が大きく変わる。どうやって伝え巻き込むか、感情を揺さぶるか、今の自分だとどこまでできそうか。もっと具現化できる力が欲しいな。
161冊目読了。
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チーズはどこに消えた?と同じ様な、一見寓話のようで実はビジネス書の一冊。たしかにプロジェクトには自然と役割を持ったプレーヤーが集まる気がする。もしくは進捗しながら役割が決まってくるのか?いずれにしろ読みやすくて良い本だと思います。
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人事界隈?で有名な本らしく、夫に教えられて読んだ。
組織とその変革について、ペンギンの寓話で分かりやすく・想像しやすく書かれていた。
◉変革を成功させる8段階のプロセス
1.危機意識を高める
2.変革推進チームをつくる(そのメンバーが重要)
3.変革のビジョンと戦略を立てる
4.変革のビジョンを周知徹底する
5.行動しやすい環境を整える
6.短期的な成果を生む
7.さらに変革を進める -
氷山とは何か
企業変革させる中で重要なプロセス
リーダーシップの取り方
組織の変革にあまり馴染みがないため、自分を変革チームの一員になるとしたら、どのペンギンになりえるかを考えた。
変革チームとして選ばれたペンギン
フレッド 現状を理解し、冷静に誰に伝えれば現状を変えられるか理解する
アリス 現実を見極め、愚直に行動
ルイス 圧倒的リーダーシップ
バディ 好奇心と周りの好感度のよさで悩みを聞いたり、方向性の浸透をはかる
ジョーダン 論理的で経験豊富
変革を進めるためのチーメの剪定こそ成し遂げるためのキーポイントだとすると、自分の会社での立ち位置はどの立場で入れるのか
今のところバディにかかるかかからないか
知識的に言ったら圧倒的に戦力外
会社として必要だと思われる人材になれるよう自分の長所、短所を理解し行動するひつようがある
党首でもあるルイスはこの危機を乗り越えるためには「チーム」が必要だと感じた。
経験豊富で皆の「尊敬」を集めるルイスを筆頭に、実践的で「行動力」があるアリス、
信用と「好感度」が抜群のバディ、
好奇心と「創造力」が桁違いのフレッド、
教授と呼ばれる「論理的」で知識豊富なジョーダンの5人。
それぞれタイプも違うが、変革を推進するためにはこうした個性ある「チーム」をまとめる必要がある。それをルイスは「イカ取り」を通じて実現した。
変革のプロセス
1.危機意識を高める
2.変革推進チームをつくる
3.変化のビジョンをたてる
3.変革のビジョンを周知徹底
5.行動しやすい環境を整える
6短期的な成果を生む
7、さらに変革をすすめる
8、新しい文化を築く -
ある日自分たちの住む氷山があと2ヶ月で崩壊する可能性があることに気付いたフレッド。
信頼でき行動力もあるアリスにその危機を打ち明けたところから、コロニーを救うための奔走が始まる。
邪魔をする保守派の老人、古い慣習、別々の方向を向いたチームメンバー、離脱する者たち…組織が変革を目指す過程でよくある問題や目にする光景が寓話という形でよく描かれている。
本自体は挿絵たっぷり字も大きめの100ページで、遅読の私でも3時間足らずで読了。
大事なエッセンスは巻末のたった2ページにまとめられており、そこまでの98ページは変革に至るまでの具体例みたいな感じ。
最後の2ページだけ見ると「素晴らしい!…で、どうやってやるん?」と言いたくなってしま
う。。
でも多分大事なのはこのプロセスに従っていくことが原理原則で、手段にとやかく悩むなということなんだろーな。
どうせ悩んでも正解ないし、やってダメなら修正するというサイクルを高スピードで繰り返すことが実際には必要な気がする。
フレッドが選択した手段が失敗するバージョンの話も読んでみたくなった。 -
寓話の形式を用い、組織におけるリーダーシップ論を幅広い読者層に読んでもらえるようにしている。
コッター自身、原著の『企業変革力』に問題があるとすれば、それは人間の感情よりも理性に語りかけていることである(本当ならそのどちらにも訴えなければならない)と言っており、そしてリーダーシップは企業や組織のトップや上層部だけではなく、誰もが身につけるべきものという考えから本書が生まれたのであろう。
主人公のフレッドは“システム思考”で物事を考えることができるペンギンで、自分たちの住む氷山の溶解が進み、崩れかかっていることに気づくが、自分の力だけでは組織を動かせないことが分かると、リーダー議会のメンバーの1人であるアリスに事態の深刻さを訴える。アリスは(やや短気だが)“サーバントリーダーシップ”を備えたペンギンで、フレッドの話に傾聴、受容すると他のリーダーペンギンたちを説得して回り、議会を開くべく働きかける。
そして党首のルイスは寛大なリーダーであり、状況を打開すべくコッターの指摘する「8段階のステップ」に従って組織変革を図っていく…。
この100ページほどの寓話に“リーダーシップとは何か”が凝縮されていると言って過言ではないと思う。
コッターの『企業変革力』『企業変革ノート』を合わせて読めればさらによいが、その内容をコンパクトにした論文がダイヤモンド社の『ハーバード・ビジネス・レビューBEST10論文―世界の経営者が愛読する』に掲載されているので、そちらを併読される(できれば先に読む)ことをお薦めしたい。
短時間で読めてしまうだけに、いつでも取り出して読み返せるようにしておきたい…そんな風に思わせてくれる一冊である。 -
「チーズはどこへ行った」
ほどではないが、
今の状況に満足、安心しきっている人(ペンギン)と
誰も見ないようなところまで注意深く観察して警戒感を持って過ごしている人(ペンギン)
いいチームメンバーがいて、いい助言者がいて、やはり組織は人なりであるなあと思った。
いいチームは大きなことを成し遂げるなあ。