チェンジ・ザ・ルール!

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478420447

感想・レビュー・書評

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  • ザ・ゴールで有名なゴールドラット博士の著書です。

    原題は「Necessary But Not Sufficient」(必要だが、十分でない)です。

    本作も小説仕立てで、ERPソフトを販売するBGソフトを舞台に、ERPを導入した企業が望む成果を上げるためには、テクノロジーの導入だけでは不十分であり、新たなボトルネックとなる古い制約(ルール)を変える必要があることをわかりやすく説明しています。

    読み物としても面白かったです。

    テクノロジーの導入に偏り、ルールの見直しがされないケースは過去にも経験しました。
    そういったものは上手くいかないばかりか、逆にロスが増えたり・・・

    ルールは、働く人々の意識が変わらないとなかなか定着しないので一番難しいところです。

    いかに意識のベクトルを合わせられるか?
    これはある意味永遠の課題ですね。

    自分の中で心に留めておきたいと思います。

  • この本も以前読んだが、何らかの『気付き』が得られる。

  • 新しい画期的なシステムを導入した場合はそれに付随する周りのルールも一新しなければ正しい利益を出すことができないという話。

    ザ・ゴールと比べると少し印象が薄い感じがする。

  • Theory of Constraints(TOC)の観点からITシステム、特にERPを眺めたもの。ちょうどERPの導入が流行したトレンドを受けて書かれたものだろうか。システム屋はERPを入れることによる運用上のメリットを語りたがる。いわく、情報がリアルタイムに見られるようになる、意志決定のスピードが早まる、全社的に統一されたデータから多様な分析ができる、など。しかし、それらERPシステムの導入がいったいどういう利益をもたらすのかについては、明確なものはものはあまり聞かれない。会社の究極的な存在目的は利益を上げることだとするゴールドラットの立場からすれば、語られるものはERPシステムの導入によって利益にいくらの貢献があるか、ということになろう。具体的な数字で示すことが重要だ(p.115)。確かにこの観点は経営者目線からすれば当然の発想でよく聞かれる重要なものだし、しかも難しい。

    もう一つのメイントピックになっているのは、ERPシステムの導入が部分最適に終わってしまう傾向だ。ERPシステムというテクノロジーを導入しただけでは意味が無い。原題の通り、テクノロジーの導入は『必要であるが十分ではない』。テクノロジーがそれまでの制約事項、限界を解決したなら、そうした限界を前提としている運用ルールも変えなければならない(p.175, 298)。例えば情報がリアルタイムに得られるようになったのならば、意志決定のスピードも早めなければならない。生産スピードが上がったのなら、在庫の適正水準も変更しなければならないし、販売計画を見直すサイクルも変えなければならない(p.250)。ERPシステムの導入は業務の変更を伴うものであり、単なるシステム導入に終わってはならないという話もよく聞く。アドオンを入れて既存の運用ルールを堅持するのではなくて、運用ルールのほうが変わるのが理想だ。

    TOCとERPは考えが逆だというポイント(p.135)も目に止まった。TOCではボトルネックを探しだして、そのボトルネックのリソースに合わせるように他のステップを調整する。これは全体のリソースを俯瞰的に見て、各ステップに割り当てていくERPのアルゴリズムに反するものだ。TOCは非常に常識的なものに聞こえるが、既存のルールを変更するには教育が大いに必要なのだ(p.286)。

    と以上にポイントを洗ってみたが、残念ながらあまり内容のない本に感じた。この本の話は、既存のERPでは企業業績が改善しないところに、TOCの観点から「ドラム・バッファー・ローブ」と「バッファー・マネジメント」を入れてうまく行ったという話なのだが、その二つの内容についてほとんど何も書かれていない。TOCとERPの関係についても生煮えの感が強い。この人の本はいくつか読んだが、TOCを最初に解説した本のインパクトが強いせいか、後の本はどうもパッとしない印象だ。

  • 新しいシステムを導入してもルールを変えなければそのメリットをフルに享受できない、その最大の制約が長年に渡って根付いた行動パターンや文化であり部分最適化されたルール、といった内容をストーリー仕立てにしてある。ただ、コンピューターシステムに関するテクニカルな内容が分かりにくいし、結末は前作品とあまり変わらない点がすこしイマイチ。ただ、染み付いた文化を変えるために当人をどう触発させるのか?という原点に立ち返られさせ考えさせられる。

  • 物語形式で読みやすいのだが、そういう本の欠点は最終的に理論的な部分が記憶に残りにくいところ(まぁ、そういう本に限らないのですけど…)。

  • TOC、今以上に意真剣に取り組まないといけないな。

  • 2013/11/29読了

  • テクノロジーによって限界が生まれ、限界に合わせてルールができる。そして、新しいテクノロジーによって既存の限界が取り払われても、ルールを変えなければ、そのルール自体が新たな限界となる。なるほど。

    TOCの手法については、さらりと説明がある程度。ザ・ゴール1/2の方を読んでることを前提として書かれてるような気がする。未読なので読む事にする。

  • (2002.11.29読了)(2002.11.02購入)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    在庫削減を目的にERPを導入。だが、むしろ在庫は増え、利益を圧迫している―いったい、なぜなんだ!?はたして、クライアント企業の悲鳴を解決できるのか!?コンピュータソフトウェア企業BGソフト社を舞台に、新ソフト開発、販売、フォローアップ過程でのさまざまな障壁を乗り越え、他社が真似することのできない競争優位を確立するまでを描く。

    ☆関連図書(既読)
    「ザ・ゴール」エリヤフ・ゴールドラット著・三本木亮訳、ダイヤモンド社、2001.05.17
    「ザ・ゴール2」エリヤフ・ゴールドラット著・三本木亮訳、ダイヤモンド社、2002.02.21

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著者プロフィール

岸良裕司氏(監修)
1959年生まれ。株式会社Goldratt Japan CEO。全体最適のマネジメントサイエンスであるTOC(Theory Of Constraint:制約理論) をあらゆる産業界、行政改革で実践し、活動成果の1つとして発表された「三方良しの公共事業」はゴールドラット博士の絶賛を浴び、07年4月に国策として正式に採用される。
青木健生氏(脚色)
コミックストーリー作家(漫画原作者)、シナリオライター、(日本脚本家連盟会員)、劇作家、『ザ・ゴール コミック版』『ザ・ゴール2 コミック版』の脚色を担当
蒼田山氏(漫画)
広告・ビジネス系漫画家。漫画向け背景素材サイト「背景倉庫」制作統括。専門学校非常勤講師。 代表
作は『ザ・ゴール コミック版』『ザ・ゴール2 コミック版』(ダイヤモンド社) 『ブラシ素材集 モノクロイラスト/マンガ編』(ホビージャパン) めちゃコミックで『地雷婚カツ!』連載。

「2023年 『コミック版 ザ・ゴール3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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