- Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480035677
感想・レビュー・書評
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ビブリア古書堂から
なかなか面白
世界観ビブリアと相通じるものがある詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
横溝みたいな、レトロとおどおどしさの世界
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せどり男爵と呼ばれる人から聞いた話を本にしたという体裁がとられている。ビブリア古書店からこちらにたどり着いて読んでみた。内容は古書と古書を取り巻く人間にまつわる話。
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それぞれの話はその本の希少価値や金額、その本を手に入れようとする人々の奇妙な話だったけど、ここまで本に魅せられてというか、憑かれている様子には、呆れながらも興味深い内容でした。
でも、想像していたような‘本にまつわる話’ではなかったので、少し疲れる読書でした。良くも悪くもストーリーにどっぷりと浸るタチなので、この内容は妙に現実的に感じ、いまひとつ楽しめなかった。 -
ビブリア古書堂の事件手帖より。
せどり男爵の語り口調がなんとも怪しげ。 -
古書を題材にした連作短編集。「せどり」とは古書業界の用語で、めぼしい本を見つけて、安く買ったその本を他の古書店に転売すること。せどり行為の中で、主人公のせどり男爵こと笠井菊哉が出会う珍談、奇談を描く。主人公は男爵の子孫、初老の域に達するがいまだ独身。舞台は戦争前後から昭和40年代後半まで。本が大事にされていた時代であり、読んでいて心地よい。
6編からなる短編。それぞれ麻雀の役をもじったサブタイトルが付いている。本全体の雰囲気が良い。1日1作、寝る前に読んだが、最後を除いて幸せな気持ちで就眠することができた。最後の1作はかなり猟奇的。装丁を題材にした話だが、少々気分が悪くなった。
作家の梶山季之は45歳の若さで亡くなった。せどり男爵はこの1冊のみ。もし長生きしたら第2、第3巻も出版されたと思うと残念でならない。 -
この本を知るきっかけとなった「ビブリア古書堂の事件帳」には申し訳ないが、面白さは段違い。必読と思う。