- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480056719
作品紹介・あらすじ
「真理」「ヒューマニズム」「セクシュアリティ」といった様々の知の「権力」の鎖を解きはなち、「別の仕方」で考えることの可能性を提起した哲学者、フーコー。われわれの思考を規定する諸思想の枠組みを掘り起こす「考古学」においても、われわれという主体の根拠と条件を問う「系譜学」においても、フーコーが一貫して追求したのは「思考のエチカ」であった。変容しつつ持続するその歩みを明快に描きだす、新鮮な人門書。
感想・レビュー・書評
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時代順に主要著作毎で章立てになっているので、各著作の解説を読み進めることにより、思想的な変遷が一応追えるような構成にはなっている。
著者はフーコーの思想には、現代を生きることの意味、現代において思考することの意味を問う、という一貫性があり、本著では、その思考のツールやモチーフを明らかにすることを目的とすると述べてはいるが、自分の勉強不足が原因なのか、その試みを充分に理解することはできなかったように思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
にゃーむずかっしい
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簡潔かつ丁寧なミシェル・フーコーへの導き書。
キリスト教の司牧者権力と近代国家のポリツァイを同一の視点から分析するとは驚きました。
告解が罪の意識を作り、そこからまた告解へと戻る。無限のサイクルの内に人が閉じ込められている。
歴史を過去のものとして振り返る際、そこで表現「されたもの」と「されなかったもの」の差異、ディスクールを理解することの困難さと重要さ。
一面的な観点を見て単純素朴な結論に終着しないよう吟味することっすね。 -
自分の信じたものをもう一度見直すことはかなり面倒だと思います。見直さなくてはこのままでは良くならいことは理解してるけど、面倒。
フーコーの真理を追うために何度も現実に向き合う姿に真理の重さを感じられます。
( オンラインコミュニティ「Book Bar for Leaders」内で紹介 https://www.bizmentor.jp/bookbar ) -
フーコー入門として、非常に読みやすい。
後半は、フーコーの著作から彼のアイデアを解説していく流れになるが、「どの著作について、どのような観点で」解説していくかを明記しているので非常に理解しやすい。 -
わかりやすい
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2006/04/28読了
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フーコーの生涯を著作を中心にまとめたもの。この本からすると著作そのものが簡単なようにも思える。でもこんなものではないと思う。