検察の正義 (ちくま新書)

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著者 : 郷原信郎
  • 筑摩書房 (2009年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480065100

検察の正義 (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

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  • 閉鎖的な内部の文脈に縛られ、時代に取り残された組織という意味では、検察も昨今のニュースになっている大企業も同じだ。

    処方箋は最終章に書かれた通り、本来的な目的まで遡り、各人が合目的的に判断し、行動することに尽きるのだろうが、そういう組織がそれを許容するか。

  • レビュー省略

  • 検察もの、とくに特捜系の話はがっくりさせられるものが多いですが、「長崎の奇跡」の紹介が、最後に世の中捨てたものじゃない、ということを教えてくれます。

  • 100315

  • 基本的に郷原の主張はすべての著書で一貫しており、本書でも目新しい部分はない。ただ、最終章「長崎の奇跡」はやや手前味噌ながらある種の組織論として読むこともできる。また、造船疑獄の指揮権発動が検察捜査の行き詰まりにより捜査現場から法相に依頼されたものだという事実には驚いた。マスメディアには大きく取り上げられないだろうが、ある意味で戦後史を根底から塗り替える事実ではないだろうか。

  • 「法律が定める制度は国民の利益を図るためにあります。法律が機能していないことによって最終的に不利益を受けるのは国民です。我々国民一人ひとりが、法律の定める制度が本当に社会の実情に即しているか、適正に運用されているかに関心を持つ必要があります。」

  • 理系出身で就職後、司法試験に合格して検事になったという変わり種の著者が、検察の正義がうまくきのうしていたものが、機能しにくくになっている現状を鋭く指摘している書。

    内容は、検事になった理由から始まり、日常の仕事や人々の関わり、検事が多くの権利を有していることを説明している、また、問題となっている、経済検察としてライブドア、村上ファンドの問題、政治家の献金として小沢事件を取り上げて、どちらも不発であり、刑事事件の巨悪を退治するという昔ながらの公式に幻想を抱き、現代の複雑で多様化している社会に対応できなくなりつつあることを指摘している。

    検察の内部からの告発はなかなか少ないとは思うが、社会に適応できなくなっている面があることがよくわかった。時間がない人は、5章だけ読んでもある程度の要旨はつかめると思う。

  • 小沢無罪論の急先鋒元検事が、検察制度の問題点に迫る
    http://www.amazon.co.jp/review/R31XCKAXJMA69W/ref=cm_cr_rdp_perm

  • とても説得的な文章だと思います。タイトルは表層的な皮肉かと思いきや、問題の本質を表してます。こういう人が地検の次席までやれた時代があったんだなぁ。。。現役の検察官からみれば色々言いたいことはあるとは思うけど、これくらいの問題意識は共有して欲しい。今まで縁のあった心ある検察官の感想を聞いてみたいと思う一冊でした。個人的に残念なのは鹿児島地検名瀬支部長時代について経歴としてすら触れられてないことです。著者がこの島で何を感じどう考えたのかに興味が湧きます。

  • 本書は、元検察官である著者が政治資金問題、裁判員制度、改正された検察審査会法などにより大きく揺れ動く検察の正義を問い直した本である。
    本書を読むと近年の国策捜査の弊害が良くわかる。特に衝撃的だったのは、「吉田内閣時の指揮権発動が、捜査に行き詰まった検察側から提案された」という事である。既に2006年の朝日新聞において、報道されていたようであるが、本書を読むまで不覚にも知らなかった。
    日本のあらゆるシステムは賞味期限を迎え劣化しているが本書を読むと検察という組織も、例外ではない事がわかる。

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検察の正義 (ちくま新書)の作品紹介

理学部出身、鉱山会社を辞めて独学で司法試験に合格した「変わり種」が、さしたる動機も思い入れもなく、無理やり引きずり込まれた検察の世界。そこで目にしたのは、刑事司法の「正義」を独占してきた検察が社会・経済の構造変革から大きく立ち後れている姿だった。談合事件やゼネコン汚職などで「組織の論理」への違和感に悩んだ末に辿り着いた自民党長崎県連事件。中小地検捜査の常識を超える「長崎の奇跡」だった。こうした経験から、政治資金問題、被害者・遺族との関係、裁判員制度、検察審査会議決による起訴強制などで今大きく揺れ動く「検察の正義」を問い直す。異色の検察OBによる渾身の書。

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