日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 (ちくま新書 905)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480066091

感想・レビュー・書評

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  • 何かものを考えるときは、
    規範というものが不可欠であるように思う。
    では、日本の国境問題においては、
    何を規範とすべきか…

    本書は、北方領土を論ずる際、
    ポツダム宣言にさかのぼることを提唱する。
    ―第二次大戦時、米国を中心とする連合国側が
     日本の領土をどのように確定しようとしていたか

    そこから、見えてくることは多い。
    ボクにとっては、日本の国境問題を考える上で
    指標となるような一冊であった。

  • ナショナリズムを煽らないという立場にたつ筆者。学者がひと事を話しているような、なんだか良くわからない話でした。北方領土に関する話の展開は生々しい政治の裏舞台が少しは覗けて面白かったです。最後は成長著しい中国の脅威をまざまざと感じさせられて読了。負け犬のようであまり気分の宜しくありません。

  • 領土問題に関して自分が如何に無知であったかを知りました。北方領土、尖閣諸島、竹島についての紛争の経緯やドイツの領土問題への対応など、自分なりに考える素地が出来ました。

  • 国境問題。これほどやっかいな問題はない。

    武力。最悪の選択肢。解決にはならない。
    日中、日韓、日ソで戦争。誰も起こるなんて思っていない。

    さあどうするか。
    筆者の言う「棚上げ」もありだと思う。
    感情だけぶつけ合っても平行線のままだ。

  • 明快

  • 最近特に話題になっている領土問題について、過去の資料を基に客観的に分析された本です。
    「日本固有の領土」「領土問題は存在しない」というのが如何に扇動された物言いかがわかりました。
    米軍基地もそうだったけれど、領土問題をつきつめていくと、日本は敗戦国であり、今なお実質はアメリカの従属国である、という現実に目を向けなければならなくなるのが辛いです。

  • 領土問題は、友好阻止のため米国が残しタイミングを見て刺激する火種。安保対象外。多角的相互依存関係の方が国益に適う。

    戦争はほぼ全て領土問題に端を発する。ナショナリズムと結びつけ、意識的に煽る政治家がいる。
    もののとらえ方のレベルが高いと思いました。

  • 島や海は誰のものか

  • 「日本の固有の領土」という表現はよく(特に右の人たちが言っているのを)聞く。そんな「固有の領土」ってどんな根拠で言っているのか、また相手国は何を根拠にしているのか、そんなことを読み解けます。少し前に尖閣国有化に伴う中国での反日デモなどもありましたが、デモそのものも問題ではあるけど、それ以上に何の背景も知らずにデモそのものだけをとって中国批判をしている人が自分を含め多いのではないかということが問題であると感じる。

  • 領土問題について、偏ったものでない基本知識を得ることができる良書。

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著者プロフィール

1943年、旧満州生まれ。東京大学法学部を中退後、外務省に入省。
英国、ソ連、イラク、カナダに駐在。駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大学校教授などを歴任。現在、東アジア共同体研究所所長。
主な著書『戦後史の正体』(22万部のベストセラー。創元社)、『日本外交 現場からの証言』(山本七平賞受賞。中公新書)、『日米同盟の正体』(講談社現代新書)、『日米開戦の正体』『朝鮮戦争の正体』(祥伝社)、『アメリカに潰された政治家たち』河出書房新社)、『平和を創る道の探求』(かもがわ出版)ほか。

「2023年 『同盟は家臣ではない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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