平安朝の生活と文学 (ちくま学芸文庫 イ 44-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 229
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480094285

感想・レビュー・書評

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  • やっと読み終わったよ~
    長かった道のり!並行して他の本読んでたせいもあるけどほんとに長かった。浮気せずに読んでたらもっと早く済んだだろうに。

    タイトルと中身に惹かれて借りたわけだけど著者は亀鑑先生じゃないですか。なんか見覚えあるなと思ったら『源氏物語大成』の方だった…!
    発行が2012年と最近だったから「!?」ってなったけど亀鑑先生の昔の著作の復刻版だということで納得。

    内容は平安時代におけることが詳細に網羅されててすごいに尽きる。その代わり膨大すぎて頭に入らないという。
    残念だったのが第4章「後宮の殿舎」の「襲芳舎」のところで説明がメインの雷鳴壺より麗景殿や宣耀殿に住んでた女御の説明が主だったところが非常に残念だった。
    他の殿舎に比べて地位が低いというか。確かに私の知る中で雷鳴壺に住んでた女御の話は聞いたことないけど、だからこそ実際はどうだったのか知りたかったんやけども。何かで女御は住まなかったとも読んだ気がするので確認したかったんやけど元の本が60年も前に書かれたものやから当時の研究ではこれが精いっぱいだったのかもしれない。
    解説者の方も述べてたけど今の研究と比べると誤りや不足があるらしく、やはり巻末にでもどの部分が今と違っているのか示して欲しかったな。じゃないとどれをどこまで信じていいかわからない。
     
    亀鑑先生のこの多岐にわたる研究の集合は本当に素晴らしいです。また最後まで読み切れたのは文章表現が優しいからです。ガチガチの研究文章だったらもっと読むのがしんどかったと思う。
    また解説者の解説を読んで亀鑑先生のことを少し知ることができました。あといかにリスペクトしてるかも伝わってきました。

    読んでて「すでに知ってるし」って思ったとこもあったんやけどそれはひとえに亀鑑先生たち先人の研究の成果なんだと気付いた。先人の研究のおかげで今の私と私を構成するものがあるわけなんですね。

  • 主に女性側にフォーカスした生活風俗だった。今回は電車の中で読んだので、次は辞書片手に出典も読みながら読み進めたい。
    あと、男性の方のことも書いたこのような本はないんだろうか。

  • ふだんは海外小説を読むことが多いのですが、たまにこういう著作を読むと、やはり日本文化っていいなあ、と感じます。この雅な時の流れ、と高尚なだけでなく、いや、雅なんて言葉の対極にありそうな人間臭い平安貴族たちの日常。それをさらりと書いてしまう池田亀鑑先生の姿勢こそが雅なのではないでしょうか? これぞ大学者という風格に満ちた一冊。和辻哲郎の著作を読んだ時に感じた清々しさを感じます。ただ、今の読者向きに再版したのであれば、出版社の方で引用原典の現代語訳を付けるなどのフォローを加えてもよかったのではないかな、という気もします。

  • なんという細かさ!これは文庫でありながらほぼ資料集。

  • 勉強になりました。

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