ちくま日本文学031 夢野久作 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
4.11
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本棚登録 : 415
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480425614

感想・レビュー・書評

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  • Jブンガクの2010年4月号に紹介記事がありました。

    これまで夢野久作は読んだ事がなかったので新鮮でした。

    全集なども出ていることを知りました。

  • ふつうに一般の本屋で購入しました。私も若いころは夢野久作先生を読み漁りました。もう、世界観がたまりませんなあ。気持ちいですなあ。グロくて気持ち悪いのがいいのだよ。美しき筆致。、永遠なれ、夢野ワールド。

  • 夢野久作の作品の中でも読みやすいものを集めた作品集だと思います。
    読みやすいとは言っても、内容はずっしりと重く、読み応えがあります。初めて読んだ時は先が気になってどんどん先へ読み進めてしまい、結局、徹夜してしまった事を覚えています。
    『押絵の奇蹟』『氷の涯』は個人的に好きな作品です。

  • 以前『ドグラ・マグラ』を挫折した経験があるので短編を含むこの本で夢野本に再トライ。
    思っていたよりも読みやすくて面白かった。

    独特の世界に知らず知らずのうちに引っ張り込まれる感覚で読了後しばらく現実に戻れずにぼんやりしてしまった。

  • 初めて読んだが、夢野久作がこんなに面白いとは思わなかった!

    くどくどと煩悶するような独特の語り口、奇妙な舞台設定にストーリー展開など、決して読みやすくはないのだが、なぜか世界にぐいぐい引き込まれてしまう。
    全8編が収録されているが、そのどれもが個性的で、それぞれに印象強く残っている。
    中でも一番印象深いのは「人間腸詰(そうせえじ)」かな。

    最近の小説に飽きてきた人にお薦めかも。

  • この上なく独創的。こんな昔に、こんなに斬新でスリリングで怖くて面白い作品を書く人がいたなんて・・・!

  • 学校図書より。

    普通の本屋だと「ドグラマグラ」「少女地獄」「犬神博士」しかみないんだけど、

    結構あるんだな。


    わたしは、この人の語り口調や視点も好きなんですが、
    この人の生きた時代が好きなのです。

    和と洋が不器用に混ざり合い始める時代。


    そして、そんな中描かれる女性像が、たまらなく素敵なのです。

  • 「いなか、の、じけん」「瓶詰地獄」「押絵の奇蹟」「氷の涯(こおりのはて)」「人間腸詰(にんげんそうせえじ)」「猟奇歌」など8篇を収録。

    文庫ながら約500ページというボリュームで、読むのに時間が掛かってしまいました。
    内容もかなり濃く、何から書けばよいのか…。

    もし、好きな作品を一つ選べと言われたら、かなり困ってしまいますが「人間腸詰」でしょうか。

    最後の解説(なだいなだ氏)によると、夢野久作氏は自由奔放で、個性の強い方だったそう。
    それを顕すかのように、この本に収録されている作品は作風も内容も様々。
    手紙形式だったり、独白形式だったり、詩だったり…
    かなり愉しめます。

    前回、ドグラ・マグラを読み、「エロ・グロ・ナンセンス」と言われている程そういった要素はなく、(当時は「探偵小説」の分類だったそう。)油断していたら、「人間腸詰」が思っていたより猟奇的だったので驚きました。気分が悪くなったくらいです。
    「わんかぷ・てんせんす」というセリフが頭にこびりついています・・・。

    他にも、読む者の想像力を掻き立てる「瓶詰地獄」、どこか童話的で、生命力を感じさせる「氷の涯」も面白く、オススメです。
    特に後者に出てくるニーナという少女がチャーミングで好きでした。
    いずれも、独特の雰囲気が堪らないです。

    夢野久作の魅力をひととおり味わえる一冊。
    オススメです。

  • ▼ようやく読み終わった。
    ▼『瓶詰地獄』は言わずもがな。『押絵の奇蹟』と『人間腸詰』がおすすめ。
    ▼『いなかの、じけん』も、すごくのんべんだらりとした光景の中に、ちらっと狂気が見えてステキ。
    ▼一等賞は『人間腸詰』。これ読めただけでも、買ってよかったよ。『押絵の奇蹟』は、続きが気になって読んじゃった。血の縁がどこに続くかってことがものすごく気になって……。
    ▼『氷の涯』のせいかもしれないけど、全体的に冒険小説風味で、怪奇風でなかったところが良かった。
    (09/10/31 読了)

  • 夢野久作を初めて読んだので、この本は入り易かったです。
    「いなか、の、じけん 抄」と「瓶詰地獄」が好きです。
    その後『ドグラ・マグラ』を読みましたが、
    それと比べてとても読み易かったです。

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著者プロフィール

1889年福岡県に生まれ。1926年、雑誌『新青年』の懸賞小説に入選。九州を根拠に作品を発表する。「押絵の奇跡」が江戸川乱歩に激賞される。代表作「ドグラ・マグラ」「溢死体」「少女地獄」

「2018年 『あの極限の文学作品を美麗漫画で読む。―谷崎潤一郎『刺青』、夢野久作『溢死体』、太宰治『人間失格』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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