僕の明日を照らして

著者 :
  • 筑摩書房
3.59
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本棚登録 : 1810
感想 : 321
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480804259

感想・レビュー・書評

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  • 優ちゃんと僕の虐待の話だけど、なんか良かった。

  • 読み始めて最初の感想は「これむっちゃ悲しい話じゃん!」でした。

    母親の再婚相手が主人公に暴力を振るう。
    それでも、父親が病死してスナックで働く母親は夜いない。
    その寂しさを知っているからこそ、再婚相手が暴力を振るってもいなくなって欲しくない。

    中盤は中学生らしい話があったんですが、私的にはその部分端折っても良かったかなぁ。って思いました。

    最後まで隠し通せるのかと思ったら、最後の最後で虐待がバレる。
    作中にも”なんだってバレるのは時間の問題”そうありました。

    虐待以外の焦点でも共感する部分は多々ありました。
    ほんのわずかの行動でもなにかが変わる

  • 何ヶ月もずっと積ん読にしてきましたが、やっと読めました。
    最初の数ページが本当にキツくて、読めなくて。
    でも、読んでみたくて。
    出だしの数ページは、多分、10回くらいは読んでいて、同じ数だけ挫折してきました。

    最後まで読んだ後の感想は、やっぱり言葉にならなくて。

    必死さとか、何とかしようという思いとか、どうにもならないこととか、

    人は見た目ではわからなくて、ほんとうの気持ちはなかなか語られなくて。

    やるせなくて、切ない、誰にも言えない、どこにもいけない、気持ち。

    帯にある言葉、
    「やさしいことと、やさしくすることは、違う。」
    がやわらかい棘になって、静かに胸に刺さりました。

  • 隼太がずっと守ってきたもの。それは、母親の幸せだと思う。自分を傷つける優ちゃんを守ることで、優ちゃんを愛している母親を守っているのだと思う。

  • 最初がちょっと読むのが乗らない ゆるゆるといい感じになってきたな~と思ったら尻切れとんぼに終わった

  • 若くてカッコいい義父に虐待されるお話。虐待されているのに、この中2男子は義父を愛し、キレなくなる方法を2人で模索する。
    設定に無理があるかなぁ…。中2の毎日はいろいろ青春してて、そこに虐待が入ってくるから、読んでて戸惑う感じがあった。
    母の気持ちの表現がもう少しあってもよかったかな。

    “勧善懲悪”が心に残りました。

  • なんだかんだで一気に読んでしまった。
    終わり方がいまいちぱっとしないが、ストーリーの流れ的には好きだ。ただ、シングルマザーだからという理由だけで済ますにはあまりにも主人公・隼太の性格には無理があるように思える。

    実際、そんな簡単に上手くいくとは思えない。経験ないから知らないけど。
    でも、自然に綺麗な終わりに持っていけてるから凄い好きだ。

    それでも僕は失いたくない。

    やさしいこととやさしくすることは違う。

    それはとても難しい。

  • 主人公の中学生の男の子は人と接することを諦めない人だった。一回や二回裏切られた行動を取られても、そこで投げ出したら今まで積み上げたものの意味がなくなってしまうという思いから粘り強く人に接する。
    自分のためだと言いながら、周りから見れば思いやりのある行動がだったりするのがかっこいい。

  • いい話だったけど最後だけなんとなく消化不良なかんじ…タナケンがほんといい子すぎですムードメーカーも楽じゃないよね

  • 義理の父による虐待と、寂しい夜に戻りたくないという息子についての重いテーマだが、ユーモアのある会話でうまく描いている。

    自分でもよく分からない感情による極端な行動(他人に対しての攻撃性)や反省、人からどう見られているか、(優しい、思いやり、すぐに他人を切ってしまうなど)自分による認識と他人による評価を聞いたり、その違い、ギャップを感じたり。

    いつもの爽快感やじーんとくる感じは少しないが、よい作品。

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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。

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