おまじない (単行本)

著者 :
  • 筑摩書房
3.39
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本棚登録 : 2960
感想 : 296
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480804778

感想・レビュー・書評

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  • 女性の主人公達が、誰かの何気ない言葉や交流で様々なしがらみから解放される短編集。

    大きな変化が起きるわけではないけれど、主人公達の気持ちがふっと軽くなる感じで終わっているのがじんわりと良かった。
    どの物語も主人公にとって重要な意味を持つ言葉をくれた人、交流をした人が、用務員さんや遠い親戚、旅先の現地の人といったような関係性の薄い人達なのが印象的。
    自分のことをよく知らない人だからこそ、しがらみなく関わることができたり、何気ない言葉がシンプルに響くことってあるのだろうなと思えた。

  •  西加奈子さんの本は2~3冊目です。好きな作家の本ばかり読んでると脳が楽をしてしまうそうでw、脳の活性化のために手に取りました。「おまじない」、2018.3発行、8話。最初の3話、「燃やす」「いちご」「孫係」は、発想と話の展開がユニークで面白かったです。あとの5話、「あねご」「オーロラ」「マタニティ」「ドブロブニク」「ドラゴン・スープレクス」は、全く面白さを感じませんでした。レビューを見ると、面白いと書かれた方も多いのですが! 失礼しました。


  • 新年1冊目は大好きな西加奈子さん。

    「嫌な顔」のことを〝急に牛糞をプレゼントされたみたいな、あの顔だ。”と表現したり、

    喜ぶべき瞬間にネガティブな発想をした時には
    〝陰毛に白髪を見つけてしまったときのよう”と表現したりと、そんなことある?って思うけれども不思議と情景が浮かびやすくてプッと噴き出してしまったり。笑

    西さんの表現の仕方っていつも思うけど好きだな〜と改めて思った。


    『あなたを救ってくれる言葉が、この世界にありますように』(西さん)


    西さん、いつも温かい気持ちにさせてくれてありがとう。

    そして、他の方の読了の感想を読んでいて、〝傷付いて落ち込んでいる時に彼氏がこの本を渡してくれた”って方が居て、素敵な彼氏だな〜と感動したし、
    私もそんな人でありたいなぁ〜と思った。




    2023年読了、1冊目。


  • 短編なので読みやすい。

    私は「マタニティ」が好きだった。弱いことは決して悪くない。最近の、「夜が明ける」に通じると思う。

  • どれもいい話。内省的。おっさんの膝がポキっと鳴るところなんて最高だ。

  • 短編集
    燃やす、いちご、孫孫、あねご、オーロラ、マタニティ、ドブロブニク、ドラゴンスープレックス

  • 毎回見つめる角度におどろかされてしまう。
    日向も日陰も見える側面が全く違って見える。
    見える事だけ、聞こえる事だけで判断する恐さを考えさせられる。
    「孫係」「あねご」「ドラゴンスープレックス」が好きだったな。

  • それぞれの主人公が魔法の一言によって
    背中を押してもらう。

    「孫係」「いちご」「あねご」「マタニティ」がよかった。

    特に、自分は八方美人だと思っていて
    且つ生きづらさを感じている方に
    「孫係」の話がおすすめです。

  • 孫係が良かったです。
    係をこなすと思えば少し軽く演じれる。
    「正直なことと優しいことは別なんだ」
    幼少期はぶつかってこその友情みたいなところがあっても大人になればそうはいかないですから、
    良い人間関係作りに必要なことですね。

  • 西加奈子って感じの作品
    上手く言葉では記せないが何か心に残るような作品
    ほっこり

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著者プロフィール

1977年イラン・テヘラン生まれ。2004年『あおい』で、デビュー。07年『通天閣』で「織田作之助賞」、13年『ふくわらい』で「河合隼雄賞」を、15年『サラバ!』で「直木賞」を受賞した。その他著書に、『さくら』『漁港の肉子ちゃん』『舞台』『まく子』『i』などがある。23年に刊行した初のノンフィクション『くもをさがす』が話題となった。

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