あなたの話はなぜ「通じない」のか

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480877536

感想・レビュー・書評

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  • 私が職場でしんどい理由がよーく分かった。
    でも、「私はあった瞬間その人の性格はもちろん家族背景やヒストリーまで分かるのよ。自分でも怖いけど、本当なのよ。」が口癖で、とんちんかんな読みで人を決めつける上司相手に、通じ合えるとは到底思えない。
    「あの子の目は母子家庭で育った目よ」「いえ、彼女は両親そろっていて、お父様は大きな会社の上の方にいらっしゃいます」
    「あの子はメス豚の臭いがする。男に溺れてるわね」「彼女は引っ込み思案の二次元の子で、男子学生とも目を合わせません」
    こんなのの繰り返し。もう疲れた。

  • 【配置場所】特集コーナー【請求記号】361.454||Y【資料ID】10504671

  • かつて新人の頃に上司から「あなたの話は分かりにくいから、この本を読んでみなさい」と勧められた。7年経ち、今度は逆の立場でどのように指摘したら良いか、また自分が改めるべき点がないかを再確認するために読んだ。著者が思いに引っ張られ、ところどころ文脈から外れますが、それも味があると思える範囲。あらためて学びある一冊でした。

  • 意見となぜ、時間軸・空間軸・人の軸、メディア力、ベクトルで自分を語る、問いを共有する

  • 気になる
    ●問いを育てる
    ●問題発見→多角的考察→論理的思考

  • 自分の人生において、最も大事にしたい本の一つ。何回も読み返して、だんだん体内化できていると実感する。

  • 一時期あまりにも刺さりすぎて、読めなかったズーニー本。前半だけ読んで数年放置していたけど、最近するっと読めるようになって読了。
    一番気になったのは、話の伝わり方にはその人の「メディア力」が関係しているということ。いくら正しいことを言っていたとしても、メディア力が低ければ伝わらない。関係の中で意味は変わる。
    まだ消化不良だけど、以下気になった引用。引用だけだと、そこら辺の自己啓発本と変わらないかもしれないけど…。ズーニーさんの文章は、ズーニーさん本人が体当たりで得た伝える術が詰め込まれていて好きだ。

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    5つの基礎
    『1.自分のメディア力を上げる
    2.相手にとっての意味を考える
    3.自分が一番言いたいことをはっきりさせる
    4.意見の理由を説明する
    5.自分の根っこの想いにうそをつかない』

    『ゴールをはき違えた技術は虚しい』

    『内面で関われないとき、人は傷つく』

    『表現されない自己は無に等しい』

    『コミュニケーションでこんがらがったときは、いつでも落ち着いて「意見となぜ」を思い出してほしい』

    『人との関わりでモヤモヤすること自体、すでに他人とは違う自分がある証拠だ。あとはそれを引っ張り出すだけ、それが「考える」という作業だ』

    『情報は、先に入ったほうが、あとの情報を規定する』

    『自分の感覚としてつかんでいけたからこそ、納得感がある。自分でつかめたということ、3年の間にコツコツと身体に刻まれた習性が、小さいけれど消えない自信になっている。それをすっとばして、いきなり正解を教えられても、正しいから抵抗できず、でも3年かかったことを、すぐやれるはずもなく、「わかっているのにどうしてできないんだ」と自分を責めたろう。仮に正しい助言にそって、3年が1年に短縮できたとする。でも、身に刻まれた習性は浅く、それは自分で編み出したものではないから、困った時はまた正解をほしがり、人をあてにする。そこにはもう、失敗する自由さえない』

    『言葉は、関係性の中で、相手の感情に届く』

    『相手は、あなたが過去からずっと積み上げてきたすべての情報で、あなたを判断するのではない。結局は、そのとき相手が持っている情報だけで判断される。その中で、いい情報の占める割合が多ければ「いい人だ」となる』

    『変われという言葉を押し付けるだけでは、人は変わらない』

    『言いにくいことをはっきり言えたら伝わるとか、傷つけたら伝わるとか、伝えることは、そんな簡単なものではない。自分の想いを言葉にできた、言えたと喜んでいても、それが相手の解釈によって変わり、相手との関係性によって意味が変わり、相手の感情によって膨らんだり、歪んだりする』

    『言葉が通じないのは、通じるだけの信頼関係がないからだ』
    『初対面でも、長い付き合いでも同じだ。言葉が無力であるとき、前提となる信頼関係そのものがぐらついている。まず、自分が信頼されなければだめだ。言葉は、信頼関係の中ではじめて力を持つ。』『メディア力とは、そんなふわふわしたものではなく、その人の歴史の中で、だれとどんな関係を築いてきたか、その結果どのように想われているか。それらの集積として、どのような人のネットワークを編みあげているか。メディア力とは、その人固有の「人との信頼関係の体系」だ』

    『信頼に足る人物と思われるには、信頼に足るだけの能力・資質を示さねばならない』

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  • コミュニケーションの基本は、人と人との間に橋を架ける作業。
    伝えなきゃ伝わらない。
    でも何をいうかよりも、どんな人が言うかが相手に伝わるかを決めることがあります。すなわち言葉は関係性の中で相手の心に届くのです。
    そのために必要なこと以下の点
    ①自分の信頼性を高めること。
    ②相手にとっての意味を考える
    ③自分の言いたいことをはっきりさせる。
    ④自分の根っこの思いに嘘をつかない。

    話の筋は次のような順番で考えること。
    自分で質問をつくる(論点)
    自分の答えを考える(意見)
    なぜそう言っているか説明(根拠)

    共感をもってもらうには同じ目線で話をするように心がけること。
    正論を述べる時あるいは教えようとする時は、目線が相手より高くなっています。

  • 相手の目線で考える事が大切。
    問いに対する答えを持って意見述べるべきだと改めて感じた

  • 話が伝わらない理由
    ・何が一番言いたいことなのかわからない
    ・話す人のメディア力が低い
    ・自分の根っこの思いが弱い

    とのこと。
    この本、個人的にすごくわかりやすかった。


    テーマが大きれば、それを小さな問いに分解して、
    自問→自答を繰り返せばよい。
    ・時間軸
    ・空間軸
    ・人軸

    メディア力を高める
    相手にとっての意味を考える
    一番いいたいことをはっきりさせる
    その理由を伝える
    根っこの想いに嘘をつかない



    ■問いを分解することができていないから、
    他人の意見を自分のものにする
    問いの本質ではないことを話す
     └命について→殺人について
    ということが起こっている。

    ■結論では通じなくでも、問いなら共感しあえる
    遅刻はなぜいけないんだろう?
    相手の時間を大切にしてあげられるから。

    ■論理力を鍛えるためには、「決め」が必要。
    「決め」は空気を切り取るため、反対意見も多い。
    └修飾後をやめてみる
     びしっと、しっかり、かなり、とことん、
     
    ■話す順序
    論点→なぜか→意見

    □余談
    ・今、私たちは中身ではなく、それがまとっている「情報」でものを判断するようになった
    CM、ブランドイメージ、評判、デザイン、口コミ、置いてある場所

    ・先に入った情報の支配力が高い

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著者プロフィール

全国各地で、表現教室のワークショップ、大学講義、講演などを通じ、表現力・考える力・コミュニケーション力の育成に幅広く活躍中。『伝わる・揺さぶる!文章を書く』『おとなの小論文教室。』他著書多数。

「2018年 『理解という名の愛がほしい。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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