パン屋の手紙: 往復書簡でたどる設計依頼から建物完成まで

著者 : 中村好文 神幸紀

• 筑摩書房 (2013年3月1日発売)

感想・レビュー・書評

[andante0202さんの感想 · 2013年7月9日]

生活する上で、やはり何か確たる「思想（＝こだわり）」がなければ、
人生は豊かにならないなと、感じた本。

その「思想（＝こだわり）」をいかに大事に育んでいくか、
そして守っていくか、またそれをどう表現するのか。

そういった事を考えさせてもらった、非常に良い本。

立て替えを希望するパン屋さんと、それに応えた建築家の
往復書簡。お互いの文章が、また良くて暖かい気持ちになる。

[ちゃいろいさんの感想 · 2013年7月7日]

北海道真狩村でパン職人として夫婦でパン屋を営んでいる神幸紀と、住宅の建築家として著名な中村好文の往復書簡によって構成された一冊だ。
一番最初は、古くなったパン小屋の設計依頼の手紙からはじまる。
どこまでがノンフィクションかはわからないけれど、その後、クライアントと建築家というふたりの間では密に手紙が交わされ、交友がもたれ、紆余曲折ありながらとても素敵な小屋が建つ、という流れを追っているのが興味深い。
クライアントが建築家を大いに尊敬していること、建築家がクライアントとの交流を楽しんでいることが伝わってくる。
建築に詳しくなくても、自分の家を建てる予定がまったくなくても、なんだか楽しい。
家作りというものが本当にこうだったらいいな、と思う。

[kumilogさんの感想 · 2013年6月12日]

パン屋さんの改装＋増築などの流れを
建築家の中村さんと、パン屋の神さんとの往復書簡で
まとめた１冊。
手紙というアナログなやり取りの中に
それぞれの想い、考えが詰め込まれています。
家作りの過程を試行錯誤しながら、友情も深められた２人。
読んでいて、自分もその作業に参加しているような
温かい気持ちになります。

[sibainusanさんの感想 · 2013年4月23日]

好文さんの本は一般のかた向けで、建築書ではない気がする。
しゃびしゃび。
それと建築の評価はまた別のお話だけどね。

著者プロフィール

建築家

「2022年 『線と管をつながない　好文×全作の小屋づくり』 で使われていた紹介文から引用しています。」