- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488012298
感想・レビュー・書評
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新聞広告で奇談を求める蒐集家と応じる奇談経験者の二人が会話をし、蒐集家が奇談を得たと思ったところに蒐集家の従者が水を差す、のパターン。
最後の一話で全ての話のその後的オチ?と主従二人の存在を煙に巻くような運びに。
奇談を集める男と従者が奇談になる、と言う何とも不思議な終わり方でした。 -
怪しげなバーと、そこで客人を待ち受ける、これまた怪しげな蒐集家と、その助手。この雰囲気が良い味を醸し出しています。どの物語も大きな流れは同じですが、飽きずに読むことが出来ました。そして、ラストの「すべては奇談のために」で今までの物語が全て纏められ、とてもスッキリと仕上がっています。
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奇談を求める男と、それを査定する人物と、奇談に見舞われた人々が交錯する。
ひとつひとつの話は、読んでる途中で何となくオチが想像できたり、ありふれたような内容で特に面白みを感じなかったりと、正直読むのが辛かったが、
最後の最後で、一気に持って行かれたというか、
展開にどんどん引き込まれていき、ページをめくる手が止まらなかった。
そうくるのか〜と思いながら読み進め、オチはいささか雑な気がしないでもなかったが、奇談を収集するという彼等の、不思議さや不気味さが保たれてるまとめでもあったかなぁと納得。
読了後は結構な満足感を味わえたような気がする。 -
タイトルのとおり、不思議な話が披露されるが、それが本当に「奇談」かどうか審査される連作短編集。
謎が不思議で無理矢理なところがなく、謎解きも現実的で説得力がある。
それをこれだけコンパクトに展開するのは、相当腕がある。
アシモフの『黒後家蜘蛛の会』をベースとしているにせよ、単なるモノマネではないところも良い。
続編があれば読みたい。 -
新聞広告「求む奇談!」につられ、不思議な体験談を持ち寄る人々。ホストである蒐集家の思いをよそに、探偵役の助手がせっかくの不思議話の謎を解き明かしてしまう。
というミステリ短編集なんだけど、なぜか途中からホラー・ファンタジーへと変化していく。ある意味で大いに裏切られるドキドキ感がなかなか面白い。
けど、ラストの1話はちょっとやり過ぎだよね。 -
とても美しい短篇集。
そして綺談が紡がれる。
氷坂はなんとなく大浦みずき氏のイメージ。もしくは朝海氏?