薔薇の名前〈上〉

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488013516

感想・レビュー・書評

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  • 難解系の作品に耐性がないと
    確実にめげてしまうのでそこのところ注意。
    まあ該当部分を読み飛ばしても
    一応展開を読むのにはあまり支障はないので
    ざっくり読みも一考で。

    ある教会で起きた奇妙な死からはじまる
    また新たなる死の連鎖。

    どうやらそこには教会ではあってはならない
    とんでもないことが隠されていそうですよ…?

    これ恐らくある作品が参考にしてる。
    似ている点がとっても多いんだわ。
    「あるものの扱い」
    それを見てもう該当作品しか浮かばんよ。

  • 神への愛や儀式の中で感じる陶酔と、肉体的な愛欲の体験の中で感じる陶酔とどこに差があるのか、同じではないか、みたいな議論が面白かった。私も、そのとき脳内で出てる物質は同じなんじゃないのと思う。
    前書きが難しくてひととき積んでいたけど、そこさえ越えられればあとは読み進められます。殺人事件の行方と、皇帝派と教皇派の権力争いの場である会議の行方と、ふたつの山を越えていく物語です。

  • 973
    「迷宮構造をもつ文書館を備えた、中世北イタリアの僧院で「ヨハネの黙示録」に従った連続殺人事件が。バスカヴィルのウィリアム修道士が事件の陰には一冊の書物の存在があることを探り出したが…。精緻な推理小説の中に碩学エーコがしかけた知のたくらみ。」

    「中世ヨーロッパの修道院の生活と、修道士たちの心理を知ることができる本。フランスの哲学者が書いた、記号論といわれる哲学的な考察を背景にしているが、実はそれ以上に、第一級品のミステリー小説にもなっている。読めば読むほどすぐに先を読みたくなるストーリー展開。ヨーロッパでベストセラーになったのもうなずける本。」(『世界史読書案内』津野田興一著 の紹介より)

  • 昔読んだことあるものをまた読んでた。

    この時代の宗教関係に全く詳しくないから、宗派?の名前とかたくさん出てくるページとかはなかなか頭に入ってこない。

  • ストーリに関係する文を探し出すお話し

  • 4月からの映画鑑賞のために、恐らく再再読中。
    ショーンコネリーの映像がどうしても浮かび上がってくる。毎日、時間に区切られた1章ずつ、深く刻み込むようにページを括っている。明日から4日目の出来事に。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BN0437356X

  • ミステリというよりもミステリ要素がある宗教小説。キリスト教の知識があればあるほど楽しく読めます。トマスアクィナス、アウグスティヌス、アリストテレスあたりの大家の思想をなんとなくでも知っておけばいいと思います。キリスト教に興味がないと詰みます!

  • 本作は中世イタリアのある修道院で発生した連続変死事件の謎を追うミステリー、と言えるだろう。しかしながら単なるミステリー小説、歴史小説とは趣きが異なる。
    「バスカヴィルのウィリアムの弟子/助手を務めたメルクのアドソが晩年にラテン語で綴った手記であり、そのフランス語訳を入手した作者と思われる人物がイタリア語に翻訳した(さらに、本書はその日本語訳)もの」という本作の入れ子のような構成がまずおもしろい。また中世ヨーロッパ、殊にイタリアでの政治・宗教の情勢やキリスト教の信仰をめぐる諸問題等が謎解きと共にストーリーで展開されるのだが、その分野に明るくなくても十分にたのしめるつくりだ。探偵役のウィリアムのアプローチ方法は記号論を踏まえていると思う。異端や笑いをめぐる議論も興味深かった。下巻も期待できそうだ。

  • 日本で生まれ育った僕からすると、「?」の連続。
    でも、細かな描写がとてもスリリングで、何かを「信じる」ことに対する強さと弱さが絶妙に絡み合う。
    人間にとって信じることの難しさが良くわかる。
    ただの娯楽サスペンスじゃない。下巻が楽しみ。

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著者プロフィール

1932年イタリア・アレッサンドリアに生れる。小説家・記号論者。
トリノ大学で中世美学を専攻、1956年に本書の基となる『聖トマスにおける美学問題』を刊行。1962年に発表した前衛芸術論『開かれた作品』で一躍欧米の注目を集める。1980年、中世の修道院を舞台にした小説第一作『薔薇の名前』により世界的大ベストセラー作家となる。以降も多数の小説や評論を発表。2016年2月没。

「2022年 『中世の美学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ウンベルト・エーコの作品

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