少年検閲官 (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017224

感想・レビュー・書評

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  • 焚書により書物が焼かれ、ミステリは犯罪を誘発するものとして禁じられた近未来の物語。
    オドロオドロしたの導入部と種明かしは、島田荘司のミステリを思わせるけど、メインストーリーは、なかなかの面白さ。

  • 書物が駆逐されてゆく世界の中で繰り広げられる、少年たちの探偵物語。
    ファンタジーに抵抗のない方は楽しめる作品だと思います。
    少年達の瑞々しい感じとミステリーのワクワク感とを味わえます。
    不思議な世界にどっぷりはまりました(^^)

  • 旅を続ける少年。書物が禁じられた世界で『ミステリ』を探すファンタジー。異世界本格ミステリ。
    幻想的な雰囲気に特殊設定。序盤や途中に挟まれる謎の物語が、どう絡んでくるのか。引き込まれていく。
    小さな町での首切り死体。『探偵』は悪か正義か。少年検閲官。ガジェット。魅力的な設定、物語なのに、どうも物足りなかった。
    真相はバカミス!!本作でしか成功しえない解決ではある。メタミステリとしても一読の価値はあると思う。
    どうやら次作が傑作らしい。

  • 12/04/2016 読了。

    図書館から。

  • 何人も書物の類を所有してはならない。もしもそれらを隠し持っていることが判明すれば、隠し場所もろともすべてが灰にされる。僕は書物というものがどんな形をしているのかさえ、よく知らないー。旅を続ける英国人少年のクリスは、小さな町で奇怪な事件に遭遇する。町中の家々に赤い十字架のような印が残され、首なし屍体の目撃情報がもたらされるなか、クリスはミステリを検閲するために育てられた少年エノに出会うが…。書物が駆逐されてゆく世界の中で繰り広げられる、少年たちの探偵物語。メフィスト賞作家の新境地

  • ・トリックや動機が物語の世界観と一体となっている作品が好きなので、その点でかなりポイントが高いです。思えば『クロック城〜』もその方向にある作品でしたが、本作はそのキーワードたりうるモノが意外な視点から引っ張りだされてきたので、受け取る印象はまた違ったものになりました。
    ・さてそのモノとは「紙」だったのですが、ここから暴かれたトリックのなんと呆気ないことか……文脈によっては一種バカミスになっているところでしょうが、抑圧に抑圧を重ねた世界観の描写がバランスを保っているという印象でした。
    ・もしかしたら、この呆気無さこそ、作品の軸として著者の狙うところだったのかもしれません。「紙の少女」の挿話のように、人間の想像と現実の対比や、組み上げられた謎と一瞬の解決の対比の中で、結局ぽっかりと「呆気なさ」だけを残す『ミステリ』とやらの実態を執拗に示そうとした……とか?この辺の考えはまとまっていませんが。
    ・登場人物にはイマイチ愛着が持てず、主役2人も物語にとって都合のいいだけ存在に思えてしまい、なんで題名が「少年検閲官」なのかな?と思うほどです。たぶん、シリーズキャラクターとして今後の活躍が深みをもたせてくれるのでしょう。

  • それなりに楽しんで読んだけど、あらすじから期待したほどは面白くなかったかな。
    トリックはちょっと無理がありすぎな気がする。
    回収されていない伏線は次巻以降に持ち越しだろうか。

  • 著者が得意とするファンタジックなミステリです。
    「書物が失われた世界」というのは有名なSFなどで取り上げられているテーマですが、そんな世界の盲点を突くようなトリックで魅せてくれる本格ミステリの良作。
    そこに生きる人々と読者との価値観の違いをホワイダニットに結びつけるところなどは梓崎優の傑作短編に相通ずる部分があるかと。
    にしても、キャラ造形がなんていうか…
    北山さんこういうのが好きなのだろうか…?

  • 情報が制限され、焚書が行われる世界。物語は失われて「ミステリ」を知る人もほとんどいなくなった世界に、首切り殺人、密室の消失劇という「ミステリ」的な事件が起きる、という話。主人公のクリスと友達のユーリ、少年検閲官エノなど少年たちが魅力的。ラストシーンが綺麗。続きは?

  • 不思議な世界だなぁ…と読み始め
    読み進むうちに理解できるだろうと思ってるうちに
    読み終えてしまい
    自分を読解力のなさに凹んだ本

    書物のない世界は、イヤだとつくづく思ったのは確か

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著者プロフィール

2002年、『『クロック城』殺人事件』(講談社ノベルス)で第24回メフィスト賞を受賞しデビュー。代表作として、デビュー作に端を発する一連の〈城〉シリーズなどがある。

「2022年 『月灯館殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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