少年検閲官 (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017224

感想・レビュー・書評

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  • とある概念が存在しない設定だからこそ成立するトリックと説明するだけでネタバレかも。ファンタジックな世界観を内側から食い破る解決編はカタルシスを超えて愕然とさせられる。「ガジェット」なんてシリーズ物にできそうな設定も惜しみなく使い捨てにする太っ腹ぶりは素晴らしい。

  • 片山若子さん。

  • ▼ミステリ部分はまたしてもいつもの北山ファンタジーっぷりで、「そんなでいいんだ」だったけど、幻想的な雰囲気に酔ってついつい箸が進んでしまった。▼垢抜けた気がする。少々801要素も加味されていて私的に満足(少年が少年相手に『僕の推理が正しければ君は――人魚なんだ』なんだぜ?)▼ちょっとばかりメタ小説っぽいところもいいですね。『ガジェット集め』をして『推理小説家になる!』。頑張れクリス。▼「犯罪ってなあに」「殺人ってなあに」な世界観のズレがいとおかし。

  • 何人も書物の類を所有してはならない。もしもそれらを隠し持っていることが判明すれば、隠し場所もろともすべてが灰にされる。僕は書物というものがどんな形をしているのかさえ、よく知らない−−−。<br>
    旅を続ける英国人少年のクリスは、小さな町で奇怪な事件に遭遇する。町中の家々に赤い十字架のような印が残され、首なし屍体の目撃情報がもたらされるなか、クリスはミステリを検閲するために育てられた少年エノに出会うが……。<br>
    書物が駆逐されてゆく世界の中で繰り広げられる、少年たちの探偵物語。メフィスト賞作家の新境地!
    <br><br>
    驚くほど軽かった、ってそれはないだろー!ってこと以外は概ね好き。

  • 焚書法設定がかなり好み。世界観を上手く使っていて面白かったです。ただ、『書物』や『死体』の概念に対し、『幽霊』が普通の考え方なのはちょっと引っ掛かるかな、と(まぁ、些細なことですが)。

  • 待ちに待った北山本!書物が存在しない世界、という設定を逆手にとった結末に、見事に騙されたワタクシ。ミステリを徹底的に体系化、物質化しているあたりにスピリッツを感じます。でも物質化しちゃったあたり、ちょっと少年ジャンプ的・・・かな。♪さがそうぜ!●ラゴンボール!みたいな。

  • ・書物がない世界での物語。『書物とはどんなものですか』という疑問にショックを受けました。もし本がなかったらそうなるよね、みたいな…。そういう常識破りな感じが良かったです。ちょっと不思議な雰囲気も好きです。・主人公たるクリスとエノの会話、なんだか好きでした。ラストまで面白かったです。・表紙借りしました。このイラスト、米沢氏の甘味シリーズの方ですよね。

  • 表紙の可愛さで購入。面白かった。

  • 斜情的。まだ作家になりたての方らしいのですが、この雰囲気を文面に出せることがすごい。

  • 終末的雰囲気と閉塞感が好き。いつも私好みの設定(今回は森と閉ざされた空間)が出て来るので、一気読みしてしまう。犯人の動機がなかなかすごかった。

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著者プロフィール

2002年、『『クロック城』殺人事件』(講談社ノベルス)で第24回メフィスト賞を受賞しデビュー。代表作として、デビュー作に端を発する一連の〈城〉シリーズなどがある。

「2022年 『月灯館殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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