- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488017682
作品紹介・あらすじ
生まれついての聴き屋体質の大学生・柏木君が遭遇した四つの難事件。芸術学部祭の最中に作動したスプリンクラーと黒焦げ死体の謎を軽快かつロジカルに描いた表題作をはじめ、結末が欠けた戯曲の謎の解明を演劇部の主演女優から柏木君が強要される「からくりツィスカの余命」、模型部唯一の女子部員渾身の大作を破壊した犯人を不特定多数から絞り込んでゆく「濡れ衣トワイライト」、そして深夜の温泉旅館で二人組の泥棒とともに"いったいここで何が起こったか"を推理する力作書き下ろし「泥棒たちの挽歌」の四編を収録。聴き屋の柏木君ほか、誰よりもネガティブな性格の先輩、推理マニアの美男子学生作家など、文芸サークル部第三部"ザ・フール"の愉快な面々が謎解きを繰り広げる快作。
感想・レビュー・書評
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「無料で、何でも聴きます。ただ聴くだけですので、お気軽にどうぞ。」(8ページ)
文芸第三部のサークルに所属しているメンバーの主人公。
もともと話の聞き役になることが多かった彼は、
気づいたら聴き屋として成り立っていた
そんな彼の元に、個性豊かな学生たちがさまざまな話や事件を持ち込んでくる。
そんな物語り。 -
4月13日読了。図書館。
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新人さんの本で、久しぶりに楽しく読めました。ちゃんとキャラも立ってるし、展開がスムーズで分かりやすい。殺人事件が起きているけれど、亡くなった人が登場人物と接点がない人なので、推理する人たちが被害者にヘンに感情移入することもなく淡々と進めていくのが良かった。次作に期待。
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生まれ持った「聴き屋」の才能を発揮して事件を解決する話。ライトな話からヘビーな話まである。 聴き屋の柏木くんをはじめ、登場人物がみんなして個性的なのが魅力。その魅力的な人物から繰り出される会話はウィットに富んでいて、労なくさくさく読み進められる。 私もこんな同級生や先輩に囲まれて学生生活を送ったら…毎日疲れそうだなぁ。良い意味で。なんて思ってしまった。
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誰のどんな話でも聴いていることが出来る性格から、「聴き屋」として重宝がられている大学生の柏木くんが遭遇した4つの事件が収録されてます。
柏木くんは推理力もかなりのものだけれど、お話は基本的に彼が推理を披露したところで終わっていて、本当の真相が明らかにはされないスタイルです。
変な人ばっか出て来るけれど、大体まぁよかったです。
2話目の月子さんだけは許せないけど。
スーパーネガティブな先輩が好き。もっと登場してほしかったな。 -
デビュー作。ミステリ短編集。
『放課後探偵団』で「横槍ワイン」を既読の作家さん。けっこう面白かった記憶が。
大学が舞台ということで、若々しい、軽妙な作品になっている。 -
読みやすいけど薄い。。。
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「聴き屋の芸術学部祭」
“聴き屋”という設定も面白いけど、それを面白がる教授や客引きに利用する部長等、他の面々も個性豊かな人達ばかりで面白い。
遊女のコスプレのまま電車に乗っちゃう川瀬は凄い。
「からくりツィスカの余命」
レモンティーとみりんを入れ替えられたらフツー怒るよ…。月子さん強烈すぎ。
相変わらずおばけチックな先輩可愛い。
小説と違って演劇は主役の見せ場が必要なのか!
「濡れ衣トワイライト」
成田はどんだけ捻くれ者なんだろう。自分で火に油を注ぐなんて。
ザ・フールのメンバーがカオス…。副会長も可愛いな。使い物にならない会長が気になる。
「泥棒たちの挽歌」
マスター、良い人だなぁ。
ひとり七ならべって、先輩なにやってんの…?梅ちゃんの発想には納得。
川瀬と柏木の連携推理スゴイ。だから誤解されるんだ(笑)
自分は女子より可愛いと断言したり、泥棒の提案にあっさり乗っかったり、本当に川瀬スゴイ。
『放課後探偵団』で読んだ「横槍ワイン」と“聴き屋”のイメージで“日常の謎系ミステリ”だと思って読んだら、いきなり殺人事件で驚いた。
登場人物たちのやりとりが面白い。
続編が出るのが決まっていて嬉しい。先輩の名前わかるかなぁ。