定価のない本

著者 :
  • 東京創元社
3.33
  • (15)
  • (46)
  • (73)
  • (17)
  • (4)
本棚登録 : 566
感想 : 77
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488028039

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 日本の歴史を守る意義、思想をコントロールする力、神保町の古書店主

  • 戦後の日本の様子が分かる。
    白木屋で古本市を開いたあたりが面白かった。
    ストーリーも凝っているけど、当時の日本の様子を伺い知れるのが良かった。

  • 神保町、万歳!古本屋の意気を感じます。
    古典籍は残ってるんじゃない、残されているんだ。

  • タイトルになっている“定価のない本”とは古書、それも明治以前の“古典籍”のことを指す。本書は第二次世界大戦後の神田神保町を舞台に、古書店主を主人公とした異色のミステリーだ。日本の行方を左右する壮大な陰謀に一古書店主が挑む構成は面白かったが、謎解きは曖昧で尻切れとんぼな感がある。

  • 定価のない本
    著作者:門井慶喜
    GHQの陰謀から日本の文化の危機を取り戻しすという古書店主の奮闘が物語のメインテーマ。駆け出し作家の太宰治や徳冨蘇峰も登場して時代を感じさせる。
    タイムライン
    https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

  • 太宰治が突然出てきた。芳松の家の穴はなんだっけ。

  • 取り戻すことができてよかった。

  •  第二次大戦終結後まもなくの、東京・神田神保町の古本街を舞台に、日本の古典籍を巡る古書店主たちの静かな闘いを描いた、異色の歴史ビブリオミステリー。
     敗戦の窮乏に苦しみながらも、同業者の事故死に不審を抱いた主人公が、事件の背景を追い、やがて、GHQが秘密裏に仕掛ける文化統制・歴史剥奪の謀略に対峙していくことになる。
     架空の陰謀論ではあるものの、戦時中、アメリカが如何に日本攻略のために研究を重ねたか、その一端に連なる占領政策と見るならば、決して荒唐無稽なフィクションとは一概に切り捨てられない。
     主人公たちが切り札とする《文化の爆弾》の発想は痛快だが、一方で、今や日本人自らが、その爆弾を湿気させ、使い物にならなくさせている気配もあるようで、絵空事と片付けられない真理がある。
     『文化は残るものではなく、誰かが残すもの』。
     残そうとする者らが少数派となった時、この国の有り様は、どのように変貌するのだろうか。

  • 日本のものは日本のもの。取り返せてよかった。

  • “本”や"古書店主”のキーワードや
    表紙に描かれている無数の本に
    惹かれて手に取った1冊。

    戦前から戦後にかけて
    日本の貴重な書物を文化を歴史を
    未来に伝えていくために
    命懸けで古書物を守った古書店主たち。

    今当り前のようにある日本文化や歴史は
    必死に守ろうとする人々がいたから存在するのだと思うと
    守り後世に残してくれた人々に感謝を伝えたい。
    そもそも感謝しながら日本文化や歴史に触れていかないと思った。

全77件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1971年群馬県生まれ。同志社大学文学部卒業。2003年、第42回オール讀物推理小説新人賞を「キッドナッパーズ」で受賞しデビュー。15年に『東京帝大叡古教授』が第153回直木賞候補、16年に『家康、江戸を建てる』が第155回直木賞候補となる。16年に『マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代』で第69回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)、同年に咲くやこの花賞(文芸その他部門)を受賞。18年に『銀河鉄道の父』で第158回直木賞を受賞。近著に『ロミオとジュリエットと三人の魔女』『信長、鉄砲で君臨する』『江戸一新』などがある。

「2023年 『どうした、家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

門井慶喜の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×