ヴァイオリン職人の探求と推理 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488178055

作品紹介・あらすじ

殺人の動機は伝説のストラディヴァリウス? 高級ヴァイオリン売買の知られざる内情、贋作、緊迫のオークション。ヴァイオリン職人がさまざまな謎に取り組む傑作ミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • 歴史と資産としてのヴァイオリンが絡んでじっくりと進んでいく感じの謎解きがよかった
    主役コンビ2人も落ち着いた雰囲気で味わい深かった

    ただイタリアの名前に慣れるのが大変

  • 途中からヴァイオリンを探しているのか犯人を探しているなのかわからなくなるくらい2人とも必死でヴァイオリンを探してますね。

    時間をおいてしまわず一気に読むといいと思います。

  • イギリスの作家ポール・アダムの長篇ミステリ作品『ヴァイオリン職人の探求と推理(原題:The Rainaldi Quartet)』を読みました。
    ここのところイギリスの作家の作品が続いています。

    -----story-------------
    殺人の動機は伝説のストラディヴァリウス?
    名ヴァイオリン職人が謎に挑む!

    ジャンニはイタリアのヴァイオリン職人。
    ある夜、同業者で親友のトマソが殺害されてしまう。
    前の週にイギリスへ、“メシアの姉妹”という一千万ドル以上の価値があるとされる、幻のストラディヴァリを探しにいっていたらしい。
    ジャンニは友人の刑事に協力して事件を探り始めるが、新たな殺人が……。
    名職人が、豊かな人脈と知識、鋭い洞察力を武器に、楽器にまつわる謎に挑む! 
    訳者あとがき=青木悦子
    -----------------------

    2004年(平成16年)に発表されたイタリア・クレモナに住む初老のヴァイオリン職人・ジャンニを主人公とするヴァイオリン職人シリーズの第1作にあたる作品です。

    ジョヴァンニ(ジャンニ)・カスティリョーネはイタリア・クレモナの名ヴァイオリン職人… ある夜、同業者で親友のトマソ・ライナルディが殺害されてしまう、、、

    彼は前の週に、イギリスへ“メシアの姉妹”と言われるヴァイオリンを探しにいっていた… それは一千万ドルを超える価値があるとされる、幻のストラディヴァリだった。

    ジャンニは友人で刑事のアントニオ・グァスタフェステに協力し事件を探り始めるが、新たな殺人が、、、

    虚々実々のヴァイオリン業界の内幕、贋作秘話、緊迫のオークション、知られざる音楽史のエピソード… 知識と鋭い洞察力を兼ね備えた名職人が、楽器にまつわる謎を見事に解き明かす!

    63歳の名ヴァイオリン職人ジャンニが、ストラディヴァリ等の有名なヴァイオリン職人が過去に作った伝説のヴァイオリンに絡む殺人事件を、素人探偵として友人の刑事アントニオとともに解き明かす展開… そして、高級ヴァイオリン売買の知られざる内情、名器を収集するコレクターを狙った熟練の贋作者やペテン師、悪徳ディーラーが暗躍して、虎視眈々と隙を狙っており、どこまでが真実で、どこからが嘘なのか誰にもわからない虚々実々のダークな世界を垣間見ることのできる独特な雰囲気を持った作品でしたね、、、

    作品の世界観は好きな方なんですけどね、毎晩睡魔に襲われながら読んだせいで、やや集中力に欠けたことも影響したと思いますが… スローテンポな展開とやや都合の良い幕切れに物足りなさを感じました。

  • 「ヴァイオリン職人の探求と推理」というタイトルと、クラシカルなカバーイラストで、良作の予感。
    ポール・アダム…作者の名前は平凡な感じだけど…
    もちろん初読。

    トリックとかなんとかではなく、探偵役となるヴァイオリン職人・ジャンニの人間としての円熟した魅力がとにかく楽しめる作品。

    本作では63歳。もちろんヴァイオリン職人として一流で、自然豊かな土地に工房を構え、今も仕事を楽しんでいる。昔からの友人たちに囲まれ、多くの教え子に慕われ、子供たちや孫たちも時折遊びに訪れる。
    心から愛していた妻を亡くしてしまったが、やはり子供や孫もいる58歳の魅力的な女性・マルゲリータとの恋の予感も。

  • イタリアのヴァイオリン職人ジャンニの友人で、同じヴァイオリン職人のようなトマソが自分の工房で殺された。ジャンニは音楽仲間で刑事のアントニオと犯人を探す。
    ストラディバリウスをはじめとする名ヴァイオリンの収集を巡り、イタリアと英国を行き来しながら真相を明かす。豊富な音楽知識がストーリーを盛り上げている。続編が2作あるらしい。

  • ダビンチコードを彷彿とさせる展開。割とあっけない結末ですが、楽しめました。ヴェネツィアやクレモナの雰囲気が感じ取れ、行ってみたくなりました。バイオリンでなければ成立しない事件ですね。独特の世界です。愛好家は狂信的と紙一重、恐ろしいほどです。

  • 再読。
    ヴァイオリンについての歴史や職人さんのこと、オークションなど知識がふんだんに描かれていて面白いです。

    この作家さんは、街の情景描写がお上手だと思う。

    いま、世界中にあるストラディヴァリが本物なのか贋作なのか、気になってしまう。

  • R3/9/3

  • ヴァイオリンという楽器そのものにスポットライトが当たっていて珍しかった。曲名や演奏シーンももちろん出てくるけど、それよりも楽器の製作者や所有者が出てきて、それらを歴史に失われた名ヴァイオリンを探す主人公とその友人の警察官が紐解いていく。
    時代の流れや話の展開は面白く、ドキドキしながら読み進められた。でも犯人の動機や人となりや感情の描写が少なく、ちょっと残念。
    続編が出ているそうなので、そっちも読みたい。翻訳はもう出ているのかな。

  • シリーズ三作目。日本人ファンのために書き下ろされた。

    イタリアのヴァイオリン職人のジャンニの教え子が殺された。前日に一緒に食事をしたばかりのジャンニはショック受ける。
    昨日見せてもらったヴァイオリン、フィドルが消えている。彼の母国に、恋人のマルゲリータ、友人の刑事アントニオと向かう。

    〇三作目から読んでしまった。読み切りで助かった。
    〇ノルウェーを巡りたい、ヴァイオリンや音楽家のことを知りたいと思う作品だった。陳腐な言い方をすると、火サスの系統か。嫌いではない。フィドルはYouTubeで検索して聴いてみた。音色が郷愁を誘う。カバーイラストのように民族楽器になるのかな?かわいらしい。
    ただ、作品のなかでは悲しい裏のストーリーがある。

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