ヨルガオ殺人事件 下 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 219
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488265120

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった!!フーダニットの傑作!!!
    作中作もしっかり作りこんであって、一冊で二度楽しめるミステリなんて贅沢〜。
    カササギ殺人事件読み返したくなりました。
    もうひとつのシリーズもだけど、東京創元社のホロヴィッツ作品はハズレないね。他社で出してるのも読んでみます。

  •  失踪した娘とその原因となった本の謎を解いてほしいとホテルオーナー夫妻に頼まれ、はるばるギリシャから英国へとやってきた元編集者のスーザン。
     関係者の聞き込みをしながら、情報を集め、ついに原因が隠されているという本を読み始めるが……。

     ついに、真相が隠されているという『愚行の代償』を読み始めたスーザン。作中作は全編あり、現実の事件の関係者を盛り込んでいるとあって、注意深く読むものの、主人公と同じく雲を掴むよう。
     しかし、あることをきっかけに、事態はドミノのように真相へ……。逸る心を落ち着かせながら、最後まで一気読みでした。
     前作『カササギ殺人事件』は、ドラマ化されるとか。シリーズはまだまだ続きそうで、これまた楽しみです。

  • 今作も期待以上の面白さ。『カササギ殺人事件』の続編。作中作の構成だけどその中身が面白くて作中作というのを忘れてしまいそうになるくらい。著者の作品はどこまでもフェアでそれは今作もそうだしミステリーを読む楽しみを感じさせてくれる。このシリーズもそうだけど著者の色んな作品をこれからも読んでいきたい。

  • 本当に圧巻。作中も作中作もどちらも単体としても十分と言っても面白い作品であるのにもかかわらず、作中作の中にも短編のようなものが差し込まれているというのは驚くほかない。それに加え、作中作ではスーザン・ライランドが調べている事件のヒントまで描かれており、作者にとってはそんなことはないのだろうが難しいと言われていたカササギ殺人事件の続編を違ったテイストで描くというのは素晴らしいとしか言いようがない。いとも簡単に高く設定されたハードルを越えてくる。著者は続編にも意欲を示しているらしいが楽しみでしかない。

  • 作者の言葉を借りるなら、「健全な」作品、が好きな自分としてはもうアンソニー・ホロヴィッツの本は読まないと思ってはいたが、アティカス・ピュントシリーズというのかカササギシリーズというのかは読んでしまうな。きっと今後も。

  • 素晴らしかった!
    何度見でもできる。本の中の本を読むなんておかしな話だけど。。。
    何年も前になる殺人事件の容疑者が、実は逮捕された人間と違うのがミステリー『愚行の代償』を読んで分かった。そして読んで知らせてくれた娘が失踪した。

    どこに犯人だと分かるヒントがあるというのか。
    なめるように読んでしまったけど1回では到底わからず。

    というかそれ伏線だったんかーい!というのもちらほら。

    個人的には、最も不幸な探偵役ともいえるスーザンが今回報われて良かった。そしてアンドレアスが今回も鋭いしかっこいいのでギリシア人の評価爆上がり。

  • 最後の種明かしのところで
    今までの伏線とか物語が繋がった気がしてすごく面白かった。

  • ウ~ン、面白かったッス。自由自在の筆ですね。
    こんなに面白いのに、あんまり「好き〜!」てさせないのは、(売れすぎてるのはあるけど)作者のとんでもないバランス感覚のたまもののように思える。
    めちゃくちゃ緻密な頭脳がないと絶対書けない作品群なのに、ホーソーンシリーズでは自分は凡庸で鈍いキャラだし。
    一人の人間がこんなの書けるんでしょうか。まったく。

  • 「カササギ殺人事件」から2年、恋人のアンドレアスと共に、クレタ島のホテル経営に携わっているスーザン。しかしホテルの経営状況はよくなく、2人の中もすれ違いがちだ。そんな時、ホテルの客には場違いな裕福な夫婦がイギリスから訪ねてくる。彼らの娘の失踪に、スーザンがかつて手がけたアランの本が関わっていると言うのだ。高額な報酬に釣られてイギリス行きを決意するスーザンを待っていたのは。

    前作のカササギと同じく、作中作が大きく関わってくるんだけど、現代パートに戻る頃には、誰がなんだったか忘れたり、作中作パートの人と混同したりしてしまうのだった。とはいえ、ちゃんとスーザンが対応表を作ってくれるんですが。
    そんなわけで、名探偵 みなを集めて さてと言い、が2回も見られる楽しい作品。私は犯人当てはさっぱりですが、当てに行きたい人には二度美味しいはず。
    最後は冤罪が晴れ、恋人との仲も修復して一件落着、とはいえ、依頼人が感謝とも恨み言ともつかない手紙をよこしてくるあたりも、何もかも暴いて去っていく名探偵ものらしさもあり。
    3作目もありそうとかで、楽しみです。次はアンドレアスと仲良くね!(颯爽と再登場するシーン、好き笑)

  • (上巻より)

    前作同様、作中作の方が面白い。
    屋敷を買い取りホテルとした女優が殺され、
    ミステリーの王道で容疑者がもりだくさん。
    まずは貴族の出自のため勘当同然で結婚した夫、
    住み込みで働いている母親と女優に好意をよせるその息子、
    ホテルを切り盛りしながら金をくすねている夫婦、
    映画に出演をせまる映画プロデューサーなどなど。

    実在の人物を下敷きに、意地悪く登場人物に変えている(前作で殺された)著者のはずなのに、
    探偵の新しい秘書だけは優秀で、気が利いて、と良い人に描いていて、
    ちょっと変だなと思っていたら…。

    先に読んだホーソーンシリーズよりもこっちの方が面白いのは確かだが、
    実際の事件の方の被害者は、
    占星術にはまっていて、純粋で騙されやすく、
    父母から愛される娘でありながら、姉は大嫌い、
    婚約中に他の男と浮気をし、
    その男の子供を夫の子供として産むと人物設定が無茶苦茶なのはひどすぎる。

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著者プロフィール

Anthony Horowitz
イギリスの作家。1979年、冒険小説『Enter Frederick K. Bower』でデビューし、YA(ヤングアダルト)作品「女王陛下の少年スパイ!アレックス」シリーズ(集英社)がベストセラーとなる。ドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の「シャーロック・ホームズ」シリーズの新作『シャーロック・ホームズ 絹の家』(KADOKAWA)なども手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』は、日本でも「このミステリーがすごい!」「本屋大賞〈翻訳小説部門〉」の1位に選ばれるなど、史上初の7冠に輝く。続く『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『ヨルガオ殺人事件』(以上、東京創元社)も主要ミステリランキングで首位を取り、4年連続制覇を達成した。


「2022年 『ホロヴィッツ ホラー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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