- Amazon.co.jp ・本 (587ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488276096
作品紹介・あらすじ
風力発電施設建設会社のビルの中で、夜警の死体が見つかった。ビルには何者かが不法侵入した形跡が。奇妙なことに、社長室の机の上になぜかハムスターの死骸が残されていた。一体何を意味しているのか? 風力発電の利権にからむ容疑者が次々と浮かびあがり、さらに第二の殺人が。再生可能エネルギーにかかわる国家的犯罪なのか。人々の欲望と巨大な陰謀に?み込まれる刑事オリヴァーとピア。ドイツNO.1警察小説シリーズ最新作!
感想・レビュー・書評
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刑事オリヴァー&ピア・シリーズ5作目。
風力発電施設建設会社で夜警の死体が見つかった。裏には利権の絡んだ陰謀もチラついて、怪しい人物ばかり。
いつも通りのくるくる変わる場面展開は、複数の人物の行動が同時進行なので、あっちもこっちも気になってぐいぐい読まされた。
今回は捜査十一課の雰囲気が良く、ピアは頼もしい。
代わりにオリヴァーは全然だ。最初はもっと恰好良くなかったか。どんどんダメな男になってきている気がする。女性関係が仕事に影響しまくりだ。
でも相手が事件関係者だと、その人物が怪しいのか怪しくないのか惑わされるからわくわくするのだ。同時に、騙されてるんじゃないの、しっかり捜査しろとやきもきするのだけど。
このシリーズは、あれこれツッコミながら楽しむのが私の中での定番になりつつある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
刑事オリヴァー&ピアのシリーズ5作目。
オリヴァーは主席警部で、ピアは同僚です。
これでやっと順番通りの刊行になる?
とはいえ、4作目を読んだのがだいぶ前なので~刑事たちの人間関係を思い出すのにしばらくかかりましたよ。
風力発電建設会社で、妙な事件が起きます。
ドイツでは、原子力に頼らない再生可能エネルギーの開発が盛んになっているそう。
彼らの住む州には、フランクフルトを含む都市部と風光明媚な郊外の両方があり、風力発電はまだ盛んではないとのこと。
メルヘン街道もあるそうですから、景観破壊になっては困りますよね。
オリヴァーの父親は伯爵で、地元の名士。
事件に関係する老いた農場主は、古い知り合いです。
この農場が美しいところなのですが、風力発電会社が用地買収しようとし、一方では反対派が集結して騒動になっていました。
反対派というのも、一枚看板ではありません。
市民運動家、恋人だから応援する女性、女性に憧れる少年、事情を抱えた人物‥
個性豊かで人間臭い描写は、この作家が得意とするところですね。
しかも、事件には背景があり、スケールを大きくしていく‥!?
4作目で、チームのメンバーにも変動があったのですね。
オリヴァーは妻に去られ、まだ動揺が激しく捜査に集中できないでいます。
しかも、ある出会いから、また振り回されることに?
あらまー‥
ピアのほうはオリヴァーの代わりに自然とリーダー格になり、充実した日々。
ところが仕事に熱中しすぎて、今度はせっかく上手くいっていたパートナーと?
おっと‥
しかも、最後に爆弾発言が?!
読みごたえのあるこのシリーズ、本国では8作目まで刊行されているそうですから~
続きも楽しみに待っております☆ -
バラバラな事件が最後に繋がった・・・のか?
最後までよくわからなかったのは私の理解力のせいだろうか。
登場人物が目覚ましい活躍をするわけでも素晴らしい推理をするわけでもなく、流れで事件が解決する。
オリヴァーがもうなんかダメダメだ。この人どうして刑事になれたのだろう。 -
オリヴァーが恋をした ん~そうか、そうか あたしゃ、応援するよ
でも、恋するオリヴァーはだんだん定番のような気もするが…w
今回は八面六臂のご活躍のピア姉さん しかし、いまだにピアはどうも好きになれん なんでかなぁ まぁ私の心が狭いんでしょうねw
それにしても、今回はピアも真っ青なほどの下衆女登場
アメリカ行きを夢見るアラフォー毒婦か まぁガッツはあるわな
今回は出番の少なかったヘニングが… まぁめでたいことでパチパチ 幸せになってくれ
でもなんで、イギリスで…? ドイツの古城で式挙げて、これ見よがしにピアに幸せアピールしたらよかったのに…って思う私はひねくれてます ハイw
マルク ひたすら気の毒な少年(16才)
不幸続きだけど、唯一彼を気にかけてくれる姉がいるのがまだ救いか
それにしても、マルクの頻繁に起こる頭痛がずっと気になってた
リッキーになんか変なの飲まされてるのか、レッドブルの飲み過ぎなのか、さては脳腫瘍なのかと気にやんだが、結局頭痛の原因は触れずに終わったのが消化不良
❝女が殺人を犯すとしたら、それは耐えがたい状況を終わらせるためだ。それに対して、男は怒りや嫉み、あるいは捨てられるという不安から人を殺す。❞
相変わらずの翻訳の素晴らしさもあって本作もイッキ読みできた 次作も楽しみだな -
面白かった。しかし、読むのに恐ろしく時間がかかった。
登場人物が多すぎるのである。
冒頭、オリヴァー、ピアそれぞれの私生活が描かれる。
まずはここで大混乱だ。
え、この二人(オリヴァーとピアではない。念のため)、くっついたり離れたりしているの? それとも関係はシンプルに移行しているの?
え、この二人(同上)、こじれた関係? それとも結論づいちゃった関係??
理由は明白、出版順なのだ。
この『穢れた風』は5巻目で、5番目に出ている。けれども、それまでの出版順が、3→4→1→2なのである。
前の話である4巻目が出たのが、2013年・・・・・・覚えているわけがない。
順序のあれこれは仕方がない。出版業界に暖かな風が吹いていない今日、人気シリーズを人気シリーズにするためには、色々あるのである。私はそれは理解する。
しかし、私は、彼らの私生活の流れをすぱっと理解できる頭は、生憎持っていないのだ。
混乱しつつ、読み進めると、今度はこの話の登場人物達である。
少なくない。
そしてどうしよう、把握できない。
リッキー? ニカ? 男女どっち? どこの人??
(読み進むうちに、どちらも、ドイツ人女性とわかった。)
話の序盤3分の1まで、混乱状態の中にいて、なかなか読み進めなかった。
それを過ぎた中盤から面白くなってきて、さらに面白くなるのが、終盤。ここは一気読みである。苦難を乗り越えた甲斐があったというものだ。
このシリーズを読むのが初めてという方は、オリヴァー、ピアそれぞれの私生活について、序盤はさらっと流して読むのをお薦めする。つまづきやすい所だが、ここで止めるのはもったいない。
シリーズを出版順に読んできた私のような者は、おさらいしてからのほうがいいかもしれない。
時系列の迷路にはまって、
「ここ、どこ?」
何度問いかけるか知れない。
巻末の解説にもそれは書かれてあって、ありがたいことに、シリーズの簡単なおさらいがわかりやすく書かれている。
既刊本を読み返すのが面倒ならば、585ページからのそれを読むというのも方法だろう。
さて、それにしても。
今でも児童たちは「嘘はいけません」一辺倒の教育をうけているのだろうか。
「人は嘘をつく」
そこそこ生きてきた身からすると、これを教わったほうが、よほど人生のためになると思うのだが。
善意からであれ、悪意からであれ、
意識してであれ、無意識からであれ、
身を守るために、身を飾るために、
金のため、恋のため、人のため、自分のため、
あなたも、私も、みんな、
誰だって嘘はつく。
その上で、嘘をついた者がどうなるか。
どんな嘘がどんな物事を呼び起こすのか。
やたらと人を信用したらどうなるか。
信用できる人を見極めるにはどうするか。
云々を教えるのが教育というものではなかろうか。
「人は嘘をつく」
私はこれを数多の推理小説から教わった。
推理小説とは、まったく教育的な書物なのである。
そんな教育的書物の中にあって、いたく上質なこのシリーズの順番は以下の通り。( )内は日本での出版年。
『悪女は自殺しない』(2015)
『死体は笑みを招く』(2016)
『深い疵』(2012)
『白雪姫には死んでもらう』(2013)
『穢れた風』(2017)
人生において大切な教え、導き、支えとなるものが、ここにある。 -
ネレ・ノイハウス『穢れた風』創元推理文庫。
刑事オリヴァー&ピア・シリーズ第5作。そろそろこのシリーズもマンネリ化して来たように感じるのだが…
風力発電施設建設会社のビルの中で、夜警の死体が見付かる。風力発電の利権に関わる容疑者が次々と浮かび上がり、さらに第二の殺人が… -
後出し多用なんがちよっとね。。
筋立ても語りも好きやけど。