超ヤバい経済学

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492314067

感想・レビュー・書評

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  • 続編ではあるが、こちらも大変興味深い話が満載だ。世の中は経済(インセンティブ)で動いているということが良くわかる。フェミニズムによって一番損をしたのは子供達である。なぜなら昔は優秀な女性は教師にしかなれなかった。しかし今では金融とか官僚とかマスコミとか様々な分野に進出している。その為教師の質は一貫して低下しており、子供たちの学力低下につながっている。二酸化炭素は主な温室効果ガスではない。地球温暖化を促進するのは水蒸気のほうが影響は大きい。しかし現在の気候モデルでは水蒸気をうまく数値化できないので、計算していないだけ。ここ数十年の温暖化の主要因は、環境の改善が進み大気中の微粒子が少なくなり太陽光が地表に良く届くようになったからかもしれない。などなど実に面白い因果関係が記されている。是非読んでもらいたい本である。

  • ヤバい経済学の続編です。
    前作と変わらず取り上げるテーマが良いです。
    僕が好きなテーマは”サッカー選手になるには何月に生まれると有利?”です。サッカーに限らず、早生まれは若干損なのかもしれません。

  • 「ヤバイ経済学」の続編。
    まず最初に驚くのは、「酔っぱらって帰った時は、歩いて帰る方が車を運転するより死ぬ可能性が高い」ということ。
    もちろん飲酒運転はダメですが、飲みすぎには気をつけましょう。

    風俗嬢の収入の話、テロの話、医療の話、いずれもで、「現実がどうなっているのか」を明らかにしていきます。
    僕らは何にお金を払い、どんなリスクを懸念し、そして結果どんなリスクを回避できているのか。耳の痛い物もありつつ、そこにある「経済学」の明快さは歯切れが良くてはちゃめちゃに面白い。
    最後は地球温暖化問題で、これは科学の世界の人ならだれもが一言言いたくなる話題ですが、またまたはっきりとしたアプローチを示したくれます。
    その中で、火山噴火に近い現象を発生させる試みの話はかなり期待が持てます。今まであまりニュースになっていないのが不思議ですが。

    今回もヤバさ満載で痛快です。経済学っておもしろい。

  • 経済学というよりちょっとした雑学を知れる本という感じ。

  • 一言で言うと、人はインセンティブで動く。もう一言付け足すならば、直観に反していたとしても、それは見えなかったインセンティブが働いていたせい。
    前著とテーマは変わらずネタが増えただけだが、そのクオリティに劣るところはない。テレビの普及により進む女性の社会進出、女性の社会進出による教師の能力の低下、酔っぱらい運転と酔っぱらい歩きの危険性の比較、売春婦のインセンティブと政策の失敗、テロの経済的効率と統計によるテロリストの見つけ方、選択バイアスを除外した医者の評価方法、地球温暖化とエコ信仰、売春するサル。
    どれも一級の面白さであるが、どれか1つを勧めるならば、間違いなく地球温暖化の章を選ぶ。なるほどと思わされる記述が多々ある本書だが、膝を打つほど我が意を得たのは次の一文『気候変動という恐れは、罪の意識と自己嫌悪をほしがる私たちの心を満たす。また、人の心にいつもある、技術の進歩は神罰を受けなければならないという思いを満たす。気候変動の恐れはこの重要な点で宗教に近い。』人に振る舞いを変えるように”訴えかける"コストは低いが、それが受け入れられて実現するまでのハードルは恐ろしく高い。それでも理想を夢見て訴え続けるのか、リスクとリターンとコストとインセンティブを計算して迂回路を探すのか。地球温暖化に関して言えば、その道筋は既に用意されている。

  • 売春婦のデータは面白いが、他のテーマは話がダラダラしていて、そうでなかった。

  • 人は誘因で動く。もっと長くていいならこんな感じ:人はインセンティブ(誘因)に反応する。ただし、思った通りの反応ではなかったり、一目でわかるような反応ではなかったりもする。だから、意図せざる結果の法則は宇宙で一番強力な法則の一つである。

    18世紀、馬のウンコが国際問題になったように、今は温室効果ガスが問題になって解決が図られないのだろう。
    亜硫酸ガスを成層圏に放出すればすっげー安く解決できるであろう温暖化問題だが、今のところ、化学物質を更に巻くということ、投資家(政府とか)がいないことにより実現していないアイディアには面喰いました。二酸化炭素をこれ以上増やさないようにしても温暖化は続くという話も目から鱗。まず、我々はもっとメディアに右往左往させられる前に知識を集める必要があると思いました。なんか恥ずかしい。
    性善説を覆す「身勝手と思いやりの信じられない話」も面白かった。私は性善説を信じていませんが、ここまでとは、と驚嘆しました。でも、自分が実験されてもそうなるかもしれない実験結果に納得いたしました。
    p.157「ほとんどの寄付は不純な思いやり、あるいはちょっとした満足感のための思いやりだ。助けたいから寄付するというだけではなくて、見栄えがいいからとかいい気分になれるとか、ひょっとすると居心地の悪さが減るからとかで寄付するのだ。」

    p.159にんげんは「よく」もなければ「わるく」もない。にんげんはにんげんで、にんげんってのはインセンティブに反応する。にんげんはほとんどいつだって、てきとうなハンドルさえ見つければ――いいほうにもわるいほうにも――操作できる。

    今回は訳者さんが出過ぎていた感。原著作者を護りたいとか贔屓したい気は分かるししょうがないと思うが、お前の主観はもうちょっと控えめでよかったよ。特におかわり3杯は楽勝でいけるあたり。それ以外の主観ももっと冷静に書いてくれないと不安になる。ここまでフランクだと本文の訳さえ同じテンションで訳されたのか等、果たしてまともな翻訳本か疑う。
    が、本自体は疑問提起が目的の様なので、目的に即していてそれで良いのでしょうかね

  • ○米国シカゴ大学の経済学者(教授)であるスティーヴン・D・レヴィット氏と米国のジャーナリストであるスティーヴン・J・ダブナー氏の共著の第2弾。
    ○世の中のありとあらゆること(教育から犯罪まで)について、経済学的なアプローチにより、その本質(因果)を明らかにしていく内容。
    ○第1弾に比べ、さらに幅広い分野における内容の研究を記載。
    ○特に、売春の話し、自然公園の指定等への対応の話しなどは、印象的。人は、やはりインセンティブで動いているのだなぁと改めて感じた。(だからこそ、インセンティブを持たせる施策が重要。)
    ○内容的には、相変わらずおもしろく興味深い内容であるが、新鮮さとしては、第1弾の方があった気がする。
    ○なによりも、自分の経済学に対するとらえ方・印象が変わった気がする。

  • 前作より好きかも。例えば法律作ったせいで余計状況悪くなったとか、サルも売春を覚えるとか、かなりショックな内容も含まれているが、バランスの取れた議論はできてると思う。

  • ミクロ経済学や行動経済学に興味があれば、読みやすいとは思うけど、あまり印象に残らなかった。

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著者プロフィール

スティーヴン・D・レヴィット
シカゴ大学経済学部教授
シカゴ大学経済学部教授。40歳未満で最も影響力のあるアメリカの経済学者に贈られるジョン・ベイツ・クラーク・メダル受賞。ヤバい経済学流の考え方を企業や慈善活動に応用するグレイテスト・グッドの創設者。

「2016年 『ヤバすぎる経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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